最近、「オーディオブック」にはまっています。
勉強も兼ねて、英語のオーディオブックを聴くことが多いのですが、最近の意外なヒットはブライアン・トレイシー。
ブライアン・トレイシーはいわゆる成功哲学系の経営コンサルタント。
ここしばらくは、成功哲学系とは距離を置いていたのですが、久しぶりに彼のセミナーを聴きました。
"SUCCESS MASTERY ACADEMY" 凄いタイトルです。
ベタなタイトルですね。
講演を録音したものですが、非常に聴きやすい。こんな聴きやすい英語を聞いたのは久しぶりです。
話の仕方も、ジョーク、主張、理由、具体例、ジョーク、結論の流れで続き、テンポがいいのです。
さすが、全米「ナショナル・スピーカーズ・アソシエイション」4,000人会員のなかで“トップ5”の講演家です。
冒頭で、「意外だ」と言ったのは、理由があります。
彼が、そのセミナーの前半で、成功に必要なこととして、でわざわざCD一枚分を割いて語っていた内容があります。
成功するために、まず必要なこととはなにか?
土台となるものは何か・・・?
それは、"SELF-ESTEEM" 、自分を好きになること、自尊心、自己評価、自己肯定感。
数年前に、初めてブランアントレイシー氏のセミナーCDを聞いた時には、全く心にフックしていませんでした。
今回改めて聞いて見て、正直びっくりでした。
ブライアンさん、あなたも言っていたのね、その大事なこと、てな感じです。
自分を責めている人、今の自分を嫌いな人が、とっても多いですね。
ストイックな日本人。多くの日本人の特徴かもしれませんね。
自分を責める→自分が嫌い→不満足→自信がない→思いどおりにいかない→自分を責める→「もっとがんばらなくちゃ」→今の幸せを感じられない。
負のスパイラル。
平成14年、文部科学省の委託調査で、「中学生の生活意識に関する調査」が行われました。
日本の中学生の自己評価を、アメリカ、中国の中学生と比較した調査です。
「時には、私は役に立たない人間だと思うことがある」
日本 56.4%
アメリカ 32%
中国 25.4%
「私は他の人々に劣らず価値のある人間である」
日本 31.5%
アメリカ 81.5%
中国 86.6%
日本人の自己重要感、自己評価の低さ、自信のなさを表しています。
この傾向、特に1970年代生まれ世代が多いらしいです。僕もそのひとりです。
超受験戦争、バブル崩壊、超就職難の3重苦世代の人たち。
「今のままじゃダメ」「がんばれ、がんばれ」「こなまじゃ、生き残れないよ」で生きてきた世代。
常にがんばることを要求された世代。
よくいえば、「負けてたまるか」精神に満ちている。
悪く言うと「劣等感」。
確かに、劣等感をエネルギーに変えて、大成功している人もいます。
でも、劣等感に振り回されて、苦しんでいる人も多い。
なんか、今の日本の状況をみると、日本人全体の特徴にも見えます・・・。
自分を好きになること。
自分は大切な存在なのだと受け入れること。
自己肯定感を育むこと。
それが、意外と難しい。
特に大人になって、自分が嫌いな人にとって。
自分を好きになるアプローチはいろいろあると思います。
ブライアントレイシー氏のアプローチは、言葉による方法。
「人が好きだ」といういう言葉を何度も繰り返す方法を進め、潜在意識に浸透させる方法を勧めています。
また、僕が勝手に心の師匠と思っている、作家の佐田弘幸氏は、心の焦点をうまく使うこと、「自分を褒める」ことにより、自分を好きになるアプローチを勧められています。
僕にとっては、このアプローチは、斬新で、強烈でした。
その他にも、カウンセリングや、心の穴が埋まった状態ならば、コーチンも有効です。
自分の素晴らしい部分に光を当てること。
見えないいいところを、顕在化すること。
昔から行われている日記療法だって有効です。
要は、自分を受け入れられるように、認められるようにすることだと思います。
いつも思いますが、親の影響って大きいと思います。
僕は、両親が共働きでした。
僕は子供の時は、意識していませんでしたが、「いい子でいなければ」という思いをいつも持っていたと思います。
一人っ子でしたので、一人には慣れているつもりでしたが、
心の奥底のさみしい気持ちを、いつも抑圧していたのだと思います。
親に甘えたいのに、甘えられない。
保母である母は、他人の子供はかわいがっているのに、自分と一緒にいる時間はあまりない・・・。
誰かに受け入れて欲しい、「安心感」を求めていたのだと思います。
今思うと、いろいろ辛いこともあったと思いますが、それを乗り越えて、頑張ってきた自分が、いとおしくなります。
親と子供は一心同体ですから、親からの愛情がないと、自分も愛せないと思っていたのかもしれません。
これは、自分が親となった今、とてもとても、考えさせられます。
僕は、今は、できるだけ子供に甘えさせています。
カミさんからは、ちょっと怒られる時もあります。
でも、しばらくは、そうさせたいのです。
(以下、引用)
子供の甘えは、一言で言うと、相手の愛情を求めることです。
甘えが満たされる時、自分は愛されていると感じ、また、
自分は、愛される価値のある存在なんだと、感じます。
相手に対する信頼と、自分に対する信頼(自己評価)が育ちます。
それが安心感につながります。
相手を信じることができる人は、思いやりを持ち、深い人間関係を築くことができます。」
(以上、「子育てハッピーアドバイス/明橋大二(1万年堂出版)より引用)
これは、自立にもつながると思います。
思いっきり甘えられたひとが、自立できる。
自分を認めて初めて、他人も認められます。
自分を認めて、幸せを感じられます。
周りの人間とも、幸せをシェアできます。
自己肯定感、もう少し考えたいと思います。
日常での他人とのかかわり、コミュニケーション。
人間関係を良好に保つために、様々なテクニックがありますが、まずは、自分を認めていくことが大事だと思います。
自己肯定感を考える本として、「子育てハッピーアドバイス/明橋大二(1万年堂出版)をお勧めしています。
「子育て本」ですが、心理学の専門書を読むのと同じ位、目からウロコが落ちると思います。
あなたは、自分が、好きですか?