羽ばたき飛行機製作工房

小型羽ばたき機(オーニソプター、Ornithopter、Flapping Wing)専門の研究開発サイトです

後退翼もしくはゲ○ラカイト風ツイスター

2008-01-26 21:05:03 | 製作記事(羽ばたき機)

ここのところ、寒さのせいもありしばらく手が動かなかったが、開催が迫るSSFC第100回飛行会を控えて、かねて構想していたデザインをカタチにしてみた。見かけは先日製作したゲ○ラカイト風羽ばたき機に似ているが、実は系統分類の上ではツイスターである。翼面が前後に分かれていて、ロール方向にシーソー運動を繰り返すことで推力を生み出す。
実はこの機体、広島のFujinawaさんの支援を受けて昨年来開発中の或る制御システムのテスト用に作ったのだが、肝心の実験基板が目下ダウンしていて動作確認ができない。仕方ないので、手持ちの受信機を載せてとりあえず通常仕様で飛ばしてみることにする。

機体スペック
全幅                440mm
全長                380mm
飛行重量            6.5g
(20mAhLi-po電池含む)
製作年月   2008年1月

以下は動翼の作動シークエンス:


2008/01/27テスト結果報告:
日曜日のIAC-ASO飛行会でテスト飛行を行った。詳しくは研究所から動画付きのレポートが公表されてから改めて書くが、なかなかいい感じに、元気よく飛んでくれたということを取り急ぎ速報まで。前述の広島製制御システムとの相性もかなりよさそうなので、次の飛行会までに基板を組み直して本格的に実験を試みる。

2008/01/28追記:
研究所から早くも飛行会レポートがアップ!今回、羽ばたき機カテゴリーではgeorgeさんのギネスブック級超軽量機がすっかり話題を独占した感があるが、本機のテスト映像もばっちり撮っていただいた。人の名前を連呼しながら大騒ぎで飛ばしている。Fujinawaさんごめんなさい^^;動画はこちら(本機は開始2分55秒付近で登場)

2008/02/04追記:
昨日のSSFC第100回記念飛行会での、Fujinawaさん特製の制御プログラムを組み込んだ本番バージョンを用いたテストシーンを、tokoさん、としちゃんそれぞれのサイトでアップしていただいている。
こちら(tokoさんのサイトより。開始6分26秒付近に登場)

こちら(としちゃんの研究所ブログより。開始1分43秒付近と2分00秒付近に登場)
エルロンスティックの操作に応じて操舵システムは設定どおり作動し、それによりちゃんと舵が効いているのだが、いっぽうでエルロン中立時でも数秒に1回、羽ばたきが停止してしまうため、高度が上がらないという問題に悩まされた。送信機のトリムか、機体のセンサー部のセッティングか、はたまたプログラムか、よく検証してみる必要がある。Fujinawaさんあとでレポートしますのでご支援よろしくお願い申し上げます~^^

2008/03/03追記:
日曜日のSSFC第101回例会で1ヶ月ぶりに再テスト。先月の飛行会では今イチの飛びだったが、原因は単純なラダートリムだったことがわかっている。今回は事前にじゅうぶん調整し、万全の構えで臨んだ。結果は見事に成功。力強い上昇・旋回を見せてくれた。詳しくは研究所ブログに近々アップ予定のビデオにて。

2008/03/04追記:
お待ちかねのビデオ研究所ブログにアップ。何と通常の飛行会ダイジェストとは別に、ツイスタースペシャルで1本クリップを作成いただいている。ありがたや~ 本機は開始1分7秒付近で登場。3分以上の長回しでたっぷり映っている。電池がそれだけ長く保ったということだが、やっぱり暖かくなったんだねえ


無尾翼羽ばたき機ヨッシー風(追試)

2008-01-15 23:42:53 | 製作記事(羽ばたき機)

