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読んだ本の感想と旅行の日記を書いていきます。
後、その他なんかあれば・・・

134冊目:「サッカー戦術クロニクル」

2015-04-04 17:18:48 | 
総評:★★★☆☆ いい感じに自分は面白かった。
面白い度:★★★★☆ いい感じ。
読みやすい度:★★★☆☆ サッカーを知らない人はあまり読めないと思う。
ためになる度:★★★★☆ 自分としてはなかなか。
また読みたい度:★★★☆☆ 普通。


サッカーが好きである。
別に今までサッカー部に入ったことが無く、本格的なサッカーはやったことがないのだが、特に欧州サッカーが好きで、観るの専門である。

どこがいいのかと聞かれると、クラブチームそれぞれの特色とか、フォーメーションとか戦術とか、選手がどんな特徴を持っていてチームの中でどんな役割なのかとか、時代時代の選手のトレンドだとか、監督の手腕とか、なんかいろいろな要素を含めて好きなのである。

そんななか、サッカーの戦術について、いろいろ知りたいなあと今までずっと思っていた中で見つけたのがこの本である。
サッカーの戦術について、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説されていた。
これが俺が今まで見たかった本なんだよ!と思い、結構すぐに見終わってしまった気がする。


サッカーとやるのと観るのでは全然違うと思う。今まで本格的な試合はやったことがないので、テレビを見ていて、この選手のボールを持たない時のここの動きがすごい、とか、ボールを持ってここのフェイントがすごいとか、そういうところはあまりわからなかったりする所がもどかしくはある。
そしたら実際にやればいいじゃないかという話になるが、サッカー未経験の自分がいざやろうとするとハードルが高いんじゃないかと思う。
なので、せいぜいフットサルまでになってしまうのだが。。。

まあそんなんでも、チームのフォーメーションのここの動きがこうで、とかはこの本を読んで洞察することがちょっとくらいはできるようになったのかな?と思う。

一応内容としては、まずは1970年代に現れたオランダの「トータルフットボール」を今の現代サッカーでも見習うべき完成系のサッカーの形とみなし、そのトータルフットボールの後に、サッカーがどのように進化していったかがオランダ代表、そしてACミラン、バルセロナ、ブラジル代表など、いろいろな観点から取り上げられている本なのであった。


まずこの本の前提となる「トータルフットボール」の前置きが置かれている。
トータルフットボールは、1974年代の西ドイツW杯でヨハン・クライフが率いるオランダ代表で実現されていた戦術で、それはそれは革命的だったらしい。
バルセロナが今までもこれからもずっと目指すべきサッカーとして掲げる組織的なサッカー、そしてファンタスティックなサッカーを体現する理想形が1974年に見ることができたらしく、このトータルフットボールの完成系は後にも先にもそれ以来出てきていないらしい。

そんな中、あまりにもその時代に革命的とされ、理想とされていたトータルフットボールを今の時代に体現させようと、世の中のいろんな監督や選手の方々が頑張っているのだった。
あのイビチャ・オシムさんも理想とするサッカーはトータルフットボールだと言っているから、本当に目指すべき姿なのだろう。

とりあえず1974年に見ることのできたトータルフットボールとは、ヨハン・クライフが中心となってボールをさばき、そのクライフがいろいろなポジションを流動的に動きながらもチームの全選手もその動きに合わせて流動的に変化しながらパスを繋ぎ一糸乱れぬ連動をみせゴールに向かうという、前にyoutubeで見たことがあるのだが、やっぱり本当に不思議な動きをしていた。
今では選手の役割やポジションが固定化されているから(といっても前から固定化されているのだが)、この戦術は本当に無理なんじゃないかと思われているものなのであった。

それでもその当時のファンタスティックなサッカーになんとか近づけようとしているチームが現代にいっぱいあるのであった。
自分の今の所、その理想形に近いと思っているチームは、なんといってもバルセロナである。人もすごいのだが、人よりも「組織」というので戦っているチームだと思う。
あとはバイエルン・ミュンヘン。クライフの愛弟子とも言えるグァルディオラ監督が率いているだけあって、ここも個がハンパなく凄いのだが、それでも「組織」という色が強いチームである。
あとはよく言われるのがクライフ監督が率いていたオランダのクラブのアヤックス。ここは育成機関がとても有名である。
そんな感じで、全部クライフが関係しているチームなのだが、それは当たり前か。

ちなみにレアルマドリードは完全な「個」のチームだと思う。「個」がすごいながらも組織のサッカーがうまくいっているので回っているチームだと思う。
あと好きなチームだとマンチェスターユナイテッドは前は好きだったのだが、今は監督が変わってしまってそれほど好きじゃないチームなのだが、気になるチームではある。
あとチェルシーも好きである。あれは監督モウリーニョさんの手腕が本当にすごいと思う。
あとアーセナル。あれは「育成」をメインとしたチームで、あのベンゲル監督の育成と成長する選手をうまく使うという監督の手腕が好きなチームである。
それと同じような線でドルトムントも本当にすごいなあと思うし、最近のアトレティコ・マドリードも本当にすごいと思う。

そんなんで、自分が惹かれるのは、「組織」がすごいチームなのだが、そういった凄い組織は何がすごいのだろうか?という所に自分はサッカーを問わず本当に惹かれるところなのである。
色々な制約がある中で、いかにその組織をうまく動かすか。いかに結果を出させるかという所が自分の人生を通じて興味が惹かれるところなんだろうと思う。

そういった「組織」を考えていく上でいいモデルになっているのがサッカーなのだろうと思う。


といったところで、色々長くなってしまったので、今回の感想はそろそろにしておくが、
この本では、1974年のオランダ代表から始まり、アリゴ・サッキ率いるACミランのゾーンプレス、そしてブラジル黄金期の戦術、レアル・マドリードの強さやモウリーニョの戦術など、色々な戦術が歴史の流れとともに紹介されているので、自分はとても面白いと思った本なのであった。

この本の後に続きの2巻目もあるので、そちらも是非とも読みたいと思う。
そんなんで、今回の感想は以上⭐︎
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