羽ばたき飛行機製作工房

小型羽ばたき機(オーニソプター、Ornithopter、Flapping Wing)専門の研究開発サイトです

普及型3Dプリンターによるインドアプレーン用ギアボックスの製作

2013-06-02 18:57:49 | 製作記事(羽ばたき機以外)

前の記事で、ファブラボ北加賀屋が所有する3Dプリンター「MakerBot Replicator 2X」で、オリジナルのCADデータを使ってインドア羽ばたき機用のギアボックスを出力してみましたが、デザインがまずく、成形不良という結果でした。

さっそくデザインを見直し、再度出力テスト。今度はいい感じに仕上がりました。外観はスムーズとはいえませんが、ギアボックスとしては軸穴間などの寸法精度が出ていればOK。

ギアとモーターを組み付け:

寸法精度は期待通りばっちりで、ギアがスムーズにかみ合って回ります。

動作テストの様子をYouTubeにアップしました(画像クリックで動画にジャンプ):

 


iPhlyその後のテスト状況について

2011-11-27 22:15:24 | 製作記事(羽ばたき機以外)

11/13の記事「iPhly(iPhone/iPod Touchで羽ばたき機をコントロール)」で、iPhlyを利用してiPhone/iPod TouchとJRのDSM2対応送信モジュールを接続し、2.4GHzのラジコン操縦を行えるようにしたことを紹介した。
11/20には第81回IAC-ASO飛行会でこのiPhlyコントローラによる羽ばたき機の操縦テストを行い、好結果を収めている(こちらの動画を参照)。
iPhlyの標準仕様では、iPhone/iPod TouchとiPhly本体はオーディオケーブルによる有線接続となっている。しかし、できることならかさばるiPhly本体+送信モジュールはかばんの中にでも隠して、iPhone/iPod Touchだけでスマートに操縦したい。というわけで、iPhlyのワイヤレス化に取り組んだ。
使用したのは、iPhone/iPod TouchなどBluetooth対応機器用のアクセサリとして販売されているワイヤレスヘッドホンアンプ。市価は3,000円前後。下図のように接続する。



結果はというと、当記事執筆時点ではまだ部分的にしか成功していない。この状態ではスロットルのみがコントロール可能で、他のチャンネルは全くだめ(サーボもアクチュエータも)。どうも出力されているシグナルが弱すぎる(出力電圧でみて有線時の1/8程度)ため、音声CODECによるシグナル波形の乱れをノイズとして拾ってしまうらしい。オペアンプの増幅倍率をあげてみたが(出力電圧アップ)、乱れた波形のまま増幅されるようで、状況は改善しなかった。ちなみに、このワイヤレスアンプはそれ自体が反転増幅回路になっている模様で、iPhlyのシグナル極性を逆転させないと出力波形の向きが有線時と合わない。
ヘッドホンアンプをより高級なものに交換することで音質を改善し、ひいてはPPMシグナルの波形をより忠実に転送することで、他のチャンネルのコントロールも可能になるのではないかという期待もあるが、さらなる出費となるため、ダメ元でトライするかどうか思案中。
なお、言い添えると、FMS(Flying Model Simulator)2.0は、このワイヤレス状態でちゃんとコントロールできるのが不思議なところ。

2011/11/28追記:
性懲りもなくその後も実験を続けていて気がついた。iPhone/iPod TouchとiPhly本体を有線接続している状態でも、ワイヤレスアンプを電源オンにすると、受信側を正常にコントロールできなくなる。つまり、ワイヤレスアンプの通信と、TD2.4LPモジュールの通信が干渉している。ワイヤレスアップを介した無線接続の場合に2チャンネル目以降をコントロールできなかったのは、PPMシグナルの弱さや波形の乱れではなく、ワイヤレスアンプ自体が行っている通信のためである可能性が高い。
メーカ情報では、通信にTD2.4LPモジュールはDSM2方式、ワイヤレスアンプ(LBT-AVAR120)はFHSS方式を使っているとのこと。DSM2方式はより一般的にはDirect Sequence Spread Spectrum (DSSS)と呼ばれる方式の一種だそうだが、Frequency Hopping Spread Spectrum (FHSS)方式とは互換性がないと思っていたので、同じPPMシグナルを乗せているとはいえ、干渉が起こるのは意外だった。
それではiPhone/iPod TouchとiPhly本体の間をFMトランシーバで結ぶか?そこまで行くともう何をやっているかわからなくなるので、本件はこの辺にしておこうと思っている。


iPhly(iPhone/iPod Touchで羽ばたき機をコントロール)

