goo blog サービス終了のお知らせ 

気分はガルパン、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

京都のアニメとガルパンと街中と  その1 「京まふ」2015

2015年10月04日 | 観聞日記

 2015年9月20日の朝9時前、京都駅で新幹線を降りて西口に行き、時計台「時の灯り」にて模型サークルの知人アンドー氏と合流しました。
「アンドーさん、おはようございます」
「おはよう、今日も元気に楽しむか」


 この日は快晴で、京都タワーの聳える空も青く澄み渡っていました。
「いい天気になりましたねえ、では早速バスに・・・」
「待て、その前に「京なび」に行っときたいんやが、どこやったっけ?」
「「京なび」って、総合観光案内所のことですか?何か用事があるんですか」
「せや、そこへ連れてってくれんか」


 そこで少し駅構内通路を引き返し、京都伊勢丹の入口の横にある京都総合観光案内所「京なび」に入りました。京都観光の資料や地図、宿泊施設の案内や予約、交通機関の資料など、たいていの観光資料がここで入手出来ます。私自身は、毎年春秋の文化財特別公開情報や関連資料などを時々ここで得ています。

 アンドー氏は、カウンターに直行して係員に「京都のアニメの巡礼地図を二部ずついただきたい」と言いました。
「アニメの巡礼地図、でございますか?」
「そう、二種類が配布されとる筈ですが」
 そこで係員は思い当った表情になり、すぐに該当の資料を二部ずつ持ってきて渡してきました。


「おい星野、これが「京都聖地巡礼マップ」の小冊子や」
「へえ、ネットでもダウンロード出来るアレですね。印刷物は初めて見ました」
「それから、二部のうちの一つがこれ」
 それが「有頂天家族」の京都探訪マップでした。下鴨神社を軸として、鴨川沿いの河原町から川端通界隈が舞台となっているアニメです。ガルパンより少し前にテレビ放送がなされていましたが、私は前半の数話しか見ていませんので、残りをいつかDVDレンタルで見てみたいです。
 「有頂天家族」の公式サイトはこちら


「それから、もう一部がこれな」
「あっ、「恋いろは」の巡礼マップじゃないですか、これは良いですよ・・・」

 伏見稲荷大社界隈を舞台とするアニメ「いなり、こんこん、恋いろは。」は、結構気に入っている物語の一つです。私自身が、かつて伏見稲荷大社ゆかりの歴史人物の名をハンドルネームに使っていたほどに、あの地域には青春の思い出が沢山あります。
 このアニメのテレビ放送は2014年にやっていて、全10話とOVAの11話を欠かさず見ていました。原作のコミックスも全て読みました。ですが、聖地巡礼はまだやっていません。何度も通った地ですので、行かなくても大体分かりますし、アニメに登場したスポットは全部知っています。
 今回、この巡礼マップを貰えましたので、一度、あのノスタルジックなストーリー世界に浸りつつ現地を散策してみようか、と思います。散策というより、本格的な山登りを伴いますが。
 「いなり、こんこん、恋いろは。」の公式サイトはこちら

 さすがにアンドーさんはアニメファンだけあって、こういうアニメ聖地巡礼マップの情報にも詳しいです。どこから情報を得てくるのでしょうか・・・。


 バスターミナルに行くと、長い行列が出来ていました。シルバーウィークの連休で観光客の人出が通常の三倍になっていたと聞きましたが、とにかく市バスも京都バスも満員状態でした。
「アンドーさん、こうなったら地下鉄で行きますか?」
「いや、(京まふの)会場へあまり早くに着いても混雑してる筈なんや。時間がかかってもええんや。ゆるゆると行けばええんで、バスで行こうや。乗り場はどこやね?」
「岡崎公園まで乗りますから、銀閣寺道経由の急行バス路線がいいでしょう。大抵の人はA1(乗り場)に行くでしょうから、我々はD1に行きましょう」
「さすがに詳しいねえ」
「京都はもう何度も来てますんで。大学にも通ってましたし、昔のサイト運営の事務所を河原町に置いていましたんでね・・・」


