大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 5月6日 夕焼け

2014-05-06 19:46:00 | B,日々の恐怖


    日々の恐怖 5月6日 夕焼け


 その日は塾があるため、早めに部活を切り上げカバンを取りに4階の教室に戻った。
カバンを持って教室から出たとき、反対側の校舎の上に夕焼けが見えた。
 そのとき、空がいつもより少なく見えた。
理由はすぐにわかった。
向いの校舎の上にもう一つ教室がある。
自分のいた中学は4階建て。
上にもう一つ階があるなら5階建てになってしまう。
 一瞬自分のいる階が3階なのかと思うが、後ろを見ると4階の自分の教室があった。
そして廊下の向こうの教室にはピアノが見えていた。
ピアノが置いてあるのは4階の音楽室のみ。
つまり自分がいるのは4階であっている。
初めは不思議だったが少しづつ怖くなり、一気に階段を駆け下り学校から離れた。
 学校から少し遠ざかり全体の校舎が見える位置にきた。
振り返ると、4階建ての校舎と沈みゆく夕焼けが見えるだけだった。











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