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けいおん!の聖地をゆく19 その9 新たな展開へ

2018年11月26日 | 洛中洛外聖地巡礼記

 2018年11月9日、朝8時過ぎに彦根駅でフォロワーのTさんと合流して豊郷入りし、酬徳記念館での展示再構築作業の続きを行いました。Tさんは10月28日のとよさとハロウィンに続いて二度目の訪問でしたが、そのときは校舎各所でイベントをやっていて、部室も講堂も見学出来なかったそうなので、この日は朝から校舎内部の見物に喜々として出かけてゆきました。

 私は、いつものようにKさんと分担して作業にとりかかりましたが、この日の追加展示品は、上図の通り沢山あって、今まで以上に手間がかかりそうに思われました。大半はKさんが手配して下さったのですが、高価なレア物も少なくなかったので、よく確保出来たものと感心せざるを得ませんでした。
 それ以上に感動的だったのが、今回の追加品によって、酬徳記念館のけいおんフィギュア展示品が、かねて作成していたけいおん市販フィギュア全リストの99パーセントに達したことでした。熱心なけいおんファンでも、ここまで揃えている人は居ないとされています。寄贈品や寄託品が各方面から寄せられている酬徳記念館けいおんコーナーだから実現したのだと言えるでしょう。

 

 かねてナガシマさんに修理を依頼してあったアゾンのドール5体も、御覧のとおりの完全な状態で戻ってきていました。ギターのストラップやキーボードの支脚の不備も綺麗に補われ、台座のパーツが新たに補完されていました。
 ドール関係は、他にレジーニャのきゅーとれーとシリーズも届きましたので、けいおんのドール群は全てが勢揃いしたことになります。

 

 二階の棚の保護ビニールを外して、追加展示および展示品の組み換えを行いました。今回の追加作業で、二階の展示全体の再構成を完了させる予定であったため、あらかじめ作成しておいた最終レイアウト案にもとづき、これまでの陳列品の半分以上も移し替えました。

 従来の寄贈品だけの展示だった頃は、安価で現在も入手可能な品が殆どでしたが、9月16日から私たちが始めた一連の作業において、不足不備の補完も目指して各方面からの寄託提供を仰いだことにより、市場でもあまり見かけない高額品や希少品などが次々に入りました。展示率が90パーセントを超えたことで展示全体の重みも資料価値も飛躍的に向上しました。一アニメ作品の関連フィギュアが、フルコンプリートに限りなく近づくという、前代未聞、前人未到の状況が現実のものとなりつつありました。


 この数日前、以前に大洗でも会ったことのあるアニメフィギュア研究者の方に、久しぶりに連絡をいただきました。なんでも11月3、4日の連休に長浜アートセンターの海洋堂フィギュアミュージアムと豊郷小学校酬徳記念館とを訪ねたとかで、その感想を電話で三時間にわたって熱っぽく話してくれました。
 彼によれば、日本のアニメ作品でも稀にみる人気を得て国民的な知名度を持つ「けいおん」は、それだけでも特筆すべき存在であるが、その関連商品が多岐にわたって販売されて子供や大人まで幅広い層に受け入れられた事も重要である、そして各メーカーが競うようにして販売したフィギュア品に至っては総数が他アニメ作品のそれを遥かに凌駕している、ということでした。そして彼は興奮気味にこう言いました。