 アンドー氏が「切符はバスで買うのか?」と聞いてきたので、近くのバスチケット販売所へ寄って「市バス・京都バス一日乗車券カード」を購入しました。
「これって、一日フリー乗車券なのかね?」
「そうです。京都観光主要エリア内であれば、市バスと京都バスは何度でも乗れます。今日は最低でも4回は乗るんですから、これの方がトクですよ」

 京都のバスは観光主要エリア内の均一期間料金が230円です。これに四回乗ると920円かかりますが、この「市バス・京都バス一日乗車券カード」は500円なのでお得です。この日は、結果的には六回乗りましたので、大変にお得でした。
「おい、これも貰ってきたで」
 と、アンドー氏が私の分まで持ってきてくれた「バスなび」のマップでした。京都のバス路線はものすごく複雑ですから、これがあると重宝します。


 D1乗り場から100系統の急行バスに乗り、東山通を北上するコースで目的地へ向かいましたが、道路はどこも大渋滞でした。通常なら15分ぐらいでいくところを30分ほどかかって、目的地の岡崎公園にて降りました。そこから「京まふ」会場の京都市勧業館までは歩いて3分もかかりません。途中で平安神宮の建物を北に望みました。


 「京まふ」会場の京都市勧業館「みやこめっせ」に着きました。大いに張り切るアンドー氏でした。
「見ろ、混雑も行列も無いで。ゆるゆると来て正解やったようやな」


 チケット売り場で購入した当日券です。その直後にゲートで三分の一ほどが千切られました。


 ゲート横の案内板です。公式キャラクターの「都萌(ともえ)」は漫画家の藤島康介さんのデザインになります。藤島康介さんは「逮捕しちゃうぞ」や「ああっ女神さまっ」の原作者として知られています。


 今回は、アンドー氏も私も、出展会場のみへの入場でした。係員の誘導に従って列になり、三階の会場へのエスカレーターに乗りました。


 出展会場は、大変な賑わいでした。一見したところでは、男女の比率が四対六ぐらいでした。男はオッサンが目立つのに対して、女は若年層が大半を占め、10代から20代までが多かったです。これがアニメファン層の平均的な構成比でしょう。


 広い会場に並んだ出展ブースは50もあり、全部を見て回ると時間もかかるので、あらかじめ見たい所、興味があるブースを絞り込んでいました。でも、会場に入ってみると移動すらままならない混雑ぶりなので、見て回るというより流されるという感覚でした。


 コスプレイヤーさんもあちこちに居ました。アンドー氏はその何人かに声をかけては気さくに会話を楽しみ、資料もしっかり貰ってくるのでした。上図の「少年ジャンプ」のブースでは「ねえ、杉元佐一のイラスト画とか資料ないかね?」と聞いていました。

 氏は、最近ヤングジャンプにて連載中の「ゴールデンカムイ」にハマっています。この漫画は、明治期の北海道のアイヌ文化の紹介という側面も併せ持っていますので、大学では歴史民俗学を専攻し、日本の各地域の習俗や生活文化の差異を歴史的に捉える研究をやっていたアンドー氏にとっては、興味深いカテゴリーに属するのでしょう。
 それで、氏に勧められて私も原作コミックスを読みましたが、ものすごく面白いです。アニメ化の噂もチラッと耳にしたことがありますが、血生臭いシーンが少なくありませんので、映像化には相当の困難があるだろうと思います。


 会場の中央辺りに設置されて、かなり目立っていた「ラブライブ!」のねぶた人形です。実際に青森県五所川原市のねぶた祭りに出品されたといいます。キャラクター9人のうちの三年生チームで、左から綾瀬絵里、矢澤にこ、東條希です。
 「ラブライブ!」の公式サイトはこちら


 こちらはアンドー氏が大変な関心を寄せていた、京都精華大学のブースです。日本で唯一、マンガ学部を設置して漫画やアニメの人材を輩出しています。氏は「こういう学部で勉強して楽しみたかった」と常々話していますが、私も同感です。


