ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第126巻-3HAPPY END

2009-01-06 23:50:10 | 第126巻~第130巻

■HAPPY END(第420話) 発表1997年8月

評価   ★★

依頼人  ①不明 ②サミュエル・スヴェンソン

ターゲット ①東部から来た不動産王 ②サミュエル・スヴェンソンの防弾チョッキ

報酬    ①不明 ②不明

今回弾丸発射数       2/ 通算弾丸発射数 2,307

今回殺害人数      2/ 通算殺害人数   4,602

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   107

<ストーリー>
人気漫画作家”スヴェンソン”は、アクション・ヒーローものを描くのに疲れ切っていた。連載を打ち切るためにゴルゴに接触したスヴェンソンは・・・

<この一言>
・・・

<解説>
人気漫画家『サミュエル・スヴェンソン』は、長期連載しているアクション・ヒーロー『ゲーリー・ライトニング』を書き続けるのに辟易していた。マンネリ化した作風により自らの成長がないこと、マニアックなファンからストーカーのようにつきまとわれるなど、作品を描き続けていくには限界であった。

休暇を取って旅にでたスヴェンソンは、海岸沿いのリゾートでくつろぐゴルゴを見かける。プールサイドで休んでいても、一時も緊張を弛緩させないゴルゴを見て、ただ者でないと感じたスヴェンソンは、ゴルフを終えてきたゴルゴに声をかけ、ラウンドを申し込む。スヴェンソンの申し出を受け入れたゴルゴは、自らカートを運転しスヴェンソンとゴルフをプレーする。ナイスショットを放つゴルゴに、スヴェンソンはある狙撃の依頼を行う。

休暇から戻ったスヴェンソンは、ファンとの集いに参加する。スヴェンソンは、ゴルゴに対し防弾チョッキを着用するので、胸を狙撃してほしいと依頼していた。漫画のヒーロー『ゲーリー』に撃たれて死亡したことにして、隠居し別の作品を描くことを決めたのである。ゴルゴがスヴェンソンに向かって弾丸を放つのと同時に、ストーカーまがいのマニアックなファンが、スヴェンソンに向かって至近距離から拳銃を放つ。マニアはゲーリー連載を打ち切ることが許せず、スヴェンソンを逆恨みして引き金を引いたのであった。スヴェンソンは防弾チョッキを着用していたが、同時に2発の弾丸を受けたため、弾丸が心臓に到達してしまい、死亡してしまう。

ゴルゴとその作者さいとうたかををセルフ・パロディにした作品。ゴルゴとさいとうたかを本人、ゴルゴファンを面白おかしく記している。
・世界を股にかける破壊工作員”ゲーリー・ライトニング”
・女にもてて、敵の弾丸は向こうからよけて飛んでいく
・ファンは、どの作品のどの場面で何回笑ったか、何人の敵をいつ、どの武器で倒したか分かっている
作者自身については、どこまで本気か分からないが、
・何度やめようとしたか、わからんよ・・・だが、周囲は許してくれなかった
・何度も殺してやろうと考えた。だが、奴は不死身なんだ!
・もうトシさえとりはしない
・もはや作者である俺さえも奴を始末できなくなってしまった
と自虐的にスヴェンソンを描いている。
セルフ・パロディもここまでくると面白い。本作もある意味、ゴルゴの最終回として考えられた作品の一つであろう。が、単体のゴルゴ作品として評価すると本作の評価は低い。本作のゴルゴは、マニアの不可抗力があったとはいえ、ミッションに失敗している。スヴェンソンの依頼はスヴェンソンを殺したように見せかけることにあって、殺してはいけないはず。とまあ、こんなつっこみをすると作者を悩ませてしまってゴルゴが終わってしまうなんてことは、絶対ありませんね・・・。

ズキューン

ゴルゴ13 (126) 巻掲載
ゴルゴ13 (151) 巻(最新刊)
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