生まれいずる悩み / 水雷屯(すいらいちゅう)
※ 屯とは、とどこおる、行き悩むこと。草木の芽が固い地所を突き破ることがで
きない挽回を示す。内に生命力を抱さながら、まだ十分に伸びることができな
い。人間ならば悩み多い青年期、事業ならぽ困難の山積する創業期にあたる。
上卦(じょうか)の坎(かん)は、陥ること、下卦(かか)の震(しん)は動
くことを示し、動こうとして困難に陥る状態である。この卦は四大難卦(屯、
習炊、蹇、困:ちゆん、ゆうかん、けん、こん)の一つであるが、悪いぱかり
ではない。若々しい生命力で苦難に耐えてこそ、新しい発展が約束される。
【折々の読書 齢は歳々にたかく、栖は折々にせばし】
● 朝日新聞「迫る2025ショック取材班」
『日本で老いて死ぬということ』11
[目次]
はじめに
第1部 日本で老いて死ぬということ
第1章 生きがいの喪失と回復
第2章 難しい「平穏な在宅死」
第3章 口から食べたい
第2部 介護の現実~在宅・施設それぞれのリアル
第4章 三人介護
第5章 遠距離介護
第6章 ダブルケア
第7章 虐待を防ぐ
第8章 在宅でみる
第9章 訪問看護師の力
第10章 特養で看取る
第3部 老いは地域社会で見守れるか
第11章 地域で暮らす
第12章 コミュニティ再生
最終章 未来へつなぐ
おわりに
飲み込み、どんな仕組み
そもそも口から食べ、のみ込む「摂食・嘩下」とは、どんな仕組みなのか。食事をうまくのみ
込めず、肺に入ってしまう「誤嚥」はなぜ起こるのか。どんな食事だったら、のみ込みやすいの
か。専門家に解説してもらった。
のみ込みの仕組みについて、摂食・喚下障害看護認定看護師で小田原市立病院に勤める小澤公
人さんに解説してもらった。
まず、食べ物がロに入ると、歯でかみ砕き、舌や唾液などで、のみ込みが可能な大きさの「食
塊」にまとめる。それがのどに送り込まれると、喉頭蓋というふたが倒れ気管をふさぎ、食道の
入りロが開く(下図)。同時に鼻とロの入りロも閉じ、食べ物がスムーズに食道に流れるよう促
す。「すべてO・6秒の間に起きる反射運動。途中でのみ込みをやめよう、と思ってもやめられ
ない」と小潭さん。
12ある脳神経のうち六つがいっぺんに働く、微妙なバランスの上に成り立つメカニズムだそ
うだ。「どれか一つ欠けても、うまくのみ込めなくなり、食べ物が気管に入る誤嘸につながりま
す」。脳卒中の後遺症でのみ込みが難しくなるのは、そのためだ。
のみ込み障害は、脳卒中のほか神経性の難病や呼吸器疾患などで起きる。加齢自体でも、のみ
込みの反射が鈍くなったり、むせる力が衰えたりする。
ずっと寝たきりで、口を使わないこともリスクだという。認知症になると、食べ物を日mても
その認識がなくなり、食べなくなることがある。「やはりロを使い続けることが大切です」
食べ物や唾液とともに細菌が気管に入り肺炎を起こすのが「誤嘸性肺炎」だ。小滞さんによると、
高齢者の肺炎のうち、6~7割は誤啄によるものだという。
鶴見犬歯学部助教の飯田さんによると、眠っている間に唾液と一緒に細菌が入り、誤唇性肺炎
を発症することもあるという。加齢や脳卒中などでのみ込み機能が低下している患者だ。「こう
したことを防ぐには、日ごろからの口腔ケア、特に寝る前のケアが重要だ」という。
介護食、工夫こらす
通常の食事(常食)をとれない高齢者には、とろみをつけたり、ミキサーにかけたりして、の
どを通りやすくした「介護食」を提供する。施設によって呼び方が違うが、のみ込みやすいもの
から「ソフト食(ゼリー食、ムース食)」「ミキサー食」「きざみ食」「一口大食」などと呼ば
れる。
病院や介護施設は、患者ののみ込み機能の評価をして、その人に合った食形態を選び、可能で
あれば常食に近いものに上げていく。「栄養ネットワーク湘南」代表世話人でクローバーホスピ
タル消化器科の望月弘彦医師は「安全に食べられるものだけ、食べさせていればいいわけではな
い。うちの病院では、患者や家族とリスクについても話し合いながら、どのレベルの食事まで食
べさせるか決めている」と話す。
介護食には、粘り気を出し、まとまりやすくする「とろみ剤」を混ぜることが多い。食道に到
達するまでの時間を長引かせ、のみ込みの準備をする時間を稼げるからだ。小田原一巾立病院看
護師の小海さんによると、多すぎても少なすぎてもだめだという。多いと、のどに張りついて残
りやすくなり、少ないとすぐに流れてしまう。いずれも誤嘩のリスクが高まる。
誤啄を防ぐためには、「三角食べ」など、日本の食習慣が理にかなっている、と小海さんは指
