昨日のカンファレンスのハナシ。
とりあえず成績うんぬんは考えないことにしている。
なので落ち込む内容は成績ではなく
アタシが思うように伝えられないもどかしさ…
あれだけ予習してもやっぱり
伝えたいこと、伝えなくてはいけないことを
簡単な英語でなんとか伝えるのが精一杯
姫のため、王子のために
意見してあげたいことを
うまく伝えられないことに
いらだちすら覚える
王子の小学校でESLのセンセに
『He doesn't talk much in English. He needs to talk more.』
(王子はあまり英語で話さないの。もっと英語を口から出して欲しい)
『He should say I don't understand, I need help or I don't know.
If he doesn't say anything, I can't help him.』
(わからなければ、理解できていない、手伝ってほしい、わからない、と言わなきゃ。
何にも言わず黙っていたら手助けもできないわ。)
と言われた。
そんなことわかってる。
アタシも王子も。
冬休みにびっちり家族で日本語漬けだったので
そこそこわかるようになった英語のスキルゲージが
どんどん下がったことも要因だろうと推測する。
加えて、あまり真面目ではないこのセンセを
王子はよく思っていない(ゆえに好きではない)。
(あ、好きでないのはESLのセンセであって
担任のセンセは大好きなのです
現にこのESLのセンセ、カンファレンス中も大あくび連発っ
アタシも不信感が募っているところ…)
ESLのセンセの言ってることを訳して王子に伝える。
このタイミング(冬休み直後)で言われて、
王子はコツコツ積み上げてきた自信をすっかり無くした様子。
目に涙をためて黙り込む王子。
…あぁ、ツライ
この瞬間が一番ツライ
いくらいろいろわかること・できることが増えたとはいえ
言われてることを理解するのも一生懸命な彼に
アタシはもっと、もっととせかすようなことはしたくない。
わかっとるけどできんことってあるやん
冬休み直後やし、そんなにせかさんで
できることも増えてきたけん、
もう少し様子見てくれんかいな
王子のためにセンセに言いたいことはこんなにあるのに
アタシの口から出てきた言葉は
『Could you speak more slowly, please.
He might be able to understand your words more.』
(もう少しゆっくりしゃべってあげてくれませんか?
そうすれば彼ももう少しあなたの言葉を理解するかも)
…これが関の山
思うところはある。
王子は気持ちを伝えるのが苦手。たとえ日本語でも(笑)
なので、何かを言おうとすると固まる。
たとえば本をよむ、単語を覚える、わからないことを復習して調べる、
などもう少しお家で努力できることがあるのも然り。
気持ちに波があるから
できるときとできない時がある。
これまでが頑張りすぎて
いまちょっと気分的に乗ってない。
あ~アタシがこのあたりの詳しい彼の性質や性格を
うま~くセンセに伝えてあげられたら
そうすれば王子はもっと学校での毎日が過ごしやすくなるのかもしれないのに~
担任のセンセは
『Oh, he will be fine!!』と
笑顔で元気よく、彼のやる気を取り戻そうと声をかけてくれた。
でも、
守ってあげられない申し訳ない気持ちと
もどかしい気持ちで終わった第二回カンファレンスでした
あ、姫様のカンファレンスですが
ものの20分で終わり(笑)
自力で生きてくれ
姫にはそうお願いしていたので
いまのところなんとか波を乗りこなしてくれているようです
そしてカンファレンスの夜。
王子にはこんな話をしました。
『いい?この国では「うやむや」はないの。
わかるもワカラナイもちゃんと伝えないと流される。
黙ってたら「わかってるもの」だと思われて
誰も助けてくれないから…
姿勢よく、大きな声で、堂々と
I don't know!
って言っていいんだよ。それが主張する、ってことだから。
たとえセンセでも年上の人でも誰でも。
センセの話し方が早ければ「speak slowly, please」
センセの言ってることがわからなければ「I don't understand」
センセの助けが欲しければ「I need help」
なんとなく、とか
だいたい、とか
そういう尺度を測る定規はこの国にはないの。
洗濯機も、食洗機もなんでも
全力でしょ?
だから、王子も全力で主張していいんだからねっ
』
…伝わったかな
ちょっと笑顔が戻った王子。
一番乗り越えなきゃいけない壁は
英語ではなくこういう「違い」なのかもしれないね。