 ブース前には、京都市交通局の地下鉄利用促進PR「地下鉄に乗るっ」の公認応援キャラクターのパネルが置かれていました。左は「太秦萌(うずまさもえ)」、京都市営地下鉄東西線の「太秦天神川駅」が元ネタです。京都市交通局のフェイスブックではレポーターを務めていますので、私もよく知っています。

 しかし、右のキャラクターは初めてみました。アンドー氏は首を傾げつつ、係員に「これは誰?」と訊ねていました。
「烏丸ミユ、といいまして、今回、国際マンガミュージアムのキャラクターとして新たに加わりました」
 その説明を聞いて、ああそうか、と思い当りました。「京まふ」の第二会場である国際マンガミュージアムは、京都市営地下鉄烏丸線の「烏丸御池駅」が最寄です。「烏丸ミユ」の「ミユ」はおそらくミュージアムに因んだ名前でしょう。

「おい星野、この娘(烏丸ミユ)のヘアスタイルな、織田信長の茶筅髷ってやつかね?」
「ちょっと違うような気がしますが。服装が中世期の京童みたいなデザインなんで、髪形もどっちかというと擬宝珠に近いスタイルですねえ、もしかして三条大橋の擬宝珠が元ネタかもしれませんよ」
「そういやあ、そうやな。京都なんやからネタはそっち系が相応しいね。すると、池田屋襲撃事件の切り傷ってのもあるんかねえ」
「そんなもの、あるわけないでしょうが・・・」

 三条大橋の擬宝珠は、豊臣秀吉の修造時のものがそのまま伝わります。江戸期の新選組による池田屋騒動の際の大立ち回りが三条大橋でも繰り広げられたとされ、その際の切り傷がいまも残っています。


 そしてこのポスターを、アンドー氏はものすごく欲しがっていました。
「地下鉄に乗るっ、っていうフレーズがシンプルでたまらんよなあ・・・」
「そんなにたまらないんですか・・・」
「せや。俺風に言うたらさ、イヨマンテの夜っ、てなるわけやからねえ」
「意味が分かりません・・・」


 こちらは、GAROアニメシリーズ第2弾の「牙狼-紅蓮ノ月-」の展示ブースです。2015年の秋からテレビ放送が予定されており、舞台が平安京となるようです。

「この星明っての、安倍晴明がネタなんやろうね」
「そうだろうと思いますけど、でもアニメでの設定は魔戒法師の女性ですよ」
「じゃあ、金時ってのは坂田金時なのかね?」
「かもしれませんね・・・」
「真ん中の雷吼ってのは?」
「これは歴史人物じゃないですね・・・。仏教の尊像に金剛夜叉明王ってのがあるんですけど、その持ってるヴァジュラっていう武器が古代インドの神話では雷を放つものでして、その雷鳴の響きを雷吼と表現するんです」
「ほう、すると明王の憤怒のパワーというところか」
「まあ、そういう感じですね。梵訳だとヴァジュラヤクシャなので、雷神の化身とされる金剛吼菩薩と一緒なんですよ」
「そういうのが、このアニメの主人公であるわけか・・・」

 「牙狼-紅蓮ノ月-」の公式サイトはこちら


 こちらは「ごちうさ」こと「ご注文はうさぎですか?」のキャラクターたちです。原作は「まんがタイムきららMAX」の四コマ漫画ですが、アニメ化もなされて、最近まで放送していました。現在は第二期が放送中だと聞いていますが、観たことがありませんので、詳細をよく知りません。
 しかし、ブースには若いファンが多く集まっていて、デモ画像や原画の展示に熱心に見入っていました。

