ふかごろうキリスト教神学日記

キリスト教の神学について、ふかごろうが学んだことを記して行こうと思います。

スコトゥス、ウィリアム

2006-05-17 14:22:27 | キリスト教神学入門
<今日読んだ箇所>
「キリスト教神学入門、A・E・マクグラス著」:78~79頁

<ドゥンス・スコトゥス>

スコトゥスは、1265年頃~1308年の人。
43才で亡くなったようです。
少し短い生涯でした。

彼はケンブリッジ、オックスフォード、パリで教え、3種類の「命題集註解」を生み出しました。

スコトゥスは、アリストテレスの知の理論の擁護者でした。
中世の初期には、ヒッポのアウグスティヌスに由来する別の知の論理が支配していました。

スコトゥスは神の意思が神の知性よりも先行し、優位にあると考えました。
これが、「主意主義」と呼ばれるものです。

スコトゥスは、イエスの母マリアの無原罪の宿りの教理を擁護しました。
スコトゥスの影響は大きく中世の終わりには「無原罪の立場」が支配的になりました。

<オッカムのウィリアム>

1285年頃~1347年の人。
この人は、多くの点でスコトゥスとかかわりのある議論のいくつかの線を発展させました。

ウィリアムは、「主意主義」の立場を擁護しました。

また、彼は、2つの教えを主に残しました。

1.オッカムの剃刀。

 これは、しばしば「倹約の原理」と呼ばれます。
 ウィリアムは、神学的にも哲学的にも単純さが徳であると主張しました。
 この剃刀は、絶対に本質的なもの以外のあらゆる仮説を排除します。

2.唯名論。

 ウィリアムは唯名論の熱心な擁護者でした。
 西ヨーロッパでは、ウィリアムのおかげで「新しい道」の影響がしだいに強くなっていきました。