摘する。ごはんやおかず、みそ汁やお茶(とろみをつけたお茶ゼリー)を交互に食べると、味や
食感の刺激で、のみ込み反射が起きやすくなるのだという。
●ワンポイントコラム
「口から食べる」ことは、人間の基本的な欲求の一つだ。「最期まで少しでも口から食べさせて
あげたい」と、奔走する人たちの情熱には心打たれた。そんな中、先日お邪魔した「三鷹の嘔下
と栄養を考える会」の集まりは、ユニークだった。「KA-GOスナック」と銘打って、ダイニ
ングバーを会場にして、「泡付きビールゼリー」や「やわらか寿司」などが振る舞われた。お酒
が入りリラックスした雰囲気の中、参加者は 「食」について本音で語り合った。同会代表で歯科
医師の亀井倫子さんらも「スナックママ」に扮した。「ゆるく楽しく活動し、じわじわと、いつ
の間にか結果が出る。我々は、そんな形を目指しています」と亀井さんは話す。こうした支援に
は、いわゆる「真面目さ」だけでなく、「ゆるさ」も大事だなあ、と感じた。
第2部 介護の現実~在宅・施設それぞれのリアル
約650万人いる「団塊の世代」がすべて75歳以上になる2025年には、介護のどんな現実
が待ち受けているのだろうか。その「予兆」は至る所で表れている。
第2部では、取材班の記者たちが、それぞれ数カ月から1年かけて密着取材した「介護の現場
」をリアルに描いている。介護する側、される側の息づかいまでもが聞こえてくるように、詳細
な 取材を重ねた。
取材にあたって意識したことが、大きく2点ある。まず、「介護される側」や「患者・利用者」
の視点よりも、あえて「介護する側」や「家族」の視点を中心に、取材・執筆するようにしたこ
とだ。本書では、例えば「末期がんの親を介護する30代の娘」という立場に立ち、「娘が、どう
感じ、どう悩み、どう行動したか」ということを中心に書いている。患者・利用者に寄り添い書
くことも大事だが、それだけだと、高齢者以外の読者層にとっては、どうしても「他人事」にな
りがちだ。親の介護の問題は、程度の差こそあれ、だれにでも訪れる。読者に「他人事」ではな
く「自分事」として感じてもらうために、あえてそういう書き方にした。
もう1点は、介護の大変さやつらさだけではなく、そこから見える「一筋の光明」にもふれる
ようにしたことだ。現実は現実として目の前にある。しかし、認知症や末期がんになって、そこ
から新たな家族関係が見えてくることもある。そういう視点を大切にした。
また、在宅や施設で、自分の家族のように親身にケアする医療・介護スタッフの奮闘ぶりも取
り上げた。取材した家族だちからは「スタッフさんの温かいケアのおかげで、本当に幸せな最後
の時間を過ごせました」という声が多く聞かれた。
各章ごとのあらましは、次の通りである。
ま ず、第4~7章は「在宅介護」の話である。第4章「3人介護」では、50代で若年性認知症
を発症しか妻と両親の3人を、一度に介護した60歳の男性を取り上げた。自分自身が仕事を持ち
つつ、心身の限界を超えながら、3人を介護する様子は想像を絶する。だが、そのプロセスで、
新たな夫婦関係を見つけたり、家族会の仲間と支え合ったりしながら、希望を持って生きていく。
そんな姿を追った。
第5章「遠距離介護」は、岩手県に住む両親を介護する横浜市の女性の話などを描いた。モデ
ルケースも示しながら、経済的、精神的に大変な遠距離介護の実態に迫った。
第6章に出てくる「ダブルケア」という言葉は、子育てと親・祖父母の介護が同時期に訪れる
介護形態のことを指す。これまでは、主に団塊世代の人たちが、親と
孫のケアをする形態が多かったが、最近では晩婚化などで、団塊ジュニア世代が、親と小さな子
どものケアを担うケースが増えている。この章では、介護と子育ての窓口が違うなど、役所の縦
割りに苦労した女性の話が出てくる。同時に、そうした経験を分かち合う「ダブルケアの会」を
つくるなど前向きな勤きにも焦点をあてた。
第7章「虐待を防ぐ」では、介護施設職員や元会社員が、自身の実体験などから在宅介護での
虐待防止のノウハウを編み出し、それを広く伝える姿にスポットをあてた。
第8~9章では「在宅医療」の実態をつぶさに見ている。第8章「在宅でみる」は、自宅を定
期的に訪問する在宅医に密着し、看取りのプロセスや患者・家族の逡巡する姿を見つめた。第9
章「訪問看護師の力」は、自宅を訪問し心身のケアをする「訪看(ほうかん)さん」の日常を追
った。「在宅医療・介護の要」として、医師とケアマネジヤーをつなぐ役割を果たし、家族間の