2011-11-13 18:57:05 | 製作記事(羽ばたき機以外)

このところ日本でも急速にスマートフォンの普及が進んでいる。スマートフォンには、モバイルユースを想定したさまざまなアプリをインストールして利用することができる。スマートフォンは、カメラ、GPS、加速度センサなどさまざまな機能を内蔵しており、これらの機能をうまく利用したアプリも続々登場している。
iPhlyはそんなアプリの一つ。iPhoneやiPod TouchをスマートなRC送信機に変身させる魅力的な製品である。iPhlyはApp Storeで無料でダウンロードすることができるソフトウェアと、購入もしくは自作が可能なハードウェアで構成されている。詳しいことは開発者のサイト(英文)や、国内ではYSFCのブログで栗田さんがすでに詳しく紹介されているので参照のこと。



海外のショップで販売されている製品版のハードウェアは、FUTABAタイプのモジュールと組み合わせる仕様になっているため、そのままではJRタイプのモジュールは使用できない。開発者のサイトでは、ハードウェアは自作も大いに結構と奨励されているので、先日購入したJRのDSM2低電力2.4GHz送信モジュールと組み合わせて使用すべく、ハードウェアの自作にふみきった。

試行錯誤があったものの、開発者サイトで公開されている回路図や、としちゃん、kobaraさん、Aerobaticsさんなど先人のブログ記事を参考に、ようやく作動する状態までこぎつけることができた。JRのPPM信号はFUTABAとはチャンネルの並び順が異なっている他、信号の高低(ポジティブ/ネガティブ)が逆なので、上記の回路図そのままでは動かない点に注意(ここでしばらく悪戦苦闘した)。上記の回路図と同じページに掲載されているDIY Trainer Cordの回路をはさみこむことで、信号を逆転させ、JRモジュールが理解できるように変換している。

自作した回路を、単三6本用の電池ボックスといっしょにコンパクトなプラスチックケースに格納し、前面パネルには送信モジュールをはめ込めるようにした。iPhone/iPod Touchとは3.5ミリジャック付きのオーディオケーブルで接続する。裏面にiPhone/iPod Touchをくくりつけて手持ちの送信機として使うこともできるし、長めのケーブルでiPhone/iPod Touchとは離して卓上の送信モジュールとして使うこともできる。ただしオーディオケーブルの取り回しがやっかいなので、iPhone/iPod Touchが内蔵しているBluetoothを利用して、ワイアレス化にもトライしてみる予定。受信側にはBluetoothイヤフォンの流用を考えている。



来月開催されるMake: Tokyo Meeting 07で、このシステムを使用して羽ばたき飛行機を操縦するデモンストレーションを行う予定。


ブログ再開

2008-05-07 22:05:45 | 製作記事(羽ばたき機以外)

引越し前後のどさくさにまぎれてすっかりブログの更新が滞っていたが、ほぼ1ヵ月半ぶりに新しい記事をアップ。
久しぶりの新作は羽ばたき機ではなく1/32スケールのWW1機。有名なSopwith Camelである。
パワーユニットは、MK06-4.5モータを5.3:1に減速してU-80ペラを駆動。ディテールや塗装に凝りすぎて重量がかさんでしまい、実は現状では飛ぶのがやっとである。地道なダイエットが必要だろう。地上駐機時の見栄えは上々なのだが。
ちなみに、昨年の夏頃に作った1/48スケールの弟分はこれ(小さいけどよく飛びます)。

       機体スペック
全幅                270mm
全長                190mm
飛行重量             9.1g
(30mAhLi-po電池含む)
製作年月   2008年5月

