奈々の これが私の生きる道!

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童話「天才えりちゃん金魚を食べた」六歳の童話作家

2011-02-02 07:08:51 | 読書
この童話の作者である竹下龍之介君は、私のふるさと都城市の出身です。
このお話を書いた時、龍之介君はたったの六歳で、第八回福島正美記念SF童話大賞をもらっています。
たった六歳で、大人顔負けの、ちゃんとした童話が書けるなんて、まさにSFそのものですよね。

当時、私は選考委員をつとめた星新一さんの、驚嘆したという文章を読んだ事があります。


ところで、龍之介君は、なぜ、わずか六歳で、素晴らしい童話が書けたのでしょう?
その理由が、ちょっと笑えるのですが、龍之介君のお母さんがミーハーで、「テレビに出てくる天才児」のように、三才で計算が早かったり、むずかしい漢字が読めたり、世界の国旗を知っていたら、どんなにいいだろうと思って、早くから英才教育をさせていたからだそうです。
でも、血は争えないというか、お父さんは国立九州大学を卒業しているのですよ。

九州大学と言ったら、九州が世界に誇る天才ロックンローラー鮎川誠さんが学んだ大学ではないですか!

鮎川誠さんは、シーナ&ロケッツのボーカリストで、その名を知らぬ日本人は、誰もいないと思います。
もちろん、あなたもご存知ですよね?(笑)

私は、独身の頃、当時、付き合っていた彼と行った種子島で、シーナ&ロケッツの野外コンサートを見たり、帰りのフェリーで一緒になった思い出があります。

それに、九大といえば、昔、フォーク・ソング「帰ってきたヨッパライ」で一世を風靡した元フォーク・クルセダーズの北山修さんが教鞭を執っている大学でもあります。

この九州大学について書いた龍之介君の文章に、私は思わず笑ってしまいました。

龍之介君は、大学は一から十までしかないと思っていて、一番難しいのが十大(つまり東大)、二番目が九大と思っていたそうです。

これ、笑えるけど、感心しますよね~


この童話の主人公は、龍之介君の妹、生後十一ヶ月のえりちゃんで、天才の意味は普通の天才とは違って、くるくる巻き毛の天然パーマで見事にお天気を当てる才能があるから天才えりちゃんなのです。
ところが、その天才えりちゃんが、お母さんが、ちょっと目を離した隙に、縁日で買ってきた金魚を何も知らないで食べちゃったのです。

さぁ、大変!

お母さんは、えりちゃんを逆さまにして、背中を叩いたり、口の中に手をつっこんで、はかせようとするのですが、どうしても金魚は出てきません。

地元の藤元病院や宮崎の大学病院で、えらいお医者さんに診てもらってもダメ。
胃カメラで見てみると、金魚は胃袋の中で元気に生きていて、どうしても出てこないのです。

そこで、兄の龍之介君が考えた方法とは?


私は、この童話を読み終わって、本当に感心しちゃいました。

それに、龍之介君と同じ都城市に住む私としては馴染みのある地名や病院や人の名前が書いてあって、すごく親しみを感じました。

これ、現実にあった出来事を童話にしたんじゃ?


さし絵も龍之介君が描いていて、とってもお上手!

だけど、お母さんの似顔絵は、いがぐり頭みたいに髪の毛が少なくて、おまけに鼻水を垂らしてるのもあったりして、思わず吹き出してしまいました♪

いいえ。
お母さんが気の毒~。(笑)

龍之介君。
お母さん、美人なのに、照れて、あんなふうに描いちゃったのね?

頭のいい六歳の龍之介君と、生後十一ヶ月の天才えりちゃんのあたたかくて、とっても不思議なお話。


あなたも興味がわいたら、ぜひ読んでみて下さいね。






 

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