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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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霧の狐道186

2009-02-07 20:20:42 | E,霧の狐道
俺は田中爺に訊いた。

「 今、龍平ってのが入ってきたけど、誰?
 入院患者?」
「 あ、龍平な。
 あれは、入院患者や無いで。
 龍平はな、この病院の院長の息子や。
 この病院の院長、やり手でな。
 コンビニみたいに、あっちこっちに病院作って、大儲けやがな。
  あの龍平は、院長の息子やがな。
 この病院に、よ~来よるんや。
 何でやろな、他にも病院いっぱいあるのに・・・。
  まあな、わしも山本さんもこの病院長いやろ。
 何回も龍平と顔合わしてるし、知り合いやん。
 まあ、お友達やがな。
  今日は、土曜日やろ。
 学校休みやから、昨日から院長室に院長と泊まっとるんや。
 この病院の最上階の角っこにビップルームがあるねん。
 ホテル並みのスゴイ部屋らしいで。
 わし、入って見たこと無いけどな・・・。
 そこから、来とるんや。」
「 へえ~、そうなん。
 それで、何でこの部屋に来たん?」
「 あ、それはやな。
 山本さんがな、そこのベッドが変やって看護婦さんに言ってやな。
 それを聞き付けて来たんやと思うわ。」

俺は、空きベッドをチラッと見た。
ベッドとしては特に変わったところは無い普通のベッドだ。

“ 昨日の夜、黒い塊がベッドから出て来たけど、田中爺は前からそれを知っ
 てるのかな?
 今のところ、山本爺が変やと言っていたってことしか言ってないけど・・・。”




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