ところで、この1ヶ月余りの間に、上の機体以外何も作っていないわけではなく、こんなもの

こんなものもできている。

いずれもtokoさんのIndoor airplane world e-shopで販売されているキットを組んだもの。
また、引越し早々の4月にはSSFC飛行会に出張したり、連休中はkobaraさんを訪ねて四国に遠征したりと、アウェイはけっこう忙しくやっているのだが、肝心のホームグラウンドでの活動がはかどっていない。まあ会場探しからのんびりやろうかと。

2008/05/10追記:
野末さんのアドバイスに従って、パワーユニットを7mmオレンジモーターダイレクトに換装してみた。飛行重量はさらに増加してついに10gに達してしまったが、少し飛ばしてみたところでは、かえって安定感が増して直進性が改善しているような気がする。広い空間で飛行特性をちゃんと確認したい。明日のSSFCに参加できればよかったのだが。

2008/05/23追記:
先週末のIAC-ASO飛行会に出張参加した際に仕入れたカーボンペラに換装。超軽量だけあって、飛行重量はイッキに7.5gまでダウン。飛びっぷりもふわっといい感じになった。あらためて広い空間で飛行テストしてみたいところ。


羽ばたき機風プロペラ機

2006-11-05 13:42:12 | 製作記事(羽ばたき機以外)

何やらまぎらわしい外観だが、もともと羽ばたき機として作りかけていたものの機構的に無理があり飛びそうに無かったため、プロペラ機に仕立て直したもの。羽ばたき翼はわずかに上半角を付けて固定。MK06-4.5モータを5.3:1に減速して、DIDELのプロペラコネクタを介してU-80ペラを回す。通常の翼断面をもった機体とは違う、フワフワとした飛び方は、やはりロガロウィングに近い。
その後、11月26日のIAC-ASO飛行会でテストフライトを行った。最初のうちこそ低温のため電池活性が上がらず、パワー不足でひやひやしたが、やがて元気になって軽快な飛行を見せてくれた。左右のコントロールもよく効くし、押さえとして好適な機体になった。機体各所に軽量化の余地があるので、今後ぼちぼち改良していくつもり。

       機体スペック
全幅                600mm
全長                360mm
飛行重量          約9.0g
(30mAhLi-po電池含む)
製作年月  2006年11月


ウルトラハイパワー赤外線送信モジュール

2006-10-29 22:22:50 | 製作記事(羽ばたき機以外)

tokoさんがIndoor airplane worldのPIC/AVR Learningで紹介しているウルトラハイパワー赤外線送信モジュールを製作してみた。これまでの送信機で悩まされていた到達距離の短さが解消されることを期待。 11月3日のSSFC飛行会ダイジェスト動画 by としちゃん)でのテスト結果はバッチリ。これまでのように機体の後ろを追いかけて回らなくても、体育館の隅々まで赤外線が届く。連続使用時間が気になるが、機体を下ろすたびに電源を落としておけば、最後まで目立った電圧降下も見られなかった。プロポ込みだとちょい重くてかさばるのが玉に瑕か。

製作年月2006年10月


The O-P(ジ・オ ピーナッツ)

2006-09-08 00:43:55 | 製作記事(羽ばたき機以外)

羽ばたき機ではないが、番外編として。 GEOBATというステキな円盤翼機コンセプトの記事に刺激されて、インドア機の流儀でカーボン・ロッドを丸く曲げて組んでみたもの。動力ユニットは、自作のギアホルダに、Mk06-4.5モータを1段で約5.3:1に減速。Plantracoの100mmプロペラを装着。ラダー部は90オームの手巻きコイル+2mmマグネット。 ふわりふわりと、いい感じでのどかに飛行する(9月24日浜松遠征時の飛行シーン動画)。

       機体スペック
全幅                330mm
全長                400mm
飛行重量          約9.2g
(30mAhLi-po電池含む)
製作年月   2006年9月


超小型4CH赤外線送信機

2006-05-29 00:37:00 | 製作記事(羽ばたき機以外)

超小型4CH赤外線送信機。tokoさんのところの新製品、超小型送信機基板ITXS4が入っている。基板完成品を買えばいいのにケチってキットを買ってしまったため、極小部品はんだ付けに悪戦苦闘した。写真右側は以前から使っている2CH送信機。なお、使い始めてあとから気がついたが、見かけはカッコいいがスティックが短すぎて精度よくコントロールができないという欠点がある・・・ 製作年月2006年5月