「おい星野、この真ん中の、頭にウサギが乗ってる子な・・・」
「ああ、シャロですね。喫茶店のアルバイトやってる子ですよ」
「手前左の、頭に丸いネコみたいなのが乗ってるのは・・・」
「これは確かチノですよ。ラビットハウスのマスターの娘です」
「ラビットハウスって・・・?」
「舞台となってる喫茶店の店名ですよ」
「おい、アニメも観てないって聞いてたが、なんでそんなに詳しいんや」
「以前に李さんに原作コミックスの翻訳版を見せてもらったことがあるんですよ・・・」
「李さん、って、台湾のPETIT FANCYのメンバーやった人やな。去年の神戸イベントにも来てたな」
「その時に「これが素晴らしいよ」って、これの原作を見せてくれたんです。でもそれ中国語版なんで、改めてこっちの本を見て、だいたいのキャラは把握したわけです」
「俺はこれは全然知らないのや。よし今度マンガ喫茶でコミックス読んでこよう」

 「ご注文はうさぎですか?」の公式サイトはこちら


 こちらは京都嵯峨芸術大学のブースです。芸大生が描く作品は、いずれも独創や創意に溢れた面白いものがあり、前衛的な作風を押し出した作品も少なくありません。アニメやマンガの表現世界とは別種の趣を漂わせて興味深いものが多いので、私はこういった作品を見るのが好きです。
 私自身も京都造形芸術大学の芸術学部に学びましたから、こういった芸大系のブースの方々とは話題が合うことも多く、イラスト理論や絵画世界表現の可能性などについて少し話をしました。


 ブースでは、学生さんが絵画制作の実演をしておられました。私よりもアンドー氏が熱心に見入っていて、「この真ん中の男性は、俺よりもカッコ良いので困るな・・・」などと意味不明のつぶやきを漏らしていました。それに対して学生さんは「えっ?」と不思議なものを見るような目つきで応じていました。


 続いてアンドー氏が向かったのが、京都情報大学院大学のブースでした。そのマスコットキャラクター「きょこたん」が氏のお気に入りなのだそうです。


 これが「きょこたん」です。これを見るのは初めてでした。もうちょっとネーミングをそれなりに考案して欲しかったところですが、キャラクター自体も精華町マスコットの「京町セイカ」よりは安直なデザインに見えてしまいます。

 なので、アンドー氏に「この子の帽子の元ネタ分かるか?」と聞かれた際に、即座に「京都タワーじゃないですか」と答えました。
「なんですぐに分かるんや」
「だってデザインが安直・・・いやシンプルで分かりやすいじゃないですか」
「うん、シンプルで分かりやすいのが一番やね。こういうキャラクターデザインがええんやで」
「そうですね・・」と、ここはアンドー氏に合わせておきました。


 「ラブライブ!」の展示ブースの背面です。これが最も見栄えがするせいか、多くの見学者が一様にカメラやスマホで撮影していました。一番右側の三人組が、会場中央にあったねぶた人形のそれですね。


「おい星野、お前の好きな金田一耕助や」
「違いますって、これは金田一一(ハジメ)ですよ」
「えっ、金田一耕助とは関係ねえの?」
「一応、コミックの設定では金田一耕助の孫、ってことになってますよ」
「それはおかしいぞ、金田一耕助は生涯独身やった筈やろ。なんで孫がいるんや、説明しろ」
「なんで私が説明せんとあかんのですか。コミックの設定が横溝シリーズのそれとは別物なんだからしょうがないですよ・・・」
「じゃあ、こっちのキザな野郎はもしかして、等々力警部やったりするわけか?」
「違いますよ、明智警視です」
「明智って、明智小五郎かね?」
「いえ、明智健吾です」
「つまり、明智小五郎の孫ってわけやな?」
「そんな設定は無かった筈なんですけどねえ」
「なんでコイツ(金田一一)が金田一耕助の孫なのに、コチラ(明智健吾)は明智小五郎の孫じゃねえのよ?」
「そんなこと、私に聞かないで下さいよ・・・。そこの読売テレビのブースで聞いてきて下さいよ」
 それでアンドー氏は聞きに行きましたが、どんな会話が交わされたのかは、その場に居なかった私には知る由もありませんでした。

 「金田一少年の事件簿」の公式サイトはこちら。  (続く)

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« あんこうチーム Ⅳ号戦車D型... | トップ | あんこうチーム Ⅳ号戦車D型... »
最新の画像もっと見る

観聞日記」カテゴリの最新記事