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羽ばたき飛行機製作工房

小型羽ばたき機(オーニソプター、Ornithopter、Flapping Wing)専門の研究開発サイトです

RCデルタ・ツイスター(大人の科学マガジン連動企画)

2012-07-21 19:00:31 | 製作記事(羽ばたき機)

デルタ・ツイスター電動バージョンをRC化した改造作例。

電動RCバージョンは昨年も製作しているし、今年の本誌では伏見さんが手がけているが(フライトの様子)、各地のイベントでデモ飛行に使用するために、もう1機、伏見さんの掲載作例とほぼ同一のフォーマットで新造した。

ヘッド部のアップ。中段の減速ギアを、キット付属の36枚から60枚(G360L)に換装。キットの弱点だった長時間飛行時のモータ過熱を改善した。

テールのサイドスラスタは手持ちのSHICOH4mmモータとminiBeeのスペアテイルプロペラの組み合わせ。

2.4GHz仕様のDSM2 超軽量受信機DT Rx42

Li-poバッテリーは50mAhのFR50C

8月1日に東京お台場で開催される発売記念イベントや、8月25、26日に大垣で開催されるMake: Ogaki Meeting 2012などでデモンストレーションを予定。

       機体スペック
全幅                 410mm
全長                 390mm
飛行重量             10.4g
(50mAhLi-po電池含む)

  製作年月  2012年07月


MEGABAT2号機

2012-07-16 12:51:19 | 製作記事(羽ばたき機)

先日の横須賀合宿で、大型無尾翼羽ばたき機MEGABATの屋外テストフライトがたいへん快調で、ギャラリーからも好評だったため、さっそく同形の2号機を製作した。といってもまっさらの新造機ではなく、実際は横須賀で飛ばした機体よりさらに前に製作していたものの、操向機構未装備のまま退蔵されていた機体(初出記事)をリフレッシュしたもの(ややこしい・・・)

初出記事執筆時点と比べると、流用したのは翼面一式と最終段のスパー・ギア&クランクくらいのもので、機体フレームは丸ごと作り直し、操向機構は1号機同様の1.7グラムサーボを組み込んだ。

1号機2号機はほぼ相似形とはいえ、今回の2号機の方が翼幅・全長ともわずかに大きく、この結果、翼面積は1号機の18.2d㎡に比べ20d㎡と、約10%ほど増加している。いっぽう飛行重量は変わらないので、翼面荷重はさらに低くなり、いっそう凧のようなキャラクターになっている。細かく見ると翼面に配したバテンの位置なども微妙に異なるため、飛行特性もやや違いがあると思われる。

さっそく近所の公園で軽く飛ばしてみたところ、わずかな向かい風にもあおられて姿勢を崩すが、よい感じに風に乗ればすいすい上昇する。体育館などほぼ無風の空間で、1号機2号機の編隊飛行など試してみたいところ。


1号機2号機を並べたところ(奥が2号機):

機体スペック
全幅              1000mm
全長                400mm
飛行重量            14.6g
(50mAhLi-po電池含む)

 製作年月  2012年7月
(初出は2011年11月)


フラッピング・ソーサMk.3(大人の科学マガジン連動企画)

2012-07-01 16:28:55 | 製作記事(羽ばたき機)

6月中はフラッピング・ソーサもしくは空飛ぶうちわのバリエーション開発に明け暮れたが、さすがにもう打ち止めかと思いきや、このような展開が残っていた。
外形は空飛ぶ電動うちわそっくり、というか円盤型の翼面は実際にフラッピング・ソーサMk.1空飛ぶ電動うちわDX)から流用。かんたんに換装可能としている。
オリジナルのデルタ・ツイスター同様、左右にツイストするタイプの推進機構をもつ本体をあらたに製作した。プッシャー式なので、ツイスティング・テーラの発展型ともいえる。

一見、フラッピング・ソーサMk.1とほとんど区別がつかない:

横から見ると、羽ばたき機構はデルタ・ツイスター(電動版)のギア・ユニットをそのまま使い、モータごと機体中央部に配置:

扇形の羽ばたき翼を機体後方に向け、クランクとリンク・ロッドで左右にツイストさせ、推力を発生する:

左右の操向はサイド・スラスタを使用:

2.4GHz超小型受信機(DT Rx42)を搭載:

翼面を共用するフラッピング・ソーサMk.1との本体同士の比較。左がMk.1、右がMk.3:

飛行テストの様子(画像クリックで動画にジャンプ):

ピッチング(上下方向の首振り)がないいっぽう、ローリングもほとんどなく、飛行姿勢は空飛ぶうちわシリーズより安定している。

       機体スペック
全幅                 400mm
全長                 400mm
飛行重量             11.4g
(50mAhLi-po電池含む)

  製作年月  2012年06月

 


テイル・フラッピング・バード(空飛ぶ電動うちわバリエーション)

2012-06-24 23:52:14 | 製作記事(羽ばたき機)

ゴム動力版で試した主翼換装バリエーションを、電動版でも試してみたもの。
今回は主翼材質に軽量な発泡スチロールのスライスを使用し、重量増は最低限に抑えられた。

上から見ると鳥形グライダー

下から見ると・・・

主翼ではなく、尾翼をドルフィンキックのように上下に羽ばたかせて飛行する

夕暮れの公園でテスト飛行。快調なフライトを見せてくれた(画像クリックで動画にジャンプ):

       機体スペック
全幅                 410mm
全長                 300mm
飛行重量               5.4g
(30mAhLi-po電池含む)

  製作年月  2012年06月


空飛ぶ電動うちわを軽量化して上昇飛行を可能に

2012-06-24 00:19:58 | 製作記事(羽ばたき機)

空飛ぶ電動うちわの怪しい飛びっぷりが気に入って、さらなる性能アップに取り組んでみた。
機体フレームを簡略化して軽量化、飛行重量4.7gを達成(30mAhLi-po電池搭載時)。無理なくすいすいと上昇飛行ができるようになり、滞空時間もさらに増えた。

飛行テストの様子(画像クリックで動画にジャンプ):

       機体スペック
全幅                 300mm
全長                 300mm
飛行重量               4.7g
(30mAhLi-po電池含む)

  製作年月  2012年06月


空飛ぶうちわを電動化

2012-06-19 07:00:00 | 製作記事(羽ばたき機)

空飛ぶうちわ(ゴム動力版フラッピング・ソーサ)を電動化。
この機体は、もともと電動だったフラッピング・ソーサの、ゴム動力版の弟分として製作したものなので、何だか回りくどい話である。

オリジナルの空飛ぶうちわの飛行時間の短さが気に入らず、わずか2日で電動化改造にふみきった。本機の羽ばたき機構部には大人の科学マガジンの昨年版のふろくパーツを利用しているが、電動化はこれまですでに何機も手がけてきたのでお手のもの。今回は機体規模と重量バランスを考え、軽量な4mmコアレスモータと、同じく軽量な(高価だが^^;)0.2モジュールギアを使用した。制御用の赤外線受信機にも、超軽量(0.16g!)のIRX262を使用。これらの軽量パーツのおかげで、飛行重量はゴム動力版の4.5gに比べ、5.2g(30mAhLi-po電池搭載時)と、わずかな重量増で収まった。

電動メカと受信機のアップ:

兄貴分のフラッピング・ソーサとの比較:

室内でのテストの様子(画像クリックで動画にジャンプ):

公園でのテストの様子(画像クリックで動画にジャンプ):

滞空時間は大幅に増えた。飛びっぷりも十分怪しく、まずまず満足。今のところスロットルオンリーなので、ラダーの装着により操舵を可能にすることと、簡単に取り外し可能な翼面を、他の形状の主翼に換装してテストしてみるといったあたりが今後の課題。

       機体スペック
全幅                 300mm
全長                 300mm
飛行重量               5.2g
(30mAhLi-po電池含む)

  製作年月  2012年06月

 


空飛ぶうちわ(バリエーション)

