恥ずかしい歴史教科書を作らせない会

改憲で「戦争する国」、教基法改定で「戦争する人」づくりが進められる今の政治が
将来「恥ずかしい歴史」にならぬように…

日朝交渉不調の原因は小泉外交

2004年03月07日 | 外交・国際
 日朝二国間協議が不調に終わり、拉致問題についても進展が見られませんでした。
 北朝鮮側から「平壌宣言以降、日本は変わってしまった。信用できない」「日本は米国追随だ。日朝の話は米国との話の後」と言われたと報じられていました。北朝鮮のような国から「信用できない」という言葉を聞きたくはありませんでした。
 しかし経緯を振り返ってみると、1年半前に小泉首相が訪朝し、拉致の事実が明らかになりましたが、小泉首相は「国交正常化に向けて協議していく」と約し、「日朝平壌宣言」を結び、金正日氏と握手を交わしてきました。安倍晋三官房副長官も一緒でした。
 彼らは、その「協議」について何か行動を起こしたでしょうか。何もせず、国内で「あいつらは怪しからん」と騒ぐだけで、協議らしい協議は何一つやっていません。拉致問題のような両国間の深刻な懸案事項が残れば、随行した安倍氏が政府代表としてその国に留まり、それなりの協議をしてくるべきでしたが、安倍氏もあっさり帰国して国内で喚き立てるだけでした。

 この協議の棚上げには理由があります。ブッシュ大統領にお叱りを受けたのです。ブッシュ大統領は小泉訪朝までは認めていましたが、平壌宣言の内容までは知らされていませんでした。彼は小泉首相の帰国後、電話会談で「我々が『悪の枢軸』と呼び、攻撃対象にしている相手に勝手なことをするな」と恫喝したのです。小泉首相はそれ以後、手も足も出なくなってしまい、国交正常化と拉致問題の解決という表裏一体だった話を捻じ曲げざるを得ませんでした。実に一貫性と主体性を欠いた外交姿勢です。

 北朝鮮が「日朝の話は米朝の後」と言うのは、「親分の米国との話がつかなければ日本と何を話しても無駄」と見透かされているのです。
 政府は次の交渉を3月中に行なうそうですが、そのときまでに日本としてそれなりの主体性を示せなければ、ますます北朝鮮に馬鹿にされるだけではないしょうか。


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