昨年末以来すっかり無尾翼機にハマっていくつもの機体を製作し、その飛行原理と機体デザイン・セッティングのノウハウはすっかり会得したと思っていたら、先日のIAC-ASO例会に、何の前触れもなくYoshiさんの無尾翼機が登場!当方が考える無尾翼機デザインのポイントをことごとくハズしてくれているにもかかわらず、実に見事な飛行を見せてくれたので、もう度肝を抜かれて茫然自失だった。このカタチでなんで飛べるの~!?
というわけで、帰宅するやさっそく追試に着手。あり合わせのパーツの組み合わせながら四苦八苦してようやく出来上がったのがコレ。Yoshiさんの機体の最大の特徴である独特の操向機構は組み込んでおらずスロットルオンリー機にすぎないが、セッティングの大事なキモは押さえてあるつもり。で、やってみるとちゃんと飛ぶんだなコレが。うっそ~!みたいだが本当である。
まあこれだけ細長い主翼(アスペクト比が大きい。スパン480mmに対してコードは100mmしかない)の無尾翼機が定常飛行できてしまうことを、自作の機体でも確認できたのは大きな成果。う~んこれまで組み立ててきた無尾翼羽ばたき機の飛行理論を見直さないといけないな~
4mmモーターで主翼スパン500mm近い機体が飛んでしまうということも少しオドロキ。

機体スペック
全幅                480mm

全長                170mm

飛行重量            4.6g
(20mAhLi-po電池含む)
製作年月   2008年1月


Tiny Bird

2008-01-12 23:27:07 | 製作記事(羽ばたき機)

ここのところすっかり無尾翼機にハマっていたが、気分転換に通常形式の機体を作ってみた。テーマは小型軽量。エアロソアラ用4mmモーターを中心に、軽量機材を組み合わせて全備重量2g以内をねらったが、ラダー未装備の状態で2gを超えてしまった。コイルを巻くのが面倒くさいので、このままスロットルオンリー仕様で飛行会に持ち込む。
飛びっぷりは、サイズが小さいわりにはゆっくり。パタパタと旋回する。

機体スペック
全幅                240mm
全長                140mm
飛行重量            2.1g
(10mAhLi-po電池含む)
製作年月   2008年1月

2008/01/13追記:
やっぱり気が変わってラダーを追加した。・・・ら、重量バランスが狂って安定飛行できなくなってしまった。デザイン上、水平尾翼をもっと大きくすれば改善するかもしれないが。まあとにかくいちどこれで飛ばしてみることにする。ラダー関係一式追加で全備重量は2.4gに増加。

機体スペック
全幅                240mm
全長                140mm
飛行重量            2.4g
(10mAhLi-po電池含む)
製作年月   2008年1月

2008/01/13さらに追記:
せっかくラダーを追加したのに安定飛行ができないのは気に食わないので、水平尾翼の位置と形状を変更した。かなりマシになった模様。合わせて、墜落時に破損しがちだった主翼付け根部のデザインを変更、構造を強化した。全備重量は2.4gで変わらず。ということは、昨年末に製作した無尾翼単葉機Nanoを抜いて、これまで製作した2CH羽ばたき機の中で最軽量。
本機体の意義としては、Q-SKYと同じパワーユニット(4mm20オームモーター+10mAh Li-po)を使い、ほぼ同じ飛行重量で室内羽ばたき機が成立することを示したということだろうか。おっそういえば小松原さんのウイングスパン120mm超小型X-Wing機よりもさらに少しだけ軽くなったかな。としちゃんの超小型機と比べたらどうだったか。

2008/01/14テスト結果報告:
昨日のIAC-ASO新年初例会でテスト飛行を行った。最初はうまく空力バランスがとれていなくて苦しんだが、水平尾翼の後端を下げてやって解決。軽量機だけあって軽々と体育館の中を飛び回った。寒さに極端に弱いはずの10mAhLi-poも、あまり電流が流れていないせいか、まずまずの保ち。としちゃんにせがんで飛行ビデオを撮ってもらったので、あちらのブログにアップされ次第リンクします。

