〔音楽療法〕ブラームスの交響曲第2番

2010-12-12 10:24:39 | 音楽療法
モーツァルトの交響曲について書いてきましたが、
交響曲というと、ブラームスのも好きです。

ブラームスは、来年のラ・フォール・ジュルネ(5月に東京で開催される
音楽祭)で主役になる作曲家に決まったとか・・・。
彼の曲には、心やさしさが漂っています。

交響曲第2番の第3楽章は、遠くから汽笛が聞こえてくるような
出足で始まります。なんともいえず、牧歌的です
遠くから波が次第に押し寄せてきて、大きな波になって波止場に
やってくようなメリハリを感じる音楽です。

でも全編に渡り、その大波・小波を包み込むような何か偉大で崇高な
もの・・・・それは何か分かりませんが・・・・そんな精神を感じて
しまうのです。ブラームスが訴えようとしたものかもしれません。

最終盤では、波がゆったりと波止場に流れてくる”やさしさ”を感じます。
以前にも書きましたが、ブラームスは、人の心を思いやることのできるやさしい
心根の持ち主ではないかと想像できます。どこか風貌が、ロシアの文豪、
トルストイに似ています。風貌だけでなく、貴族の出でありながら、富を
貧しい者に分け与えようとしたトルストイの崇高な精神性に
通じるものが、ブラームスにも感じられるのは、単なる偶然なのでしょうか?

こんなことを想いながら、音楽を聴いていると、とても健やかな気分に
なれます。
「情けは人のためならず」という日本のことわざにもあるように、
崇高な精神の持ち主だから、こんなにやさしく包んでくれるような
音楽を生み出せたのでは、とふと思ってしまいます。ブラボー!

来年の音楽祭が楽しみです。