「星野さんも知ってると思うけど、日本には、フィギュアミュージアムと呼ばれるに足る展示収蔵量をもつ施設が7ヶ所ある。このうち3ヶ所は企業のショールームなので厳密にはミュージアムの概念にあてははりにくい。残る4ヶ所のうち2ヶ所は海洋堂が運営してるから、実質的には海洋堂の商品のショールームに近い。1ヶ所は東京、1ヶ所は鳥取だ。そうだろ?」
「うん」
「今回行ってみて、いま話した概念に多少の変更を加えねばならん、と思った。新たに滋賀の豊郷の1ヶ所を加えて8ヶ所にしてもいいんじゃないかという・・・」
「そう評価してくれるのであれば、我々の作業にも意味が多少はあったものと思えるよ」
「多少どころじゃない、意味は大きいぞ。以前に行った時と全然違う。見違えるようになっとる。びっくりしたよ。けいおんのフィギュアというのはいまでも国内最多の商品数を誇ってて、その記録は10年経とうというのに破られておらん。その最多の商品数に、いま達しつつあるのと違うか?」
「そのようだな・・・」
「おい、何を言ってるんだ。星野さんたちが寄託とかで色々集めて、次第に数を増やしていたんだろ?こっちはこのまえ観に行った際にメモとってカウントしたんだぞ。そしたら、なんと約400体の九割近くが並んでるじゃないか。そうしたらいつかはフルコンプになるじゃないか」
「理論的にはそうなるけど、自分はどうも信じられないんだな、有り得ないことが起きつつあるんで・・・」
「ああ、そういうことか。そうだな、その気持ちはよう分かる。こっちだってびっくりしたんだ・・・・。このままいってフルコンプになれば、いま言った7ヶ所のフィギュアミュージアム施設とは別格のフィギュアミュージアムとなる」
「うん」
「似たようなコンテンツ性をもってる大洗のガルパンギャラリーですら、ガルパンの市販フィギュアの二割にも達しておらん。他のフィギュアミュージアムは一つのアニメ作品に特化してないから、豊郷のけいおんコーナーというのは、一アニメ作品の商品類の集積としては国内で唯一の施設となる。しかも最多の記録を保持しているフィギュア群の展示数が100パーセントに近づきつつある」
「うん」
「しかも現地は国重要文化財の・・・、いや間違えた、国登録文化財の学校建築群で、それ自体がアニメ聖地の華として輝いてる。その一角に、前人未到のフィギュア展示内容を実現しつつある、国内唯一にして最大級のアニメグッズの集積がある。しかも見学料は無料ときた」
「うん」
「これは大変に重要な事だぞ。アニメが日本が海外に発信出来るコンテンツとして重視されて久しいが、国内ではそれを示せるコンテンツも施設も絶望的に不足しているし、認知も周知もいまだに低くて、ある面では見下されて馬鹿にされてる」
「うん、そうやな・・・」
「そこへ今回の豊郷の見事なミュージアム的なコンテンツが登場した。いや、昔からあったのだが、ミュージアム的な概念にまったくあてはまらなかった。それが星野さんたちの博物館学の概念を応用した再整備の取り組みによって生まれ変わったのだと言える」
「恐縮ですな」
「今後が楽しみだな。地理的にみても日本のちょうど真ん中に位置してるから、運営方法を工夫してアピールもきちんとやれば、国内有数のアニメコンテンツ見学施設に成長する余地が大きい。観光地としても大変に伸びしろがあるんじゃないかな」
「ああ、それは同感です」
「そこで聞きたいんだが、この前観にいったときにフィギュアは市販品の九割近くが並んでた。それだけでも凄いが、まだ決め手に欠けてた。フィギュア研究のうえでは、けいおんのフィギュア商品にはビッグ4というのがある。知ってるか?」
「正確には知らんけど、なんとなく分かる。ビッグというか、ベスト4というか」
「そう、ベスト4とも言える。その4は前からあった京アニのシリーズだ。これは5体全部あった。しかし、それ以外が足りなかった。ベスト3は半分も無かったし、ベスト2も1体しか見当たらなかった。しかも肝心なベスト1が全く無い。将棋で言うと飛車角および王将が無いわけだ。いったい、どうなってるんだ、おい」
「そう興奮するなよ・・・・、夢よいつかは、だ」
「なに?」
「こんど11月9日に作業に行くんだ。その時にベスト4は全部揃う筈・・・」
「本当か、おい・・・・!!」

 

 そのベスト3にあたるアルターのHTTメンバー5体が、私が既に寄託していた中野梓、そして今回ナガシマさんより残り4体の寄託提供を得て全て揃いました。けいおんフィギュアの中では細部表現に優れて高品質を誇るアルターの品だけに、見応えがあります。
 他に出ている3体も、すでに寄託提供されていますから、アルター発のけいおんフィギュアは8体全てが見られることになりました。

 

