荻原博子の主張「生命保険は“不幸クジ”」

2020年01月07日 | 消費者情報


荻原博子の主張「生命保険は“不幸クジ”」

1/7(火) 11:51配信

PHP Online 衆知
荻原博子の主張「生命保険は“不幸クジ”」

経済ジャーナリストの荻原博子氏は新著『保険ぎらい』にて、保険の真実に踏み込み、入ってはいけない保険や見直すべき保険を解説している。

「保険は難しい」という声をよく耳にする。だが、保険が家計に占める割合は大きく、老後に向けて「保険の見直し」は不可欠であるだけに、わからないでは済まされない。

「保険はお守りがわり」などとも言われるが、じつは「生命保険」に入ったところで、病気にならないわけではないし、死なないわけでもない。「生命保険」には、病気で入院(通院)したり、死亡したらお金が出るという、お金の支払い機能しかないのだ。

本稿では、こうした「生命保険」の基本について、経済評論家の荻原博子氏が解説する

※本稿は、『保険ぎらい』(PHP新書)の内容を一部抜粋、編集を加えたものです。
生命保険は、命と健康を賭けた“不幸クジ“

生命保険は、ひと言でいえば、“クジ“のようなものです。

こう言うと、「変なことを言うやつだ」と不審に思われるかもしれません。でも、これは事実です。皆さんは、「保険=困ったときに頼りになるが、複雑でわかりにくいもの」と思い込んでいるのです。

けれど、生命保険が、命と健康を賭か けた“クジ“のようなものだということが理解できれば、誰もが「えっ、そんな簡単なことだったのか」と思うはず。

“クジ“では、まずみんなからお金を集め、“クジ“に当たった人だけが、みんなから集めたお金をもらって終わります。外れた人には、払ったお金は返ってきません。

じつは以前、テレビで、「生命保険は“宝クジ“と同じ仕組み」と言ったら、生命保険協会の広報担当から抗議がありました。「生命保険を、当たったら嬉しい“宝クジ“と一緒にするとは何事か!」と言うのです。

そこで、生命保険協会の広報担当の方と2時間ほど話しました。

私の主張は、「みんなでお金を出し合って、その中で死んだり病気になった人が、みんなのお金をもらうのだから、“クジ“と同じでしょう」。

一方、生命保険協会広報部の主張は、「仕組みは同じかもしれないが、みんなが喜ぶ“宝クジ“と一緒にするのは、人の不幸を喜んでいるようなもので不謹慎だ」。

こんな調子で、あーでもないこーでもないと言い合いましたが、最後には私も折れて、「わかりました。私はもう絶対に、『生命保険は“宝クジ“と同じ仕組み』などとは言いません。これからは、“宝クジ“でなく、生命保険は“不幸クジ“だと言います」。

それで一件落着し、以来、私は「生命保険は“不幸クジ“」と言っています。

前置きが長くなりましたが、生命保険は、みんながお金(保険料)を支払い、その年に死んだり、病気入院(通院)した人がそのお金をもらいます。そして、また翌年には新しくみんなでお金(保険料)を支払い、“不幸クジ“を引きます。

“不幸クジ“を引くというのはたんなるたとえで、実際には不幸な目に遭うということですから、“ババを引く“と言い換えたほうがいいかもしれません。

ですから、病気1つしない健康な人は、お金(保険料)は毎年支払うのに、お金(保険金や給付金)がもらえないということになります。


「生命保険」が普通の“クジ“とは違う点

仕組みは“クジ“と同じ生命保険ですが、一般的な“クジ“と大きく違うところが1つだけあります。

それは、普通の“クジ“には、年齢や男女別などの限定はありませんが、「生命保険」の“クジ“は、同じ年齢、同じ性別でグループをつくり、そのグループに入った人たちで“クジ“を引きます。

なぜ、そうするのかといえば、同じ年齢、同じ性別でグループをつくらないと、不公平になるからです。

年齢が違えば、死亡する確率は変わります。30歳の人と60歳の人では、どちらが死亡する確率が高いでしょうか?

誰が考えても、60歳の人ですよね。死亡する確率、つまり生命保険の“クジ“に当たる確率は、高齢者になるほど高まるため、同じ1000万円の死亡保険金をもらうのに、若者と高齢者が一緒のグループでは不公平になります。

次に性別の違いです。男性と女性では、どちらが長生きする可能性が高いでしょうか?
2018年の日本人の平均寿命は、女性が87・32歳、男性が81・25歳で、平均寿命で見ると、なんと約6年も女性のほうが長生きします。

同じ年齢でも、長生きする可能性が高い女性と、約6年も平均寿命が短い男性が、同じグループになって生命保険の“クジ“を引くというのは、どうしても不公平になります。ですから、生命保険では、年齢が同じ同性同士でグルーブをつくって“クジ“を引くのです。
荻原博子の主張「生命保険は“不幸クジ”」

