私が、子供から少し脱皮しつつあった十代の頃、「ちょっとマイウェイ」というテレビドラマがありました。
私は、この番組がとても好きでした。
そのもっとも大きな理由は、その頃、そして今も理想のお母さんと慕っている八千草薫さんがご出演していらしたからです。
私にとっての理想のお母さんは山岡久乃さんもいらっしゃるのですが、八千草薫さんの場合、あまりしっかりしてない役どころではあるものの、それを許せちゃうみたいな可愛いところが大好きだったんです。
でも、この番組は、ほかにもいくつか惹かれる要素を持っていました。
まず、「♪悲しみをいくつか乗り越えてきました・・・」で始まるPALというグループの歌う主題歌がよかったです。
これが、ちょっと涙ぐみたくなるような素敵な歌だったんです。
そして、その主題歌が流れる間、漫画家の倉多江美さんのイラストがオープニング映像に使われていたのです。
倉多江美さんと言えば、代表作に「一万十秒物語」がありますが、それまで私が読んでいたお目々ぱっちりで、瞳の中に、お星さまが輝いているような乙女チックな絵ではなく、ちょっと大人びた絵を描いてらして、そこがまだ見ぬ大人への憧れをかきたてずにはいられなかったのです。
それに、このドラマには、当時、大人気だった桃井かおりさんが出てらしたのです。
この頃の桃井かおりさんは、理想のお姉さまという感じで、かっこよかったんです♪
桃井かおりさんはしゃべり方に特徴がありますが、すごい存在感があって、とても気になる女優さんでした。
ちなみに、桃井かおりさんがご出演されてたのでは、NHKで放送された山田太一さん脚本の「男たちの旅路」も好きです。
でも、このドラマには、ほかにもすごい人達がいっぱい出ていたんですよ♪
緒形拳さん
研ナオコさん
結城美恵子さん
犬塚弘さん
赤塚真人さん
神田正輝さん
秋野太作さん
岸本加世子さん
左時枝さん
峰竜太さん
ね?
すごい人ばっかりでしょう♪
では、どんなドラマだったかと言いますと、南代官山にあるレストランひまわり亭が舞台なんですが、その隣に大きなレストランが出来、ひまわり亭のコックやウェイトレスが、そこに引きぬかれて大ピンチになったところから始まります。
そこで、ひまわり亭の三人姉妹の長女、朋子(八千草薫さん)、次女伸江(結城美恵子さん)、三女なつみ(桃井かおりさん)が協力して、ひまわり亭を盛り上げる訳ですが、募集してきたコックやウェイトレスが一癖も二癖もある変わり者ばかりで、毎回、抱腹絶倒の笑いを提供しながらストーリーが進む趣向になっています。
まず、八千草薫さん演じる長女、朋子の天然ボケっぽいところが笑えちゃいます。
朋子はあまりのドジぶりに離婚していて、料理に使うジャガイモの皮むきをちょっと褒められたばかりに、調子に乗って、あまりにも沢山皮をむいてしまい、コック達が大わらわになって、後始末をしたりとか、次女の子供にセーターを編めば、袖が長すぎたりして、ドジばっかりするのです。
おまけに、「どうにかなるわよ」が口癖で、ひまわり亭が忙しい時でさえ、句会に出て行って、俳句をひねるような脳天気なキャラなんですけど、それを八千草薫さんが演じると可愛らしく見えちゃうんです。
緒形拳さん演じるコックのチーフは威厳があり、料理の腕前はいいものの喧嘩っ早くて、あちこちのレストランを首になっていて、子供にはまるで頭があがりません。
コックの秋野太作さんと、ウェイトレスの岸本加世子さんは恋人同士で、イチャイチャしているところが、バカバカしくって笑えちゃいます。
この岸本加世子さんは、私よりも年上なので、このドラマを観ていた頃、美人でもないですし、どこがいいのか、あまりピンとこなかったんですが、今回、見て、初めてチャーミングなところが少しは理解出来ました。(笑)
この人もおかしなところがあって、対談番組の司会をしていた時、ジャイアント馬場さんに、「プロレスって、男同士で、裸同然の姿で、取っ組み合うじゃない。そんな事をするプロレスラーはホモにしか思えないです。」と言ってたのを思い出します。
馳さん、プロレスラーって、岸本加世子さんが言うようにホモが多いのですか?
神田正輝さんは、信用金庫に勤めていて、ひまわり亭に出資しているのですが、親戚でもあり、ひまわり亭が赤字にならずに、経営が順調に行くように、あれこれ手伝いをする二枚目半を演じているところが面白かったです。
峰竜太さんは、寿司屋の息子で、なつみ(桃井かおりさん)の幼なじみでもあり、一方的になつみに恋してるのですが、外見はとてもハンサムなのに驚いちゃいます♪
研ナオコさんは、なつみの友達という設定で、猫をかぶってるんじゃないかと思いたくなるほど、おとなしくて、控えめな役柄を演じてらっしゃいます。
研ナオコさんは、この頃、ドリフターズの番組や「カックラキン大放送」でコントをやっていらしたので、そうは思わなかったのですが、あらためて見ると、パリコレのモデルにもいそうなほどの美人さんだったのですね!
なつみを演じた桃井かおりさんは、たばこをスパスパ吸ったり、しゃべり方も男性っぽい言い回しで、緒形拳さんとも対等にしゃべってるところが、今、見ると、なんて小生意気な?と思えなくもないですが、「これからは私たちの時代よ!」と思わせるような時代を切り開いている、かっこいいお姉さまという感じがして憧れていました。
そう、その当時、桃井かおりさんは、私の理想的なお姉さまだったんです。
でも、残念ながら、それは長く続かず、あとから現れた夏目雅子さんに移ってしまったんです。
ですから、桃井かおりさんと夏目雅子さんが、伊集院静さんを取り合って、乱闘騒ぎを起こした時は、選ぶなら当然、夏目雅子さんでしょう?としか思わなくなっていました。(笑)
そのほか、私が理想のお姉さまと思った人は小林麻美さんがいましたっけ。
あれやこれや、話は尽きませんが、「ちょっとマイウェイ」をご存知の方がいらしたら嬉しいです。
片付けものをしていたら、この番組のことを急に思い出して、情報を探しているうちにこちらの記事を拝見しました。
本当に印象的ですてきなドラマでした。
オープニングの曲も良かったですね。
ぜひもう一度観たくなりました。
ともあれ、おかげさまで懐かしい記憶が蘇りました。
記事を書いてくださって感謝です。
この番組は、当時、人気者だった桃井かおりさんや、私が理想のお母さんと慕う八千草薫さん目当てで観てたように思います。
テーマ曲も大好きで、数年前にレコードを買ったほどです。
私は、このドラマをDVDで久しぶりに観たのですが、子供の頃のいろんな思い出も沢山、走馬灯のように蘇ってきました。
このドラマは、あの名シナリオライターの鎌田敏夫さんも加わってる知る人ぞ知る名作ドラマだと思います♪