ガウスの旅のブログ

学生時代から大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。現在は岬と灯台、歴史的町並み等を巡りながら温泉を楽しんでいます。

旅の豆知識「農山漁村の郷土料理百選」

2019年11月15日 | 旅の豆知識
 旅先で、郷土料理を食することも結構あるのではないでしょうか?その地域で、ご当地の食材を使い、脈々と受け継がれてきた郷土料理は、多くの地域の人々に愛されてきただけに、風土にマッチし、なかなか美味しいものです。また、その地域の食文化を解するうえで、欠かせないものと言えるでしょう。その土地に根付いた郷土料理を食べることで、旅情も一層無深まるのではないでしょうか....。
 そんな中で、2007年(平成19)に農林水産省が主催して、「農山漁村の郷土料理百選」が選定されています。その土地の郷土料理の代表的なものが選ばれていますので、旅先で郷土料理を食べるときの参考にしてはいかがでしょうか....。

〇「農山漁村の郷土料理百選」とは?

 農林水産省が主催し、財団法人農村開発企画委員会を事務局として、2007年(平成19)に、全国各地の農山漁村で脈々と受け継がれ、かつ「食べてみたい!食べさせたい!ふるさとの味」として、国民的に支持されうる郷土料理を選定したものです。まず、服部幸應委員長と7名の委員で構成される郷土料理百選選定委員会が約1,700点の候補を選定、9月1日から10月10日の間、インターネットによる人気投票が行われ選定の参考とした上で、さらに選定委員会の会合で2007年10月24日に約300点への絞り込みが行われ、12月18日に最終的に99品目が選定されました。選定条件は、①地域性や独自性、農山漁村の歴史文化的な意義を有していること、②郷土料理の保存・継承への努力 がなされていること、③地元食材・国産材料の活用や地 域の生産振興に寄与していること、④地域住民に郷土の自慢の味として認知されていること、⑤都市との交流、地域振興に活用されていること、とされています。尚、農山漁村との関係は薄いものの地域住民にご当地自慢の料理として広く愛されている料理23品目も、別枠で「御当地人気料理特選」として選定されました。

〇「農山漁村の郷土料理百選」の中の私のお勧め

(1)きりたんぽ鍋(秋田県)、

 ご飯をつぶして杉の棒に巻き、焼いたものが「たんぽ」で、それを切ったものを「きりたんぽ」と言います。これを比内地鶏の肉を用いた出汁をベースにして「きりたんぽ」や野菜を入れて煮込んだものが、「きりたんぽ鍋」となります。秋田県の郷土料理としては、欠かせないもので、冬に食するととても暖まり、美味しいのです。

(2)おっきりこみ(群馬県)

 二毛作による粉食文化のある地域の麺の入った野菜煮込みです。地域によって多少の差はありますが、麺は小麦粉で作った幅広のものを使用し、生麺のまま野菜を中心とした具とともに煮込んだものでした。つゆは味噌ベースのものと醤油ベースのものがあり、具には根菜類がよく使われるとのことです。寒い時に食べるととても暖まってよいと思いました。

(3)笹寿司(新潟県)

 上越地方山間部に伝わる郷土食とのことですが、JR信越本線の妙高高原駅で買った駅弁の笹寿司では、姫竹の子・ぜんまい・しいたけ・たまご・鮭・芽ざんしょの6種類の具をすし米にのせ笹の葉で包んで軽く押した押し寿司でした。駅弁としては、何度も買い求めたことがあり、とても素朴な美味しさを感じました。 

(4)ます寿し(富山県)

 鱒(サクラマス)を用いて発酵させずに酢で味付けした押し寿司で、全国の人気駅弁の一つともなっています。都市部のデパート等の北陸・富山物産展や駅弁大会でも高い人気を博していて、なかなか美味しいものです。

(5)ほうとう(山梨県)

 郷土料理でかぼちゃや根菜類等季節野菜を主体とした味噌汁に、生地に塩を練りこまずコシを作らない状態で幅広に切った麺を、打ち粉が付いたままの生状態から入れて煮込みます。「小作」という店で食べましたが、あつあつでとても美味しかったものの、量が多くて食べても食べても減っていかず、おかげで、満腹になりました。

(6)ひつまぶし(愛知県)

 お櫃の中のご飯に、細かく刻んだウナギの蒲焼をまぶしたものです。最初はそのまま食べ、次は薬味をかけて食し、最後はお茶漬けにして食べると、一食で3度楽しめるとされています。

(76)伊勢うどん(三重県)

 柔らかくゆでた極太の麺に、たまり醤油に鰹節やいりこ、昆布などの出汁を加えた、黒く濃厚なつゆを絡めて食べるものが主流です。伊勢市の内宮前のお陰通りにある茶店でたべましたが、腰のないやわらかな太い麺に醤油ベースの黒っぽいつゆがかけてあって、独特な感じがしました。

(8)めはりずし(和歌山県)

 ご飯を高菜漬けの葉でくるんだもので、もともとは山仕事や畑仕事の携帯食だったそうです。新宮市の速玉大社近くのめはり屋大王店で食べましたが、1個が大きいので、目を見張るようにして食べることからこの名がついたと聞きました。とても素朴な郷土食で、たいへん気に入りました。

