■３００万通の絵葉書（第426話） 発表1998年10月
評価 ★★★★★
依頼人 ADFL（コンゴ・ザイール解放民主勢力連合）
ターゲット モグツ・ポポ・セコ元大統領
報酬 $500,000相当の現金・ダイヤモンド・金塊
今回弾丸発射数 2／ 通算弾丸発射数 2,331
今回殺害人数 2／ 通算殺害人数 4,621
今回まぐわい回数 0／ 通算まぐわい回数 108
＜ストーリー＞
ゴルゴへの連絡手段の一つが明らかに！しかし、何者かによってこのルートは遮断されてしまう・・・
＜この一言＞
俺に敵対する者・・・裏切る者は俺の手でカタをつける！それが俺のルールだ・・・
＜もう一言＞
俺がこの国に来ない事で、この国の平和が維持されると考えるなら、原因と結果を取り違えている・・・世界に俺がいるからテロが起こるのではない。テロが起こるから、俺が存在するのだ・・・
＜解説＞
コンゴ民主共和国の大統領「ローレン・カバラ」は、「モグツ・ポポ・セコ元大統領」の影響力を排除するためモグツ殺害を決意、ADFL（コンゴ・ザイール解放民主勢力連合）を通じて、ゴルゴに殺害依頼を行う。ADFLメンバーは、ゴルゴとのコンタクトに絵葉書を用いる。その方法は、イギリス・グレートブリテン島ペンザンスの「ウィリアム・パートリッジ」宛に、報酬金額を6桁の数値（単位はUSドル）として記載した絵葉書を出すというもの。
ゴルゴは依頼通りモグツを狙撃する。が、直後より異変が発生する。パートリッジ宛に絵葉書が大量に届くようになったのだ。その数３００万通。ゴルゴは原因を追及すべく、コンゴに飛ぶ。調査の結果、ADFLを操るヘセロ補佐官がゴルゴとの接触ルートを破壊したことが判明する。ヘセロは、ゴルゴが過去にコンゴで数々のテロ行為を行ってきたことを指摘、コンゴ内で将来ゴルゴがらみのテロが発生する可能性を下げるために、今回の妨害工作を行ったことを告白する。青酸カリを飲んで自害しようとするヘセロであるが、ゴルゴは自害を許さず自らの弾丸でヘセロを葬る。
ゴルゴとの接触方法が明かされている点で、本作の価値は高い。
・イギリス／グレートブリテン島ペンザンスに住むウィリアム・パートリッジに絵葉書を出す
・文面に数値6桁を入れる。数値はUSドルでの報酬金額を意味する
・絵葉書を「スローン」が回収、ニューヨークにいるゴルゴの秘書（代行業？）に転送する
・秘書はゴルゴに連絡、文面を読み上げる
残念ながらこの方法はヘセロの妨害により使えなくなってしまうのだが、ゴルゴがこの方法の閉鎖について告知しているのが面白い。実在の広告会社「オムニコム」に自ら出向き、OECD29カ国すべての国の主要新聞に告知広告出稿を依頼している。掲載日は”１３日”とし、20カ国語の翻訳文をゴルゴ自ら手書きしている。この手書き原稿、かなりレアである。代理店担当者にゴルゴ自身が書いたのか？とつっこまれ、若干狼狽しているゴルゴが可笑しい。
ちなみに本作のゴルゴ、成功報酬のような形で後払いを引き受けていること、さらにその報酬が現金だけでなくダイヤモンド・金塊の合算であることも非常に珍しい。
これまでに判明しているゴルゴとの接触方法をまとめておく。
①孤児院を営む「エゴータ夫人」に仲介を依頼する
→第7巻-4『番号預金口座』
②聾唖の終身犯マーカス・モンゴメリーに手紙を出す
→第17巻-1『棺に誓いを』、第75巻-3『システム・ダウン』
③ユナイトホライズン土地開発の株を買い暴騰させる
→第75巻-3『システム・ダウン』
④カジノ「ウィークエンド」で合言葉を伝え、スロットでジャックポットを発生させる
→第75巻-3『システム・ダウン』
⑤レポンティネ新聞に「フォンデューを二人だけで食したい」という広告を出す
→第97巻-2『最後の顧客』
⑥イギリス・ペンザンスの「ウィリアム・パートリッジ」に絵葉書を出す
→第128巻-3『300万通の絵葉書』
ズキューン
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