 そしてベスト2とされているマックスファクトリーの5体も、不足していた平沢唯を私が、秋山澪をナガシマさんがそれぞれ寄託提供したことによって全て並びました。けいおんフィギュア製品のなかで最もアニメの劇中感を再現していると評価が高いシリーズですが、従来の寄贈品のなかには一点も含まれていませんでした。
 その一点だけを見ても、従来のけいおんファンからのフィギュア寄贈の意識が、高評価品や高額品の領域にまったく届いていなかったことがうかがえます。

 

 そして、肝心のベスト1、けいおんフィギュアの頂点に位置づけられて評価も高いアニまるの5thアニバーサリーシリーズ5体も、今回の追加寄託によって優麗な全容を現しました。将棋でいう王将にあたる存在ですが、その展示実現の意味は、もっと大きい筈です。
 博物館の目玉展示、というような概念とは別の、もっと広い視角でなければ見えてこないような、崇高かつ神聖に近いともいえる何かが内包されている筈です。その何ものかを僅かでもいいから捉えることが出来たならば、けいおんコーナーが、単なるアニメグッズの集積に陥らずに、資料的位置を高めて国登録文化財建築群の存在感と見どころを大きく拡げてくれる可能性も見えてくるかもしれません。
 もし、そういう未来があるのならば、それを見届けてみたい、という気持ちが私にはあります。

 

 さて、ベスト4のシリーズ群とともに全部が揃ったシリーズは他にも色々ありました。例えば、上図のバンプレストのPV衣装バージョン4体も、欠けていた2体を追加して全てが並びました。

 

 前回私が寄託提供したコトブキヤの中野梓私服バージョンに加えて、その限定日焼けバージョンも入りました。このようにして2体を同時に見られる展示施設は、国内広しといえども、豊郷だけでしょう。

 

 昼食を玉屋さんでとり、戻って一階の展示追加にとりかかりました。これだけで二時間を費やしましたが、まだ届いていない分もあったため、明日10日にも作業を継続することになり、上図の状態のまま、17時の閉館時間を迎えました。
 ですが、フォロワーのTさんも参加して三人で、18時ぐらいまで残って作業を続けていましたので、観光協会の担当者さんから、とよさとプリン、とよさとパンなどの差し入れをいただきました。

 

 今回、Kさんがミニフィギュア群展示棚の下半分左側に範囲を拡げて棚板を追加で組み込み、新たに確保したミニフィギュアの数シリーズを追加陳列しましたので、一階左側棚のけいおん展示範囲は、それまでの五割から八割に増えてますます見応えあるものとなりました。
 この時点で、ミニフィギュアのほうも市販品全部の95パーセントぐらいが集まっており、残る品の多くもKさんが情熱的に確保しており、あとは届くのを待つばかり、という状態でした。

 上図には、上段にアオシマのモビップ4体が並び、その下の段には、すぴこっとシリーズの第1弾8種、第2弾6種、限定2種が全て揃っているのが見えます。その下の段の左側には京都アニメーションのショップ限定品であるsingingシリーズ5体が並び、右側にはブロッコリーのちょこるとシリーズ6体が揃っています。

 

 いままで無かった、ちびきゅんキャラの第3弾シリーズ4体も補完されました。

 

 さらに、ちびきゅんキャラシリーズの最後の商品となった、映画「けいおん」I LOVE Tシャツ5種も揃いました。これによってパンブレストのきゅんキャラおよびちびきゅんキャラはシリーズ全てがコンプリートとなりました。

 

 とりあえず、翌日も作業を続けることにして、上図のように作業中の貼り紙をして退出しました。

 

 外はもう真っ暗でした。この一日で全部終わるだろうと思ったのですが、色々と手間がかかって、結局終わりませんでした。こうなった場合に備えて、翌日も休みを取っておいたため、とりあえず豊郷に泊まることにして、ビジネスホテルくらまに宿を取りました。Tさんは一週間の旅行であるとかで彦根に連泊の予定でした。

 それで退出後は、Tさんも一緒にKさんの車で国道8号線の繁華街まで行き、三人で夕食をともにしました。アニメやけいおんの話題などで楽しく盛り上がったのは、言うまでもありませんでした。  (続く)

 


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