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奈々の これが私の生きる道!

映画や読書のお話、日々のあれこれを気ままに綴っています

映画「太陽の季節」長門裕之・南田洋子・石原裕次郎

2010-08-18 12:01:39 | 映画・テレビ
この映画の原作は、現東京都知事の石原慎太郎さんの小説で、芥川賞を受賞しています。
しかし、この小説が芥川賞の候補に上った時、世間では大論争を巻き起こし大揉めに揉めたらしいのです。
それは、酒とギャンブル、暴力とセックスに溺れる自堕落で無軌道な若者の生態を描いたのが、良識派をもって任じる人々を大いに怒らせたのが原因だと言われています。
そして、この映画もまた大騒ぎとなり、上映禁止にする映画館が全国各地で相次ぎ、「太陽の季節」を敬遠する人々は多かったらしいです。
だけど、その一方で、この映画に憧れる若者は後を絶たず、彼らをして、世の人々は「太陽族」と呼びました。
実を言うと、私の愛知県に住むおじ様(母の妹のご主人様)も、その昔、太陽族で、その頃のお写真を私に見せてくれた事がありました。
それには、黒いサングラスをいなせにかけて、ボートで遊んでる姿や、車のボンネットに腰掛けて、かっこつけて微笑んでいる姿が写し出されていました。
それらの写真を、おじ様はさも自慢げに私に見せてくれたのですが、なんだか無理してかっこつけている感じがしないでもなく、私はかっこいいと言うよりも、いじらしくて可愛い!と思ったものでした。(笑)
そのほかに、この原作小説にまつわる思い出をしますと、私がまだうら若き女子高生だった頃、国語の授業が退屈で、授業中に居眠りする生徒が多かったのを見て、先生が突然授業をやめて、こんなお話を始めたのです。
「そうだよなぁ・・・お前たちが居眠りするのも無理ないよな。教科書に出てくる小説はどれも教条主義的なのが多くて、つまんないからな。」
そう言って、石原慎太郎さんの小説、それはたしか「太陽の季節」だったと思うのですが、「それにはお前達みたいな年頃の若者の事が書いてあってな、そのくらいの年齢は、セックスに興味津々で、日がな一日、異性の事ばっかり考えてるもんだ。この小説には、友達とどちらが男らしいかを競うために、女の裸を想像して、固くなったお〇んちんを、部屋の障子に突き刺す場面が出てくる。どちらが沢山、障子紙に穴を開けたかで男らしさを決めたんだ。こんな事を国語で教えれば、お前達もあくびなんかしないで熱心に勉強出来るのにな」と、さりげなくおっしゃったのです。
私は、それを聞いて眠気なんか、どこかに吹っ飛んでしまいした!

先生、突然、何しゃべり出すんですか!?
私、私、これでも純情な女の子なのに・・・
それなのに、なんだってそんなお話するの~!
私の頬は思わず真っ赤になっちゃいました。
だけど、それを聞いたクラスメート達は大盛り上がり。
みんな、キャーキャー言って喜んでました。(笑)

そんな記憶が、「太陽の季節」にあったものですから、ちょっとドキドキしながら、この映画を観てみたのです。
この映画には、石原裕次郎さんも出演されていますが、ほんのちょい役に過ぎず、主演は長門裕之さんで、相手役は後年奥様になられた南田洋子さんです。
でも、この映画で一番かっこいいのはやはり石原裕次郎さんですね~♪
喋り方から立ち居振る舞いから、何から何まで、ほかの男性よりも群を抜いて、かっこいいのです。

ちなみに、私が気になっていた、男性のあそこを障子に突き刺す場面は出てきませんでした。(笑)
なんだか、ほっとしたような、がっかりしたような・・・

この映画に登場する若者はあふれ出る情熱をもてあまし、その情熱を一番手近な快楽である、酒・暴力・ギャンブル・セックスに求める姿をあますところなく描いています。
そんな主人公の高校生、竜也に共感し、最初は遊びのつもりで、からだを重ねる英子なのですが、いつしか竜也を愛し、妊娠してしまうのです。

どうしよう?
あの人の赤ちゃんを産みたい・・・

逡巡し、思い悩む英子に、竜也は、「産みたきゃ産めばいいじゃないか。父親になるのも悪くないさ」と、突き放すように言うのです。

「そう、それがあなたの本心なのね?」

責任の重大さを感じず、本気で子供の父親になる気のない竜也の心を知った英子は傷心を抱き、中絶手術を受けようとして・・・


愛の意味も分からないまま、性の奔流に身を任せた二人には、あまりにも大き過ぎる代償が待ち構えていたのです・・・













 

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