(9)出雲そば(島根県)

 出雲大社近くの「かねや」に入って、割子そばを食べました。出雲地方を旅するときは必ず食するようにしているのですが、割子と呼ばれるお椀のようなものが、3段重ねで出され、そこにたれと薬味を入れていただくもので、蕎麦と汁と薬味の調和が大切とされます。とても素朴で、そば本来の味が生きていて、私はとても気に入りました。


〇「農山漁村の郷土料理百選」一覧

・ジンギスカン(北海道)
・石狩鍋(北海道)
・ちゃんちゃん焼き(北海道)
・いちご煮(青森県)
・せんべい汁(青森県)
・わんこそば(岩手県)
・ひっつみ(岩手県)
・ずんだ餅(宮城県)
・はらこ飯(宮城県)
・きりたんぽ鍋(秋田県)
・稲庭うどん(秋田県)
・いも煮(山形県)
・どんがら汁(山形県)
・こづゆ(福島県)
・にしんの山椒漬け(福島県)
・あんこう料理(茨城県)
・そぼろ納豆(茨城県)
・しもつかれ(栃木県)
・ちたけそば(栃木県)
・おっきりこみ(群馬県)
・生芋こんにゃく料理(群馬県)
・冷汁うどん(埼玉県)
・いが饅頭(埼玉県)
・太巻き寿司(千葉県)
・イワシのごま漬け(千葉県)
・深川丼(東京都)
・くさや(東京都)
・へらへら団子(神奈川県)
・かんこ焼き(神奈川県)
・ほうとう(山梨県
・吉田うどん(山梨県)
・信州そば(長野県)
・おやき(長野県)
・栗きんとん(岐阜県)
・朴葉みそ(岐阜県)
・桜えびのかき揚げ(静岡県)
・うなぎの蒲焼き(静岡県)
・ひつまぶし(愛知県)
・味噌煮込みうどん(愛知県)
・伊勢うどん(三重県)
・てこね寿司(三重県)
・のっぺ(新潟県)
・笹寿司(新潟県)
・ます寿し(富山県)
・ぶり大根(富山県)
・かぶら寿し(石川県)
・治部煮(石川県)
・越前おろしそば(福井県)
・さばのへしこ(福井県)
・ふなずし(滋賀県)
・鴨鍋(滋賀県)
・京漬物(京都府)
・賀茂なすの田楽(京都府)
・箱寿司(大阪府)
・白みそ雑煮(大阪府)
・ぼたん鍋(兵庫県)
・いかなごのくぎ煮(兵庫県)
・柿の葉寿司(奈良県)
・三輪そうめん(奈良県)
・鯨の竜田揚げ(和歌山県)
・めはりずし(和歌山県)
・かに汁(鳥取県)
・あごのやき(鳥取県)
・出雲そば(島根県)
・しじみ汁(島根県)
・岡山ばらずし(岡山県)
・ママかり寿司(岡山県)
・カキの土手鍋(広島県)
・あなご飯(広島県)
・ふく料理(山口県)
・岩国寿司(山口県)
・そば米雑炊(徳島県)
・ぼうぜの姿寿司(徳島県)
・讃岐うどん(香川県)
・あんもち雑煮(香川県)
・宇和島鯛めし(愛媛県)
・じゃこ天(愛媛県)
・かつおのたたき(高知県)
・皿鉢料理(高知県)
・水炊き(福岡県)
・がめ煮(福岡県)
・呼子イカの活きづくり(佐賀県)
・須古寿し(佐賀県)
・卓袱料理(長崎県)
・具雑煮(長崎県)
・馬刺し(熊本県)
・いきなりだご(熊本県)
・からしれんこん(熊本県)
・ブリのあつめし(大分県)
・ごまだしうどん(大分県)
・手延べだんご汁(大分県)
・地鶏の炭火焼き(宮崎県)
・冷汁(宮崎県)
・鶏飯(鹿児島県)
・きびなご料理(鹿児島県)
・つけあげ(鹿児島県)
・沖縄そば(沖縄県)
・ゴーヤーチャンプルー(沖縄県)
・いかすみ汁(沖縄県)

〇御当地人気料理特選一覧

・うに丼(北海道)
・いくら丼(北海道)
・スープカレー(北海道)
・盛岡冷麺(岩手県)
・盛岡じゃじゃ麺(岩手県)
・牛タン焼き(宮城県)
・横手やきそば(秋田県)
・宇都宮餃子(栃木県)
・焼きまんじゅう(群馬県)
・やきとん(埼玉県)
・もんじゃ焼き(東京都)
・よこすか海軍カレー(神奈川県)
・富士宮やきそば(静岡県)
・お好み焼き(大阪府)
・たこ焼き(大阪府)
・明石焼き(兵庫県)
・神戸牛ステーキ(兵庫県)
・広島風お好み焼き(広島県)
・辛子明太子(福岡県)
・ちゃんぽん(長崎県)
・皿うどん(長崎県)
・佐世保バーガー(長崎県)
・太平燕(熊本県)
・チキン南蛮(宮崎県)
・黒豚のしゃぶしゃぶ(鹿児島県)