隣の三川町には庄内総合支庁があるのですが、
その一帯の地名が「袖東(そでひがし)」なんですね。
旧国道7号線沿いに庄内支庁や三川町役場が出来て
だいぶ経ちますが、以前からこの地にあった対馬と
三本木の集落を繋ぐ一帯が大字横山字袖東のようです。
ふと「袖」という地名が気になりました。
「袖」とは何か?
「袖」の東側だから「袖東」だとしたら「袖」とは赤川のことなのか?
さらに赤川の下流には「袖浦(そでうら)」という地域もありますし。
グーグルマップでを眺めたら、「袖東」の
西側の赤川に「袖川原」という地名を見つけました。
「袖川原」の東だから「袖東」なのかも知れません。
それでは「袖川原」の「袖」とは何を指すのでしょう。
グーグルマップで赤川を上流に遡っていくと、
「不動野」「上川原」「柳野」などの地名を見つけました。
「袖」が付く地名は全国にも各所あって
大きな町では千葉県の袖ケ浦市があります。
この町の由来を見ると古事記に所縁がありました。
日本武尊の妃が海上安全を祈って入水したのち、
妃の袖が流れる着いたことから「袖ケ浦」と呼ばれるようになったと。
なるほど、「袖川原」に「袖」が流れる着いたという謂れがないとも限りません。
何となく「袖」と水の流れが関係しているように思えてきましたね。
「袖」とは(goo辞書より)
1 衣服の身頃 (みごろ) について、両腕を覆うもの。
和服ではたもとの部分を含めていう。「—をたくしあげる」
2 建造物・工作物などの本体の両わき、または片方にあるもの。
門のわきの小さな門、机のわきの引き出しなど。
3 舞台の左右の端。「—で出を待つ」
4 文書の初め、右端の余白。
5 鎧 (よろい) の付属具。肩からひじの部分を覆い、矢や刀を防ぐもの。
6 牛車 (ぎっしゃ) や輿 (こし) などで、出入り口の左右の張り出した部分。
ここには「袖」に水に関連した意味が見つかりません。
「袖」「地名」で検索を続けていたらこんな記述を見つけました。
「袖」は「外出(そとで)」 海で突き出した岬や砂州
なるほど、突き出た地形というキーワードが出てきました。
改めてグーグルマップを見ると「袖川原」はちょうど直線状に
北上してきた赤川が東にグッと回り込んでいる内側の
西側に突き出たような広い川原が「袖川原」と名付けてあるのでした。
当時、カーブした赤川の流れの右岸の川原がある地点から見て、
あるいは舟運の船上から見て、「袖」のような形状に見えたのかも知れません。

グーグルマップより
昔は赤川に限らず京田川など平野の河川は、蛇行しまくっていたと思われるので、
下流の「袖浦」地区の「袖」もそういった地形を表した地名なのかも知れませんね。