ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第82巻-3白いサーカス

2007-07-12 23:20:58 | 第081巻~第085巻

■白いサーカス(第281話) 発表1989年5月

評価   ★★★

依頼人  スキー板メーカー・クナイスルのサービスマン”ラリー・オーツ”

ターゲット ヘリコプターに乗った狙撃手

報酬    不明

今回弾丸発射数      1/ 通算弾丸発射数 1,599

今回殺害人数        1/ 通算殺害人数   3,765

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数    92

<ストーリー>
スキー滑降選手レイ・ファーマンはクナイスル社のスキー板を愛用していた。しかし、マフィアをバックにするエンリコ社は、レイに自社のスキーを履くよう強要する・・・

<この一言>
ヘリから締め具を!?

<解説>
スキー滑降ワールドカップの舞台裏では、スキーメーカーが有力選手に自社のスキーを履いてもらうべくしのぎを削っていた。レイ・ファーマンはクナイスル社のサービスマン”ラリー・オーツ”のスキーを愛用し、クナイスル社のライバル・エンリコ社の営業を断っていた。

しかし、マフィアをバックにするエンリコ社はレイを脅すために、スナイパーを雇う。「東洋人だが、百メートル先の蠅の目玉だって射ち抜けるという腕前」により「不可能を可能にする男」で、「世界一の狙撃者」と呼ばれているスナイパーは、スキー板の締め具をヘリコプターから狙い撃ち、滑降中のレイを転倒させる。

全治1ヶ月のケガを負ったレイであるが、引き続きラリーのチューンしたスキーを履くことを決意。エンリコ社は自社の製品を使うよう脅迫するが、レイはこれを拒否。エンリコ社は再び「世界一の狙撃者」にレイを狙うよう依頼する。一方、ラリーから相談を持ちかけられたCIAは、この「世界一の狙撃者」をゴルゴではないと断定する。レイが狙撃されたその日、ゴルゴはCIAの依頼により別の場所にいたという。ラリーはCIAを通じてゴルゴに接触、この東洋人スナイパーを狙撃するよう依頼する。
ゴルゴは依頼通りヘリコプターに乗ったスナイパーを地上から狙撃、ラリーの依頼を完遂する。

本作で特筆すべきは、ゴルゴと肩を並べるような東洋人の狙撃手がCIAから知られることもなく存在していることだろう。ゴルゴ自身もこのスナイパーの存在を把握していなかったようで、ヘリからスキーの締め具を狙い撃ったことを聞かされると「ヘリから締め具を!?」と驚きを隠せずにいる。しかし、このスナイパーはあっけなくゴルゴに殺られていまう。東洋人同士のプロ対決が見られないのがつくづく残念だ。

ズキューン

ゴルゴ13 (82) 巻掲載
ゴルゴ13 145巻(最新刊)
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