お待ちかね飛行動画はこちら(開始3分17秒付近で登場)。としちゃんいつもありがとう^^


新作機早くもモディファイ

2008-01-06 20:53:17 | 製作記事(羽ばたき機)

つい今さっきロールアウトしたばかりの新作機だが、早くも形状変更してしまった。案の定というか芸がないというか、お決まりの無尾翼機化改造。
翼面を機体後方に延長することで、ピッチ方向の安定を確保した。強く左に曲がるクセは、左主翼前縁スパーの強度不足のためと判明、前縁スパーを左右ともカーボンに換装して解決した。
相変わらず飛行効率がいいのかどうかよくわからないが、とりあえずバサバサと上昇する。
翼面積(というか全翼機なので機体の投影面積)は11d㎡を超えている。翼面負荷は計算上約0.6g/d㎡となり、なるほど滑空性能は良好。
さて例によって操向システムをどうするかという課題が残る。やっぱりアレだろうか。

機体スペック
全幅                560mm
全長                410mm
飛行重量            6.9g
(20mAhLi-po電池含む)
製作年月   2008年1月

2008/01/07追記:
さっそく「例の」操向システムを組み込み。またですかという感じだが、まあこれだけの大型機にも有効かどうかの検証の意味で。予備テストでは、まずまずの効きだが、フルスロットルでは羽ばたきの力に操向システムのトルクが負けて効きが鈍る模様。広い空間での本格的なテストが待たれる。

2008/01/08さらに追記:
性懲りも無くさらにモディファイにふけって連日の夜更かし中。前日の操向システムのトルク負け?が気になって、日中いろいろ対策を考えていたが、手始めに試した操向ロッドの延長があっさり効いて、ほぼ問題解決。延長分も含めて、操向システム組み込みによる重量増は0.9g。飛行重量は現時点で7.8gとなった。翼面負荷も約0.7g/d㎡に増加。滑空性能に影響が出るか?

2008/01/12追記:
明日のIAC-ASO新年飛ばし初めに向けて、各部をリファイン。受信機を当初のIRX2NからIRX303Fに換装。軽量化とともに、操向システムのトルクアップをはかった。また、翼面を張り替えてフィルムの継ぎ目を見えなくした。以上により、飛行重量は7.6gとなった。操縦練習を繰り返すうちに、狭いリビングでの旋回飛行もだんだんできるようになってきた。明日の飛行会が楽しみ。
下は現在の機体の状態:

2008/01/14テスト結果報告:
昨日のIAC-ASO新年初例会でテスト飛行を行った。当日持ち込んだ4機の新作機のうちの目玉であり、広い体育館の中を縦横に飛び回る眺めに期待していたのだが結果は如何に?
凧のように大きな機体がバサリバサリと比較的ゆっくりした羽ばたきで上昇していく様子は、予想通りなかなかの迫力。しかし、左右の操向がままならない。とくに右旋回。左旋回したがる機体のクセに加えて、操向システムが羽ばたきトルクに負けている模様。飛行会前日に、操向システムのセッティングを(外観優先で)変更したのもマイナスだったかもしれない。そのうち、寒さのせいかバッテリモニタが早々と点灯したため、いったん地上に下ろした。
操向システムのセッティングを元に戻して、飛行会終盤近くに再度テストを行ったが、こんどは飛行中に操向ロッドが脱落。おそらく、羽ばたきトルクに真っ向から逆らう方向にアレンジしたので、取り付け部に負荷がかかったのだろう。これは短時間でフィックスできないので、いったんテスト終了とした。ということは、取り付け部を強化すれば羽ばたきトルクに対抗して操向が効くようになるのか?次回のテスト(来週のSSFC)に期待。

飛行動画はこちら(開始2分7秒あたりで登場)。

2008/01/20テスト結果報告:
うっかり報告を忘れていたが、1月20日のSSFC新年飛ばし初めでは快調な飛行を披露することができた。操向システムのセッティングを調整したのがうまく効いた模様。