2012-06-17 15:25:29 | 製作記事(羽ばたき機)

前日に公開した空飛ぶうちわ(ゴム動力版フラッピング・ソーサ)のバリエーション。
カーボン+PPフィルムの円盤翼をとりはずし、スチレンペーパー製の主翼に換装した。主翼はもともと着脱可能にしてあり、作業はかんたん。

ぱっと見はふつうの鳥や飛行機に近づいた

異なる形の主翼への換装も容易

こんなのもあり

駆動部のアップ。「うちわ」は後ろ向きに取り付けてあり上下に羽ばたく

屋外でのテスト(画像クリックで動画にジャンプ)

       機体スペック
全幅                 300mm
全長                 300mm
飛行重量               5.7g
(動力用ゴム含む)

  製作年月  2012年06月

スチレンペーパーは意外に重い素材なので、主翼換装によりオリジナル版より重量がだいぶ増えている。同型の主翼をカーボン+PPフィルムで作ればもっと軽くなると思われる。


空飛ぶうちわ(ゴム動力版フラッピング・ソーサ)

2012-06-16 16:41:27 | 製作記事(羽ばたき機)

大人の科学マガジン掲載作例の「デルタ・フラッパー」の発展型として製作した「フラッピング・ソーサ」のゴム動力版(くどい)。
電動版と同じ円盤型で、機体後部に後ろ向きに取り付けた「うちわ」を上下に羽ばたかせて推力を生み出し前進する。ただしサイズはゴム動力版の方が一回り小さい。

電動版との比較:

       機体スペック
全幅                 300mm
全長                 300mm
飛行重量               4.5g
(動力用ゴム含む)

  製作年月  2012年06月

「空飛ぶうちわ」を作ってみました(画像クリックで動画にジャンプ):

 


フラッピング・ソーサ(大人の科学マガジン連動企画)

2012-06-10 18:11:36 | 製作記事(羽ばたき機)

あらかじめ改造ベースとしての応用を想定してデザインされた大人の科学マガジンふろくのパーツを利用しつつ、多様な形態・機構をもった羽ばたき機を開発する試みの続き。
今回は、これまでのデルタ・ツイスター系列とは平面形が大きく異なり、平たい円盤の一部を切り欠いた円弧状になっている。切り欠きの部分には、機体のセンター部を支点に、後ろ向きにうちわを扇ぐように上下に羽ばたくスラスターが配置されている。
機構的には大人の科学マガジン掲載改造作例の「デルタ・フラッパー」(上下に羽ばたくデルタ形のスラスターが機首に配置されている=トラクター方式)のプッシャー版ともいえる。
円弧部にはいつもの極薄PPフィルムを張って揚力翼としているが、左右翼端の間に張線を渡して引っぱり、ゆるい上半角を付けることで、飛行を安定させている。
重心が後方に偏るのを避けるため、モータと減速ギアは機首に配置。長いドライブ・シャフト(カーボン・メッシュ・パイプ製)で、機体センター部の羽ばたき機構に回転を伝達している。これは前々からやってみたかった構成。
操向は、機首のメイン・モータ直後に配置した小型のサイド・スラスタによって行う。プロペラは正逆どちらに回転させても均等な推力が出るよう、平板ブレードとなっている。
軽く室内でテストしてみたところ、予想に反して意外に無理なくスムーズに飛行する模様。広いスペースでの本格的なテストを早く行いたいところ。
いわゆる「空飛ぶ円盤」の英語名(flying saucer)をもじって、フラッピング・ソーサ(flapping saucer)と名づけることにする。

       機体スペック
全幅                 400mm
全長                 400mm
飛行重量             11.0g
(50mAhLi-po電池含む)

  製作年月  2012年06月

2012/06/10追記:
次の飛行会が待ちきれず、夕凪の薄暗い公園でテスト・フライトを行った。他のインドア機同様、風にはめっぽう弱く、ちょっとした横風ですぐバランスをくずしてひっくり返ってしまうが、うまく空気をとらえると、気持ちよくすいすいと上昇する。サイド・スラスタの効きもまずまず。スラスタが適切な角度(わずかな上げ舵)で停止している場合は、滑空性能も上々。動画は次の機会に。