関係にもスーッと入り込むその「人間力」に感嘆した。
第10章「特養で看取る」では、特別養護老人ホームでの介護の実態や、様々な先進的な試み
を描いた。自宅で最期を迎えさせてあげたいけれど、家族にその余力がない。そんな人たちの受
け皿にもなっている特養。そこでの看取りは、徐々に増えてきている。終末期に救急車で運ばれ
「望まない最期」を迎えることがないようにするために重要な取り組みである。
このように第2部は全体として、在宅と施設それぞれの介護の現実や対策を、違った角度から
多くの具体的なケースを通じ、わかりやすく解説している。
ひとごとではない。長時間のデスクワークがつづくと猫背になり、背筋を通す鍛錬を怠り、早食いの
癖も直さず、ゆっくり咀嚼しな、あるいは、食道の過敏性という持病?などの悪癖から、ここ1週間、
食事中に咳き込むことが多くなるのが気がかりだ。そこで、現在続けている、室内トレーニング。メ
ニューに「嚥下体操」(下図)を加えることに。
この項つづく
【RE100倶楽部:スマート風力タービンの開発 Ⅶ】
3.制御サーキットの最適化
3-1 プロジェクト全体における本研究開発部分の位置づけ
タンデム風車ロータと内外二重回転電機子方式二重巻線型誘導発電機の連携プレーを見守りつつ、風
速に応じて回転速度、出力を制御するための独立電源方式と系統連系方式に対する二次側周波数変調
サ ーキットを構築。この場合、二次側に用いる双方向に適用できるインバータがキーポイント。
3-2 研究成果
3-2-1 目的と目標
2次側の周波数と電圧によって二重回転電機子の挙動を制御する方法は初めての試みであり、独立電
源用と系統連系用の両者を対象として、
(a)発電機内に設けたセンサからの回転速度、回転方向、出力および風速の信号を受け,インバータに
よる2次側周波数変調(二次励磁制御,電圧,周波数)法を最適化する。このとき,定格運転開始風速
以下では最高効率運転,定格運転開始風速以上では一定出力運転を実現させる必要がある。基盤課題
Aにおいてもこのことを十分考慮し、風車ロータのみで出力一定を極力目指しているが,発電機側す
なわち制御系の力を借りることをも考慮する。
(b)二重巻線形誘導発電機の特筆すべき利点は高風速域で 2次側からも出力が得られる点である。こ
の場合、2次側制御に用いるインバータは双方向が要求されるので,新たなインバータを開発すると
ともに、系統連系方式制御サーキットを構築する。
とくにタンデム風車ロータと二重回転電機子方式二重巻線型誘導発電機の連携プレー能力を最大限発
揮させるため、次の目標を達成する。
1.定格運転開始風速以下では最高効率点運転、定格運転開始風速以上では一定出力が実現できる制
御サーキットの構築
2.独立電源方式,系統連系方式制御サーキットの構築
3.2次側双方向インバータの開発と系統連係方式制御サーキットの設計
3-2-2 風速回転速度信号による二次側周波数変調方式の構築
基盤課題B(発電機の最適化)、統合課題B(発電機と制御系の最適マッチング)おける二重回転電
機子方式二重巻線形誘導発電機の特性試験結果を導入して、二次側周波数変調方式を構築した(下図
3-1)、風速すなわち前後段風車ロータの回転速度NF、NR信号を受け、発電機からの出力である一次
側周波数f-1と電圧V1を一定に保つ(f1=60Hz、V1=200V)ために必要な二次側入力周波数f2 と電
圧V2 の制御値を定め、それらを発電機にフィードバックする方法である。とくにタンデム風車ロータ
と二重回転電機子方式二重巻線型誘導発電機の連携プレー能力を最大限発揮させるため,次の目標を
達成する。
1.定格運転開始風速以下では最高効率点運転,定格運転開始風速以上では一定出力が実現できる制
御サーキットの構築
2.独立電源方式,系統連系方式制御サーキットの構築
3.2次側双方向インバータの開発と系統連係方式制御サーキットの設計
3-2-2 風速回転速度信号による二次側周波数変調方式の構築
基盤課題B(発電機の最適化)、統合課題B(発電機と制御系の最適マッチング)おける二重回転電
機子方式二重巻線形誘導発電機の特性試験結果を導入して、二次側周波数変調方式を構築した(下図
3-1)、風速すなわち前後段風車ロータの回転速度 NF,NR 信号を受け、発電機からの出力である一
次側周波数 f1 と電圧 V1 を一定に保つ(f1=60Hz、 V1=200V)ために必要な二次側入力周波数 f2と