荻原博子『保険ぎらい 「人生最大の資産リスク」対策』(PHP新書)
生命保険には、たった2つの「保障」しかない

では、生命保険の“不幸クジ“において、“クジ“を引き当てたらどうなるのでしょうか。

複雑そうに見える生命保険ですが、じつはこの“不幸クジ“を引き当てて得られるもの(保障)は、たった2つだけです。

その2つとは、「死亡保障」と「入院(通院)保障」です。

(1)「死亡保障」とは、“不幸クジ“に当たった(死亡した)時に、残された家族が経済的に困らないように出る保険金です。

(2)「入院(通院)保障」とは、怪我や病気で入院(通院)して、治療費が足りなくなってしまうことを防ぐために出る給付金です。

それぞれの保障のみが付いている保険もあれば、2つの保障がセットになって1つの保険に付いているケースもあります。ただ、どちらの保障も付いていないと、生命保険という“不幸クジ“は成り立ちません。

この2つの保障は、どちらも「掛け捨て」です。生命保険の基本は、死んだ時にお金が出る「クジ」か、病気になった時にお金が出る「クジ」を買うということ。

「クジ」そのものは、自分が当たらなければもらえませんから、当たらない限りは「クジ代」にあてる保険料は、掛け捨てになります。

そして、生命保険は、必ず死んだ時にお金が出る「クジ」か、病気になった時にお金が出る「クジ」、もしくは両方が付いていないと成立しません。ですから、「掛け捨ての保障はイヤ」という人は、生命保険には入れません。

保険料を節約するにあたり、まずは最低限こうした基本を押さえておく必要があるでしょう。

荻原博子(経済ジャーナリスト)




kir***** | 52分前

保険についてわかりやすく説明してあると思いました。宝くじと確かに同じかもしれませんね。保険のCM多いし、保険とは何かを考えて契約することが大事だと思いました。今まで保険料払い続け、給付を受けず、払い続け、他の方の給付に役立ったのでしょうが、貯金していたらどれくらいたまったのだろうと思います。

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yos***** | 29分前

面白いですね。確かに、そんな感じ。
生命保険、今は安いものに入っていますが、若い頃はよくわかっておらず、『保険金が上がるから、入り直すと早い』と謂う言葉にも素直に従っていました。説明した、と言われそうですがね。実際は、高い保険料を10数年払っていたのに解約の時は期間が短い(入り直していたから)ため、返金(名称が違うかな)はごく僅かでした。あーもったいない。大体、死亡保険金が3000万なのだが60歳になったら500万になるってのも、ねえ。

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san***** | 1時間前

「くじ」の例えは分かりやすいですね。この場合、当たるとお金を受け取れるけど、『当たる=怪我、病気、死亡した』という事なので当たらない方がいいですもんね。
「当たった」時に金銭の負担を少しでも軽くしてくれるけど、ずっと「当たらない」くじを買い続けるより、その分を貯金した方が良さそうだ。

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sor***** | 41分前

この人はテレビで必ず不安や不幸になるとか煽って置いて次から次と仕事を貰い稼いでいる印象ですが聞いている人は素人だから当たらず共、誰も指摘出来ないが私は何時も又飛躍的なことを言っている、極論を言っていると思いながらこの人の話で納得した事は無い。

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sim***** | 1時間前

保険ってどっかの国の酒場で始まったとかいう話もあるくらいだから博打とかクジの類と一緒。不幸事があったときに出るからってだけで大切に思われてるだけで。

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mma***** | 33分前

そして保険会社は当選金以外のお金を流用して
一等地に豪華な自社ビル立てたり
タレント使ってCM流したり
プロ野球交流戦のスポンサーをしたり…

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sui***** | 18分前

共稼ぎでなく、お父さんが一人でたくさん稼いで来る時代には保険の役割は今より大きかったと思う。

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nuv***** | 6分前

くじ……なるほど(笑)
わかりやすい例えですね〜

保険加入していて大吉の方もいるし凶の方もいるって事ですね〜

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zna***** | 42分前

保険なんか入るなんてみんなカネ余ってるんやね(笑)
わしら平成生まれは海外の優良な個人年金しか入ってないなw



poi***** | 47分前

不幸の宝くじ

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rin***** | 35分前

保険は家計のバランスシートから偶発債務をオフバランスするためのコストという認識です

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wyl***** | 1時間前

こんな薄い内容のことを長ったらしくよく書けるなと思う。この人の書いたもので何か感心したことはないんですが、それでも本出せるんですね。

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n_k***** | 29分前

今年50になるオッサンですが、保険なんて役に立ったことがありません。
苦労して払ってたのが馬鹿みたい。
若くてかわいい保険の外交員のお姉ちゃんに騙されちゃだめですよ。



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