■いにしえの法に拠りて(第483話) 発表2002年2月
評価 ★★★★
依頼人 EADS経営責任者ヒルベルト
ターゲット BAE会長ジョンストン
報酬 5,000,000ユーロ(5億5千万円)
今回弾丸発射数 8/ 通算弾丸発射数 2,806
今回殺害人数 6/ 通算殺害人数 5,143
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 113
<ストーリー>
レーザー光線を照射され、視界不良に陥ったゴルゴ。ハムラビ法典に拠り復讐を果たす・・・
<この一言>
毛利元就の話をしたいのなら、お門違いだ・・・
<解説>
1994年、ゴルゴは多額の寄付を赤十字に寄せ、レーザー失明兵器の使用禁止を国際会議で議決させた。しかし、英国情報部MI5局長『リチャード・カーク』は、レーザー兵器の有用性を鑑み、レーザー兵器利用の抜け道を提案、研究開発を進められる環境を整えた。
ゴルゴがイギリスでの仕事を請け負ったとの情報を得たカークは、レーザー兵器を用いたゴルゴ潰しを画策する。狙撃の直前にレーザー光線を眼に照射され、視力を奪われたゴルゴは辛くもカークらの追っ手から逃れる。眼科医の診断によれば特別な治療法はなく、2ヶ月ほどで自然治癒するという。しかし、狙撃期限まで1ヶ月を切っており、自然治癒を待てないゴルゴは、パラリンピックの視覚障害者射撃の金メダリストを訪ねる。標的の発する電波をセンサーで読み取り、標準が合ったポイントを音で示してくれる射撃システムを視察したゴルゴは、秋葉原に向かい携帯電話の電波を読み取るセンサーの開発を依頼する。
再びイギリスを訪れたゴルゴは、狙撃ターゲットが携帯電話で話しているところを狙撃、さらにはカークの部下達も携帯電話越しに狙撃し、イギリスを離れる。診療船に身を隠して視力を回復したゴルゴは、レーザー照射力を高めた銃でカークの眼を狙い撃ち、”目には目を”の復讐を果たす。
カークの指示したレーザー銃により視力を失った元イラク軍パイロットがパラリンピックの金メダリストで、旧バビロニアに住んでいることから、本作は”目には目を”がテーマになっている。全ての仕事を終えたゴルゴが、元パイロットに”ハムラビ王の名のもとに”というメッセージとともに、カーク局長の失明の記事を送るエンディングが深い感動を呼び起こす。第46巻-2『PRIVATE TIME』で登場した診療船が登場するのも嬉しい。
今回はレーザー銃による2キロ半の狙撃だが、カーク局長の言うとおり、長距離狙撃の最高記録である(『害虫戦争』の5,000mは狙撃と言うより、ゴルフのホールインワンに近い・・・)。以下にこれまでの長距離狙撃ランキングを記す。
①第134巻-1『害虫戦争』5,000m
②第146巻-1『いにしえの法に拠りて』2,500m
③第42巻-2『海神が目覚める』1,500m
④第7巻-1『AT PINHOLE』1,020m
⑤第27巻-2『60日間の空白への再会』1,000m
⑤第48巻-3『ゼロの反撃』1,000m
⑤第114巻-3『アメリカンドリーム』1,000m
⑧第110巻-3『冷血キャサリン』800m
⑧第51巻-2『橋は崩れた』800m
⑩第18巻-1『動作・24分の1』700m
⑪第83巻-2『シビリアン・コントロール』600m
⑫第11巻-1『ROOM No.909』500m
⑫第141巻-4『星条旗を撃つ』500m
⑭第22巻-1『スエズの東』400m
ズキューン
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長距離射撃の件ですが、個人的には「リスキービジネス」の種子島ロケット発射時の鳩への射撃と、逃げる中国役人たち+鳩使いの射撃が一番の長距離のように見えます。
(少なくともロケット発射は、周囲数キロは立入禁止のはず。)
記録としてどの程度なのか、推測してみるのも面白いかもしれません。
「リスキービジネス」の狙撃はかなりの距離ですね~。
そういえば、第134巻-1『害虫戦争』の5,000mを書き忘れていたので、ランキングを修正しました(笑)
本作のタイトル『いにしえの法に拠りて』の“法”とは言わずと知れたハムラビ法典だったわけですね。ところで、自分を狙っている組織の動向を掴めなかったゴルゴン、今回は大失敗でしたね。ゴルゴンも“全知全能”ではないということですが、超人であることは間違いなさそうです。と言うのも、音を聞いただけで走る車のタイヤを撃ち抜くとは・・・
PS:賛美歌13番さん本当にお久し振りです。前回更新からかなりの時間が経っていましたので、賛美歌13番さんの身に何かが起こったのでは(まさか秘密を知り過ぎてゴルゴンに・・・)などと心配しておりました。
本日の一句「ゴルゴ好き、戻ってくれて、アリガトウ(嬉涙)」
ほんと、ご無沙汰してしまいました。ご心配をおかけして申し訳ありません。
少々激務が続いておりまして、更新がままならない状況です(←継続中(笑))
ゴルゴならどんなに仕事が立て込んでも、涼しい顔でこなしてしまうのですが・・・。見習わなくてはなりませんね!
『PRIVATE TIME』以来23年ぶりに登場の診療船。このエピソードの執事の話によると、ゴルゴは各エピソードの合間に度々診療船に立ち寄って休暇を取っているようですね。いつもは難しい本ばかり読んでいるらしいので、この診療船は実はゴルゴの書斎兼書庫になっているのではないでしょうか!?
ところで、この執事どうやら2代目のようですが、ゴルゴは診療船の3代目執事の募集の際はどうやってやるのでしょうか?是非とも申し込みたいものです!!(笑)
>難しい本ばかり読んでいるらしいので、この診療船は実はゴルゴの書斎兼書庫になっているのではないでしょうか!?
ゴルゴが読んでいる本、気になりますね。どんな本が書架に並んでいるのでしょう?
>診療船の3代目執事の募集
あ~私もエントリーしたい。万一採用されたにしても、好奇心に負けてゴルゴの秘密を探ろうとしてしまい、消されてしまうのが見えてますが(笑)
この作品は私にとって近年のゴルゴのNo.1です。
タイトル、テーマにひっかけた伏線がビシッと決まっていてたいへん満足な読後感です。さらにハンムラビ法典の登場に歴史学科出身の者としてはテンション上がりますし…。
本作と『死の翼ふれるべし』は歴史好きの心の琴線をうまいこと揺さ振っていただけるのでたまりません!つってもタイトルが出た時点で半分打ちのめされてますが……。
正直思いますが…ゴルゴ13のエピソード評価の数パーセントはタイトルで決まる…っていうか決めてしまうフシがありますね(笑)。
>タイトル、テーマにひっかけた伏線がビシッと決まっている
>エピソード評価の数パーセントはタイトルで決まる
タイトルと内容のマッチングはあまり考えたことはありませんでした。面白い観点ですね。時代の変遷とともにゴルゴシリーズの作風も変化していますが、タイトルは”劇画”ならではの硬派なイメージを継承していますね~