<コメント>
神戸空港は今日で開港1ヶ月を迎え、平均搭乗率は74%とまずますのスタートを切った。朝晩の東京行きはほぼ満員状態で、ANAは4月より大型機(B777)へ変更すると発表。
3空港になり搭乗者の「共食い」が心配されたが、魅力的な開港記念料金などもあり、新規客の獲得となったと思える。しばらくは開港人気で賑わうだろうが、その後の魅力あるPRを期待したい。
(産経新聞) - 3月16日15時32分更新
旅客22万人超 搭乗率74%
開港1カ月
関西三空港時代の幕開けを告げる神戸空港は十六日、開港から丸一カ月を迎えた。旅客数は計二十二万人超、搭乗率は74・1%にのぼり、国内平均の65%を上回った。空港ターミナルビルへの入場者も五十万人を突破し、早くも神戸の新名所となりつつあるが、神戸観光全体を押し上げるまでには至っていない。空港建設費を賄うための土地売却も進展しておらず、開港の成否はまだまだ模様眺めの状態が続きそうだ。(永山裕司)
▼朝晩ほぼ満席
神戸空港に就航する日本航空(JAL)、全日空(ANA)、スカイマークエアラインズ(SKY)の三社の旅客数は十五日現在で計二十二万七千八百四十三人。就航路線ごとの搭乗率は羽田84・7%▽札幌80・3%▽沖縄74・8%▽仙台50・3%▽新潟43%▽熊本42・9%▽鹿児島53・6%-だった。ビジネス客が集中する早朝の神戸発、夜間の神戸着の羽田便はほぼ満席の状態で、ANAは四月から早朝、夜間の羽田便の飛行機を大型化するという。
空港を運営する神戸市は旅客需要予測で「開港初年度に旅客三百十九万人」とするが、現在の便数での達成には70%台後半の搭乗率を維持する必要がある。矢田立郎・神戸市長は「便数拡大などについて国と協議していく」とし、発着枠や運用時間の拡大などを要請していく構えだ。
▼3空港6.5%増
関西三空港の枠組みでみると、先月十六日から今月十四日までの国内線搭乗者は伊丹が約百二十七万五千人、関空が約三十三万七千人。三空港で約百八十三万九千八百人で前年同期比で約6・5%増加した。
JALの三空港の競合路線では旅客数が前年比で二・二ポイント上昇し、ANAは各路線の搭乗率は横ばいの状態という。
▼波及効果「?」
神戸空港ターミナルビルの入場者数は平日が約一万五千人、休日には約二万五千人を集客する。駐車場の利用は一日平均千九百台と収容能力(千八百台)を超え、空港対岸のポートアイランド二期地区に臨時駐車場を整備するほど盛況だ。開港以来、市内のホテルの稼働率は数ポイント上昇したが、「開港の明確な効果かは、わからない」(神戸メリケンパークオリエンタルホテル)という声も。空港-有馬温泉間で運行されている無料送迎バスも、この一カ月の乗車率は約五割。有馬温泉観光協会の當谷正幸会長(55)は「空港から来たという人はぼちぼち」と話す。
起債で賄った空港島造成費二千七百億円は空港島の土地を売却して返済する予定だが、レンタカー会社へ〇・三ヘクタールが売れたのみ。しかも誘致のため三割引きでの売却だった。神戸市は「開港後、物流関係などから一日二、三件ずつ問い合わせがあり、関心は高まっている」とするが、契約に至っていないのが実情だ。
神戸空港は今日で開港1ヶ月を迎え、平均搭乗率は74%とまずますのスタートを切った。朝晩の東京行きはほぼ満員状態で、ANAは4月より大型機(B777)へ変更すると発表。
3空港になり搭乗者の「共食い」が心配されたが、魅力的な開港記念料金などもあり、新規客の獲得となったと思える。しばらくは開港人気で賑わうだろうが、その後の魅力あるPRを期待したい。
(産経新聞) - 3月16日15時32分更新
旅客22万人超 搭乗率74%
開港1カ月
関西三空港時代の幕開けを告げる神戸空港は十六日、開港から丸一カ月を迎えた。旅客数は計二十二万人超、搭乗率は74・1%にのぼり、国内平均の65%を上回った。空港ターミナルビルへの入場者も五十万人を突破し、早くも神戸の新名所となりつつあるが、神戸観光全体を押し上げるまでには至っていない。空港建設費を賄うための土地売却も進展しておらず、開港の成否はまだまだ模様眺めの状態が続きそうだ。(永山裕司)
▼朝晩ほぼ満席
神戸空港に就航する日本航空(JAL)、全日空(ANA)、スカイマークエアラインズ(SKY)の三社の旅客数は十五日現在で計二十二万七千八百四十三人。就航路線ごとの搭乗率は羽田84・7%▽札幌80・3%▽沖縄74・8%▽仙台50・3%▽新潟43%▽熊本42・9%▽鹿児島53・6%-だった。ビジネス客が集中する早朝の神戸発、夜間の神戸着の羽田便はほぼ満席の状態で、ANAは四月から早朝、夜間の羽田便の飛行機を大型化するという。
空港を運営する神戸市は旅客需要予測で「開港初年度に旅客三百十九万人」とするが、現在の便数での達成には70%台後半の搭乗率を維持する必要がある。矢田立郎・神戸市長は「便数拡大などについて国と協議していく」とし、発着枠や運用時間の拡大などを要請していく構えだ。
▼3空港6.5%増
関西三空港の枠組みでみると、先月十六日から今月十四日までの国内線搭乗者は伊丹が約百二十七万五千人、関空が約三十三万七千人。三空港で約百八十三万九千八百人で前年同期比で約6・5%増加した。
JALの三空港の競合路線では旅客数が前年比で二・二ポイント上昇し、ANAは各路線の搭乗率は横ばいの状態という。
▼波及効果「?」
神戸空港ターミナルビルの入場者数は平日が約一万五千人、休日には約二万五千人を集客する。駐車場の利用は一日平均千九百台と収容能力(千八百台)を超え、空港対岸のポートアイランド二期地区に臨時駐車場を整備するほど盛況だ。開港以来、市内のホテルの稼働率は数ポイント上昇したが、「開港の明確な効果かは、わからない」(神戸メリケンパークオリエンタルホテル)という声も。空港-有馬温泉間で運行されている無料送迎バスも、この一カ月の乗車率は約五割。有馬温泉観光協会の當谷正幸会長(55)は「空港から来たという人はぼちぼち」と話す。
起債で賄った空港島造成費二千七百億円は空港島の土地を売却して返済する予定だが、レンタカー会社へ〇・三ヘクタールが売れたのみ。しかも誘致のため三割引きでの売却だった。神戸市は「開港後、物流関係などから一日二、三件ずつ問い合わせがあり、関心は高まっている」とするが、契約に至っていないのが実情だ。