ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第128巻-1演出国家

2009-01-19 21:22:22 | 第126巻~第130巻

■演出国家(第424話) 発表1998年12月

評価   ★★★

依頼人  ワトキンス教授

ターゲット ランネラ共和国アファト大統領候補

報酬    不明

今回弾丸発射数       1/ 通算弾丸発射数 2,328

今回殺害人数      0/ 通算殺害人数   4,618

今回まぐわい回数     1/  通算まぐわい回数   108

<ストーリー>
西アフリカの”ランネラ共和国”の大統領選挙にフランス財閥が関与、大統領候補を操っているとの疑惑が・・・

<この一言>
初対面の相手に相手の知識もなく直接あうほど、俺は自信家でもないし、陽気には出来ていないので、な・・・

<もう一言>
邪魔をした・・・

<さらに一言>
余計な事はいい・・・

<解説>
レア・メタル「コバルト」の鉱脈を抱えた西アフリカ”ランネラ共和国”では、国連主導の大統領選挙が行われようとしていた。コバルト鉱脈に目をつけたフランス”カミュラ財閥”は、アメリカ大統領選挙で選挙参謀経験のある『ガルド』と組んで、操り人形となる俳優を大統領候補として送り込む。ガルドは脚本家と組んで綿密な選挙シナリオを演出。500人から選ばれた俳優『シンプソン』に整形を施した上で『アファト大統領候補』に仕立て上げ、演説の一字一句を練り上げ、演技指導をも行う。民主選挙が初めての国民は、ガルドの巧みな演出によりアファト支持へと傾く。

国連安全保障委員会調査官の『クレイン』は、カミュラ財閥の陰謀に気づく。陰謀をかぎ取った委員長は、クレインの師である『ワトキンス教授』に事態の打開を依頼する。ワトキンスは、ゴルゴに謀略の阻止を依頼、メッセンジャーとして美貌のクレインを差し向ける。風呂上がりのクレインを見ても眉一つ動かさないゴルゴに、「そんな侮辱は許せない!!」とクレインは体を差し出す。濃密なまぐわいの後、依頼内容を聞いたゴルゴはクレインの思いを無視して立ち去る・・・

選挙の開票がなされ、アファトの勝利が決定する。勝利演説の際、ゴルゴの放った自白剤がアファトを捉え、アファトは自らが演出のままに動いた操り人形であることを暴露し、カミュラ財閥とガルドの野望は潰える。

選挙戦に絡む演出をテーマにした作品。アメリカ大統領選挙には、選挙参謀がいて演説内容から候補者の仕草、メイクまでを指導する。最近ではメディアの利用も多様化し、日本の郵政民営化解散選挙がテレビ利用と騒がれたり、韓国の大統領選挙がインターネットの影響で大きく支持が変化したり、アメリカ大統領選挙ではインターネットの募金が新たな集金ツールとなるなど、メディア利用をfくめた演出と選挙が切り離せなくなっている。しかし、作中のクレインが男をたぶらかす態度は困ったものである。すべての女性は演出家兼女優という隠れたテーマを演出する役回りなのだろうか・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (128) 巻掲載
ゴルゴ13 (151) 巻(最新刊)
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