2012/06/11追記:
飛行中の機体剛性が気になったため(フニャフニャ)、後ろが開いた円弧状になっていた機体外周フレームにカーボン・ロッドを足して、閉じた円周状に改修。機体剛性が上がり、飛行中の直進性が改善したように思われる。全体形はより円盤に近づいた。


プッシャー改めツイスティング・テーラ(大人の科学マガジン掲載作例)

2012-06-04 22:52:11 | 製作記事(羽ばたき機)

本誌掲載作例。「尾翼で羽ばたけ!鳥のように滑空するプッシャー機」とのコピーで紹介されている。他の機体と比べネーミングが素っ気無いので、ツイスティング・テーラ(Twisting Tailer)と改名。新しい名称は、尾羽をツイストさせながら飛行するところからとっている。
デルタ3兄弟とは平面形が大きく異なっており、機体前部に大きな主翼、後部に小さな尾羽が配置していて、むしろふつうの鳥や飛行機に近い。しかしながら羽ばたき機構はデルタ・ツイスター方式を受け継いでいるという、自然界には見られない変り種。

初号機
昨年版のパーツを流用して製作したプロトタイプ。

デルタ・ツイスターと前後をひっくり返してあり、羽ばたき機構が主翼の後縁付け根に位置している。そこから後ろ向きに伸びた尾羽が左右にツイストして推進する。尾羽に比べて主翼のスパン(全幅)が大きく、尾羽のツイスト運動による反動を主翼が受け止めて、主翼はほとんどロールしない。尾羽が推進式プロペラの役割を果たし、主翼は固定翼に近いともいえる。

大部分の構造がバルサとカーボンでできており、軽量。そのため飛行性能も良好。

       機体スペック
全幅                 480mm
全長                 360mm
飛行重量               4.0g
(動力用ゴム含む)
  製作年月  2012年02月

二号機
開発途上でのキットの仕様変更に合わせて、胴体を中空パイプに変更。動力ゴムが内装式になったため、外観がすっきりした。


平面形は初号機と縦横比がやや変わったが、引き続き軽量で、飛行性能はさらに良好。この機体でデモを行い、編集部にも好評だった。

       機体スペック
全幅                 500mm
全長                 320mm
飛行重量               4.1g
(動力用ゴム含む)
  製作年月  2012年03月

三号機バージョン1
本誌掲載用に、ふろくパーツを利用して製作した機体。

プラ・パーツの比率が増えたため、とくに尾部の重量が増加し、重心を合わせるのが難しくなった。

       機体スペック
全幅                 500mm
全長                 360mm
飛行重量               5.5g
(動力用ゴム含む)
  製作年月  2012年04月

三号機バージョン2
重量の増えた三号機はゴム動力ではややパワー不足となり、パワーアップのため電動化した。キットのコンバーチブル仕様を活用し、ゴム動力版のヘッドを電動に置き換えただけ。当初はスーパーキャパシタ駆動で完成したが、撮影用にLi-po電池駆動のRC版に改修した。全備重量が大きく増え、さらにテールヘビーになったため、機体の重量バランスをとるのがますます難しくなり、撮影時になかなかうまく飛ばず難儀した(最後はなんとか飛ぶようになった)。

       機体スペック
全幅                 500mm
全長                 360mm
飛行重量               9.5g
(50mAhLi-po電池含む)
  製作年月  2012年04月

というわけで、このタイプに関しては、ふろくパーツを使わず軽量に仕上げた機体の方が飛行性能がよいという結果になった。しかしながら、重量物の配置をよく考え、バランスをうまくとれれば、重量のある機体でも安定した飛行はできると期待しており、引き続き開発を進める予定。

最後になるが三号機バージョン1(ゴム動力仕様)のテストフライト映像。パワー不足といってもこれくらいは飛ぶ(画像クリックで動画にジャンプ)