飛行動画はこちら(開始2分45秒あたりで登場)。
ビデオからキャプチャーした飛行中の姿:


後退翼もしくはゲ○ラカイト風羽ばたき機

2008-01-06 16:52:23 | 製作記事(羽ばたき機)

冬休み課題制作のラストとして、主翼前縁を大きく後退させた羽ばたき機を作ってみた。お正月は凧揚げでしょうというわけで、主翼平面形はゲ○ラカイトを意識している。サイズも凧並みに大型化。
テストしてみたところ、どうしても前に突っ込んでしまうので仕方なく水平安定板を追加。左に曲がる強い癖があるので、垂直安定板も追加して、なんとかまっすぐ飛ぶようになった。羽ばたき機における後退翼形式の効率がいいのかどうかは?だが、MK06-4.5モーター20mAhLi-poバッテリーの組み合わせでいちおう飛べる模様。翼面積が大きいので滑空性能も良好。
いじっているうちに何だかQ-SKYの大型版のような形になってきたので、仲良く記念撮影。おととい作ったばかりのITX2MINI送信機がいかにも小さく見える。
このまま完成までもっていくか、最近入れ込んでいる無尾翼フォーマットへの改良を試みるか思案中。

機体スペック
全幅                560mm
全長                360mm
飛行重量            6.7g
(20mAhLi-po電池含む)
製作年月   2008年1月

下はQ-SKYとITX2MINI送信機のアップ。小さなQ-SKYと比べてもITX2MINI送信機はさらに小さい。手のひらにすっぽり収まるサイズ。


無尾翼単葉機2号改

2008-01-03 23:38:48 | 製作記事(羽ばたき機)

謹賀新年 本年もよろしくご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます・・・にふさわしい画像とも思わないが、昨年末に製作してまだテスト飛行も済ませていない無尾翼単葉機2号を早くも改造。気が変わって、主翼のアスペクト比を1号機に近いあたりに戻した(つまりコードを縮めた)。全幅は変わらないので、翼面積が減少して揚力の面では不利と思われるが、デザインを優先。全翼機なので当然全長も減り、約100mmの短縮。ただし飛行重量はほとんど変わらず。
新年飛行会までにこの姿のまま保つかどうか?

機体スペック
全幅                450mm
全長                170mm
飛行重量            5.7g
(20mAhLi-po電池含む)
製作年月   2008年1月

下の写真は、無尾翼単葉機1号から3号までの揃い踏み。新年顔見世興行といったところか。

2008/01/14テスト結果報告:
昨日のIAC-ASO新年初例会でテスト飛行を行った。安定して飛べることを確認。左右の操向もバランスよく決まる。ただし体育館の中が非常に寒かったせいか、すぐにバッテリモニタが点灯してしまい、長時間のテストはできなかった。
最近作っている一連の無尾翼単葉機のセッティングの特徴として、主翼スパーをハネ上げたときの翼面のたるみが大きい。このため、飛びっぷりはパタパタというよりブワッブワッという感じ。
スライダー方式の羽ばたき機構はスムーズに作動する。思ったより効率もよさそう。
ところで、無尾翼単葉機は当分は自分の独占状態が続くと思っていたが、何と早くも対抗馬が出現した。Yoshiさんの無尾翼単葉羽ばたき機は、まだ実験機の位置づけながらすでに大中2機がロールアウト。当方とはまた違った、目からウロコものの、メカニカルで魅力的な可変ピッチ操向システムを搭載している。飛行会の間調整を続けて、直進だけでなく左右への操向も自由に効くようになってきた。これは新年もウカウカしていられない!

飛行動画はこちら(開始3分6秒付近から)。ちなみにYoshiさんの驚異の新型機は冒頭20秒付近で早くも登場。参加者の絶大な注目の的になっている。