5月20日、TBSテレビの「1番だけが知っているSP消えたマレーシア航空370便の謎!隠蔽された真実とは!」を興味深く見てしまった。 このマレーシア航空機事故は、2014年3月8日、乗員、乗客239人を乗せたまま、跡形もなく消え失せてしまったが、大捜索にもかかわらず、未だに遺体も機体が見つかっていないという謎の事故というか事件である。
ハイジャック説とか機内火災説とかいろいろな説もあるようであるが、事実関係として、すべてを説明することができず、謎のままで今日まで至っている。この番組では、事実関係を一つ一つクリアにしていき、元日本航空の機長の推理として、機長犯人説を紹介している。政治的復讐を目的として、飛行機を乗っ取り、政府に対し、支援するアンワル元首相の解放を要求したが、政府に拒否され、そのまま乗客を道連れにインド洋の海に突っ込んだものと推理している。
大変興味深い内容であったが、マレーシア航空及びマレーシア政府は、もちろん事実関係を全面否定するという微妙な問題で、こんなテレビ番組をやって大丈夫なのかと不安にも感じた。もし、事実に反するなら、政府及び航空会社は、断固、TBSを訴えるような内容であると思うが、もし訴えないようなら、やはり、事実であると言われても仕方がないところともいえる。
この航空機事故の関連で、思い出すのは、1985年の御巣鷹山の航空機事故である。この事故の最終結論は、ボーイング社による圧力隔壁の修理ミスが原因とされているが、説明できない事実関係も少なくなく、詳細は触れないが、自衛隊による誤爆説を主張する書籍もいろいろ出版されている。政府及び自衛隊は、当然、ありえないと否定しているが、なんともよくわからない。今回の元日本航空機長は、御巣鷹事故関連で自衛隊による誤爆説などありえない趣旨の本も書かれており、我々にとっては、何が事実かわからないというのが正直なところである。