ご存知の通り、「徒然草」は鎌倉時代に吉田兼好によって書かれた随筆の名作である。書き出しは「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ」となっており、心に浮かぶさまざまなことを書きつづったものだと記されている。
現代語訳にすると、「することもなく手持ちぶさたなのにまかせて、一日中、硯に向かって、心の中に浮かんでは消えていくとりとめもないことを、あてもなく書きつけていると、異常なほど、狂ったような気持ちになるものだ」となるが、「硯に向かって」が「パソコンに向かって」に代わるだけで、今の自分の境地に近い。
最近は、かなりの頻度で日記やブログにとりとめもないことを書き綴っているが、なぜか次々と言葉が浮かんでくる。好奇心が強いからか、書こうというテーマも何となく次から次へと浮かんでくる。日常の出来事から政治、経済、社会ニュースやテレビネタ、それに、海外ニュースがらみだと旅行で行ったことがあるところも多く、一気に旅行の思い出が蘇ってくるから不思議である。
文才は全くないが、文章を書くのはそれほど苦ではない。文章もあまり、推敲しないので、書きあげるのにほんの数分しかかからないこともある。そう考えると急に吉田兼好や徒然草に興味が沸いてきた。図書館で本を借りて読んでみようと思った。