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新設するSL検修庫(手前左)のイメージ=JR西日本提供


 JR西日本は17日、京都市下京区の梅小路蒸気機関車館の隣に、蒸気機関車

(SL)の解体検査などを行う専用の施設(検修庫)を新設すると発表した。2階建

ての建物内にSLをつり下げる天井クレーンを備え、大規模な検査や修理が可能。

「日本のSL保存の拠点」として来秋にも完成予定で、将来は作業風景の見学も

できる。

 梅小路には日本最多となる20両のSLがあり、うち8両が線路上を走る「動態保

存」。ただ、車庫が老朽化し、大規模検査はできなかった。滋賀県の「北びわこ号」

を始めSLは観光や地域活性化で人気も高く、今後も安定的にSLを保存する体制

が必要だと判断したという。SL整備の技術を若手整備士に継承する場としても活

用する。

 事業費は約11億円で延べ床面積は約1千平方メートル。2016年春には新設の

「京都鉄道博物館」とデッキでつなげ、作業を見学できるようになる。JR西の真鍋

精志社長は17日の会見で「SLを後世に継承するのは当社の社会的使命。日本の

SL保存の拠点としたい」と話した。

 

下記の写真は京都梅小路蒸気機関車館2013.12.撮影