風 雑記

建築とその周辺で感じたこと、思ったこと

建築士の試験

2005-09-17 19:57:55 | インポート
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今日、明日は建築士会による2級建築士設計製図試験の講師を担当します。
もうかれこれ10年以上続いていて毎年9月第3週の土日の恒例行事です。
5、6年程前は70名ほどの受講者でしたが、年々少なくなり今日は16名でした。原因は建築の人気低下による受験者の減少と建築士の受験専門学校へ行く人が増えているからでしょう。
ただ、士会講習受験者の力は上がってきていて合格率は高くなってきています。2級建築士なので若い人が多く、ひたむきに取組んでる姿を見ていると、もっと上手な練習方法が無いかと考えます。以前は手書き図面が当たり前で皆慣れていましたが、今はコンピュータで描く事がほとんどになり、試験の時だけの手書きは辛いだろうと思います。
「手で図面を書く」、手と目と脳は繋がっています。実際の大きさの物を縮小する設計図にとって大切なことなのですが、時代はコンピュータ化へどんどん進み、設計の本当の楽しさである手で描くことは減っています。
こんな事を言っていてもどうにもならないので、来年はもっと早くから講習を始め回数も増やして、合格者を増やす事を提案しました。
来年からは9月第3週末の恒例が8月、9月の長期恒例になりそうです。


二重の峠

2005-09-14 21:00:16 | インポート
000014 阿蘇外輪山 二重の峠からの眺望です。(先月撮影)麓にYMCA阿蘇キャンプ場があります。
昨日は阿蘇YMCAの運営委員会へ行ってきました。ボランティアの運営委員が11名とYMCAのスタッフ3名計14名の運営委員会でキャンプ場の運営や活動に協力しています。
この日はYMCA学院老人福祉科の学生が数十人泊まっていて、大声で喋ったり歌ったり、あまりの元気の良さに驚くと同時に、自分自身が彼らと同じくらいの年頃感じてた事をフッと思い出しました。
キャンプ場メインホール建替えを6年前設計しました。旧いメインホールに初めて訪れた時、すごく懐かしく感じたのを憶えています。古く(私が生まれた年竣工)なっていたこともありますが、雰囲気や写真、パネルなどから感じたのだと思います。
設計は何も無いところに建てる場合もありますが、旧い建物が長い時間をかけて形成したエネルギーのようなものを強く感じながら、設計することも多くあります。そんな時そこでの生活シーンを想像し、自分がそこに居て、実際見てないのですが頭の中で想像します。建物が新しくなる時、以前のエネルギーは一度設計者の中に吸収され、生れ変る力に寄与している気がします。旧メインホールに末っ子(当時5才)が写っています。今12才になり、此処で何度がキャンプを経験しました。
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道草(天草)

2005-09-09 23:04:30 | インポート
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今日は本渡市で工事が進んでいるスポーツクラブの現場定例打合せの日でした。6月から毎週行っていますが、最近途中の有明町のリップルランドに寄る事が習慣になっています。直売の野菜(安くて量が多い)を買い、イワシフライ定食を食べる。(今日はミックスフライに浮気しました)写真は10数年前に共同設計した歩道橋です。今日は天気が良く島原の普賢岳も見えたので、先端まで歩きました。足元のエキスパンションジョイントを見て、建築的な構造と土木的構造の考え方の違いを役所と協議した時のことが思い出されました。
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現場の帰り道つい寄って休憩したくなるのが、三角西港のレストランです。(とくに夕暮れ時)
上田憲二郎さんが倉庫をレストランに再生された建物ですが、ここのテラスから眺める西港の岸壁や天草の上島の風景が好きです。コーヒーを飲み、30分ほど本を読んだり、ぼんやり風景を眺めて休憩するのが天草方面へ出掛けた時の楽しみの一つになっています。この建物の反対側に建つムルドル館は上田さんとの共同設計です。当初江戸末期の和風の建物にしようと計画していましたが、当時知事だった細川さんが「洋館風にしたい」との希望から、今のようなデザインになりました。
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