電圧 V2 の制御値を定め、それらを発電機にフィードバックする方法である。
3-2-3 独立電源方式の制御方法検討
本風力発電ユニットを独立電源に供するため、試作1号発電機(8極 3相、同期速度 900min-1、定
格出力 1.2kW)を搭載した装置(下図 3-2)を用いて、まず、 (1) 1次側、2次側の投入順序な
どの制御方 式の確定、(2) 2次側電圧/周波数調整用のインバータ交換、(3) 2次側電圧/周波数調整
用のスライダック追加、(4)2次側データ収集用のパワーメータ追加(低周波数帯域での電圧、周波数
電流、電力の精度確保のため)、(5) すべり周波数の測定、(6) 将来を想定した系統連系用の制御回
路追加、(7) 風車方向制御用のモータ駆動回路追加などを行う。
以上の成果を踏まえて、外部負荷に応じた、1次側出力電圧(V1=200V)と周波数(f2=60Hz)を一定に
保つ独立電源に供するために必要な、2次側励磁周波数 f2 と電圧 V2 データの収集を実施した。
3-2-4 2次側双方向インバータの開発
3-2-4-1 開発概要
二重巻線形誘導発電機では,高速回 転域で2次側からも出力が取り出せる利点がある(下図 3-3)、
この場合、2次側 に接続するインバータは従来と異なる双方向が要求されるので、その開発に着手し
ているが、発電機と結合試験 はまだ実施していない。なお、現在の発電ユニットは回生抵抗方式に
よって2次側からの出力を吸収している。
3-2-4-2 構成
開発した双方向インバータの制御 ブロック(下図 3-4)は以下の通り。
(1)相対回転数演算部:前段後段ロータの回転速度より風車相対回転数を演算し、相当する周波数を
計算する。
(2)出力パターン発生部:風車ロータの相対回転周波数より、その周波数における出力可能電力の最
大値を内臓パターンより算出する。
(3)制御演算部:本装置の主演算部であり、(a)発電機の1次側巻線に商用電源が印加され回転磁界を
発生しているという前提のもとに演算を実行する.(b)出力電力指令と風力発電周波数の情報から、
VVVFインバータの 周波数と電圧を演算。(c)ある風車回転速度以下の加 減速を助勢し(駆動モード)
出力可能な回転速度まで風車回転速度が上昇していれば発電を開始(発電モード)、(d)出力パタ
ーン部より指示された発電量となるように VVVF インバータの周波数と電圧を制御する。(e) 制御
方式は、すべり周波数一定制御,可変周波数,可変 電圧制御である。(f)発電を開始すると、負荷
により風車回転速度は低下するが、制御演算部は風力発電周波数を情報として入力しているので、そ
の周波数に合わせて出力を減じるから、出力周波数は自動的に安定する。
(4)VVVF インバータ制御部:指示された周波数と電圧となるようにPWM 信号を発生させる(キャリア
周波数は10.7kHz)。
(5)電力検出部:総合した発電電力を検出するが、発電量は風車が誘導発電機として発電する量と2
次側から回生される発電量を合計した電力量となる。
(6)電力演算部:出力パターン部の出力指示量と実質発電量を比較し、同等となるようにCVCFインバ
ータの位相をシフトして発電機の2次側から電力回生をする。
(7)CVCF インバータ制御部:CVCF インバータは商用電源に同期して運転するが、(a)商用電源とインバー
タ間の位相をシフトすることで電力を可逆的に移動させることができる、(b)CVCF インバータの周波
数と電圧は商用電源を常時追従する。(c)電力潮流は、直列に挿入されたインダクタンスを介して
行い。このインダクタンスの両端電圧を監視して制御情報とする。(d)回生電力量の指示に従い、
インバータの位相をシフトし,電力演算部の出力がゼロとなるように制御する。(e)CVCFインバータの
直流入力電圧を監視して逆流を防止する。
この項つづく
●
室内に入れたブラットオレンジの花が咲き出した。今年こそは果実が採れるか楽しみだ。新年に入っ
て、過労から体調(胃腸/鬱病)を崩している。ホームページ1、ブログ2つの更新、いつもの再エ
ネのR&Dをはじめ、外出が続くなか、PC、ノートンの不調が入ったまらない。胃痛と血便だ。内
向く気持ちなんとか前向きにし、ルーチンのトレーニングも強化させた。いけるところまで行くしか
ない。まさに水雷屯(すいらいちゅうだ。
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