■氷上の砦(第526話) 発表2005年2月
評価 ★★
依頼人 選挙参謀、アイスホッケーチーム”フィッシャー”のオーナー
ターゲット アイスホッケーのパック
報酬 不明
今回弾丸発射数 5/ 通算弾丸発射数 3,196
今回殺害人数 0/ 通算殺害人数 5,595
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 120
<ストーリー>
アイスウォールの異名を持つアイスホッケーの名キーパー『フィッシャー』。人種差別主義者でもあるフィッシャーは、老いと怪我により引退を考え始めた。引退後のフィッシャーを政治利用しようという選挙参謀はゴルゴに接触し・・・
<この一言>
俺には関係のない事だ・・・俺には国籍も人種のしがらみも無関係だから、な・・・
<もう一言>
依頼を引き受けた限りそれから先は俺の仕事だ・・・
<解説>
アメリカ・プロ・アイスホッケー最高峰のキーパー『フィッシャー』は、アイスウォールの異名を持つ大ベテラン。年齢と膝の故障により引退を考え始めていた。強烈な人種差別主義者でもあるフィッシャーを強いアメリカのイメージに合致させ保守層に強くアピールできると考えた選挙参謀は、フィッシャーの引退後に政治家転身を勧めていた。
”強い”イメージを損なわないようフィッシャーの引退の花道を考えていた選挙参謀とチームオーナーは、新進著しい中国系フォワード『ワン』との対戦に際し、ワンの放ったシュートを狙撃によりゴールを外すようゴルゴに依頼する。
ゴルゴは氷の弾丸を用意して、ワンがシュートを放つ瞬間を待つ。ワンの放ったパックをかすめるように放たれた氷の弾丸が、シュートコースを変えゴールを阻む。ワンはイレギュラーと納得するも、フィッシャーは不自然なパックの動きに外部からの狙撃を連想、射撃場でニアミスしたゴルゴの仕業と合点する。引退を即決したフィッシャーは選挙参謀とも決別、政界転身は白紙となった・・・
200キロで飛翔するパックを散弾銃で狙撃するゴルゴの神業にしびれる・・・はずが、フィッシャーに全てを見破られてしまうというオチで、ゴルゴのミッション失敗をまざまざと見せつけられる作品である。オーナーも「パックをそうと悟られずに狙撃すること」と言っていることから、依頼者の意図と異なる結果となっている。とんでもない事態である。何もなかったかのようにストーリーがクロージングしているが、本当にこれで終了なのか?続編が待っていて、フィッシャーとゴルゴが対決するのか?このまま終了するのであれば、老いて引退するのはフィッシャーではなくゴルゴではなかろうか?釈然としないエンディングに不満が募る作品・・・
ズキューン
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(あとは、若さゆえの自信かな・・・)
本エピソードのゴルゴ、発射音の処理を他人任せにするなど、ちょっとプロとしての自覚に欠けていますねぇ~!!(笑)
それに、氷の弾丸と云うのも『モスクワ・プラトーン』や他のエピソードで使った手口ですねぇ~!
結局、本エピソードで脚本担当の方(文庫版がまだ出ていないので分かりませんが恐らく新人?)は何を言いたかったのでしょうかねぇ~?
中途半端な情報ネタゴルゴになっていますねぇ~!!(苦笑)
コメント数が増えていますね。ゴルゴファンとして活気が出るのは、嬉しい限りです。
>パックをそうと悟られず狙撃する
“悟られず”の部分は失敗している訳ですから、依頼料を返してもらえるかも知れませんね。射撃場でのニアミスはゴルゴンの責任ですから
本日の一句「発射音、消すのにお勧め、クラッカー」
>あとがある者と無い者の違い
スポーツ選手の世代交代って、切ないですよね。ベテラン側のまだまだやれるという気持ちと、肉体の衰えとの相克・・・。同世代のプロ野球選手が少なくなってきたのが、とても寂しいです。
>プロとしての自覚に欠け
>他のエピソードで使った手口
>脚本担当~何を言いたかったのでしょうか
>中途半端
いずれも同感です。残念な作品です(笑)
>依頼料を返してもらえるかも知れませんね
フィッシャーの政界転身が白紙になった選挙参謀は、アテにしていたフィッシャーの”稼ぎ”がなくなり、ゴルゴへの依頼金がまるっきり無駄になったので、返還請求するでしょう。ゴルゴ相手の交渉は、海千山千の選挙参謀でもタフなものになると思いますが(笑)
そういえば他のスポーツが大きく関係する作品もイマイチ評価が出ていないようです。
私としては『7/3』が面白かったですが裏格闘技はスポーツとは認めがたいですし。
>スポーツ漫画的要素を含めようとしたことに無理があったのですかね。
無理がありますね(笑)ナイス指摘です!
>『3/7』が面白かったですが裏格闘技はスポーツとは認めがたいですし
『3/7』はいいですね。裏格闘技って確かにスポーツではないですが、ドロリとした人間の欲望が渦巻いていて劇画の題材としては最高かも(笑)ゴルゴのリングへの再登場を切に願います。
>筋が通ったフィッシャーの態度は好きです。
引退を決めてワンに一言告げに言ったり、オーナー・選挙参謀にも媚びなかったりと男らしいところを見せていますね。さすがは不屈の精神で復活した男といったところでしょう。