風 雑記

建築とその周辺で感じたこと、思ったこと

参勤交代の石畳

2005-11-12 20:17:32 | インポート
P1000469
P1000471
P1000470
土曜日は南小国の現場行きが続いています。来週末頃から棟上の建て込みに入る為、基礎部分の工事を行っています。
地盤、基礎は建物のベースとして大切な部分なので、確認は欠かせません。(11月8日も行きました)

11月の週末は阿蘇地方でも観光客の多い時期で車の数がいつもの3倍くらいは走っています。それなのに二重の峠で舗装の道路工事をしていたのは驚きました。工事の始まりのところに「参勤交代の石畳」の史蹟(写真)があります。
参勤交代(加藤清正、細川藩)は熊本城から大津を経、この石畳を阿蘇谷へ下り、坂下、内牧、滝室坂を登り、波野、久住(豊後街道)を経て、大分鶴崎から瀬戸内海を船で大阪まで行ったそうです。一度ここまで登ってから下り、また滝室坂を登る道のりはさぞ大変だっただろうと思います。今は外輪山沿いの道を行けば高低差がなく便利ですが、当時は何も無い草原を行く方が危険だったのでしょう。
大津から登って来て、この二重の峠の石畳を下る時見える阿蘇五岳の大パノラマは壮観です。400年前も同じ風景を眺めていたのでしょうが、長い道のりを思うとただのんびり素晴らしいと思う現代人とは違う思いがあったのかも知れません。。
少し下ってみると結構急なのに驚きます。殿様は籠に乗ったまま下りたのでしょうか。それとも天気が良く歩きたくなった事もあったのでしょうか。途中採石場入口(11月9日ブログ)に出てYMCA阿蘇キャンプまで下ると田園風景が広がる平地になります。