この機体、少し前に「フラッピング・ソーサ」として掲載したものだが、その後すぐに同形の小型バージョンの開発にとりかかってしまったため、飛行テストをせずじまいになっていた。
満を持して公園でのフライトシーンをアップ。左手にデジカメ、右手に送信機を持ちながらの撮影は難儀だったが、異形の飛行物体が木立や遊具の間をすり抜けるように飛ぶ面白い画が撮れたので、ご覧いただきたい。
この機体、少し前に「フラッピング・ソーサ」として掲載したものだが、その後すぐに同形の小型バージョンの開発にとりかかってしまったため、飛行テストをせずじまいになっていた。
満を持して公園でのフライトシーンをアップ。左手にデジカメ、右手に送信機を持ちながらの撮影は難儀だったが、異形の飛行物体が木立や遊具の間をすり抜けるように飛ぶ面白い画が撮れたので、ご覧いただきたい。
ゴム動力版で試した主翼換装バリエーションを、電動版でも試してみたもの。
今回は主翼材質に軽量な発泡スチロールのスライスを使用し、重量増は最低限に抑えられた。
主翼ではなく、尾翼をドルフィンキックのように上下に羽ばたかせて飛行する
夕暮れの公園でテスト飛行。快調なフライトを見せてくれた(画像クリックで動画にジャンプ):
機体スペック |
全幅 410mm |
全長 300mm |
飛行重量 5.4g |
(30mAhLi-po電池含む) |
製作年月 2012年06月 |
空飛ぶうちわ(ゴム動力版フラッピング・ソーサ)を電動化。
この機体は、もともと電動だったフラッピング・ソーサの、ゴム動力版の弟分として製作したものなので、何だか回りくどい話である。
オリジナルの空飛ぶうちわの飛行時間の短さが気に入らず、わずか2日で電動化改造にふみきった。本機の羽ばたき機構部には大人の科学マガジンの昨年版のふろくパーツを利用しているが、電動化はこれまですでに何機も手がけてきたのでお手のもの。今回は機体規模と重量バランスを考え、軽量な4mmコアレスモータと、同じく軽量な(高価だが^^;)0.2モジュールギアを使用した。制御用の赤外線受信機にも、超軽量(0.16g!)のIRX262を使用。これらの軽量パーツのおかげで、飛行重量はゴム動力版の4.5gに比べ、5.2g(30mAhLi-po電池搭載時)と、わずかな重量増で収まった。
滞空時間は大幅に増えた。飛びっぷりも十分怪しく、まずまず満足。今のところスロットルオンリーなので、ラダーの装着により操舵を可能にすることと、簡単に取り外し可能な翼面を、他の形状の主翼に換装してテストしてみるといったあたりが今後の課題。
機体スペック |
全幅 300mm |
全長 300mm |
飛行重量 5.2g |
(30mAhLi-po電池含む) |
製作年月 2012年06月 |
前日に公開した空飛ぶうちわ(ゴム動力版フラッピング・ソーサ)のバリエーション。
カーボン+PPフィルムの円盤翼をとりはずし、スチレンペーパー製の主翼に換装した。主翼はもともと着脱可能にしてあり、作業はかんたん。
駆動部のアップ。「うちわ」は後ろ向きに取り付けてあり上下に羽ばたく
機体スペック |
全幅 300mm |
全長 300mm |
飛行重量 5.7g |
(動力用ゴム含む) |
製作年月 2012年06月 |
スチレンペーパーは意外に重い素材なので、主翼換装によりオリジナル版より重量がだいぶ増えている。同型の主翼をカーボン+PPフィルムで作ればもっと軽くなると思われる。
大人の科学マガジン掲載作例の「デルタ・フラッパー」の発展型として製作した「フラッピング・ソーサ」のゴム動力版(くどい)。
電動版と同じ円盤型で、機体後部に後ろ向きに取り付けた「うちわ」を上下に羽ばたかせて推力を生み出し前進する。ただしサイズはゴム動力版の方が一回り小さい。
機体スペック |
全幅 300mm |
全長 300mm |
飛行重量 4.5g |
(動力用ゴム含む) |
製作年月 2012年06月 |
「空飛ぶうちわ」を作ってみました(画像クリックで動画にジャンプ):
あらかじめ改造ベースとしての応用を想定してデザインされた大人の科学マガジンふろくのパーツを利用しつつ、多様な形態・機構をもった羽ばたき機を開発する試みの続き。
今回は、これまでのデルタ・ツイスター系列とは平面形が大きく異なり、平たい円盤の一部を切り欠いた円弧状になっている。切り欠きの部分には、機体のセンター部を支点に、後ろ向きにうちわを扇ぐように上下に羽ばたくスラスターが配置されている。
機構的には大人の科学マガジン掲載改造作例の「デルタ・フラッパー」(上下に羽ばたくデルタ形のスラスターが機首に配置されている=トラクター方式)のプッシャー版ともいえる。
円弧部にはいつもの極薄PPフィルムを張って揚力翼としているが、左右翼端の間に張線を渡して引っぱり、ゆるい上半角を付けることで、飛行を安定させている。
重心が後方に偏るのを避けるため、モータと減速ギアは機首に配置。長いドライブ・シャフト(カーボン・メッシュ・パイプ製)で、機体センター部の羽ばたき機構に回転を伝達している。これは前々からやってみたかった構成。
操向は、機首のメイン・モータ直後に配置した小型のサイド・スラスタによって行う。プロペラは正逆どちらに回転させても均等な推力が出るよう、平板ブレードとなっている。
軽く室内でテストしてみたところ、予想に反して意外に無理なくスムーズに飛行する模様。広いスペースでの本格的なテストを早く行いたいところ。
いわゆる「空飛ぶ円盤」の英語名(flying saucer)をもじって、フラッピング・ソーサ(flapping saucer)と名づけることにする。
機体スペック |
全幅 400mm |
全長 400mm |
飛行重量 11.0g |
(50mAhLi-po電池含む) |
製作年月 2012年06月 |
2012/06/10追記:
次の飛行会が待ちきれず、夕凪の薄暗い公園でテスト・フライトを行った。他のインドア機同様、風にはめっぽう弱く、ちょっとした横風ですぐバランスをくずしてひっくり返ってしまうが、うまく空気をとらえると、気持ちよくすいすいと上昇する。サイド・スラスタの効きもまずまず。スラスタが適切な角度(わずかな上げ舵)で停止している場合は、滑空性能も上々。動画は次の機会に。
2012/06/11追記:
飛行中の機体剛性が気になったため(フニャフニャ)、後ろが開いた円弧状になっていた機体外周フレームにカーボン・ロッドを足して、閉じた円周状に改修。機体剛性が上がり、飛行中の直進性が改善したように思われる。全体形はより円盤に近づいた。
このところデルタ・ツイスター系の記事ばかりでいささか食傷気味と思われるので、ちょっと気分を変えて別の話題、といってもやっぱり羽ばたき機関係。
しばらく前に、「カモメの飛翔を再現した大型飛行ロボットが開発される」というタイトルで、ドイツFesto社が開発したカモメ型飛行ロボットSmartBirdの記事をアップした。記事では「実際の鳥の飛翔メカニズムをおそらくこれまでで最高のレベルで再現している」と興奮気味に紹介したのだが、それからわずか一年ほどで、ほぼ同様の機体が日本にも出現した。それも、企業ではなく、個人で独力で製作されたということで、さらに驚きである。
その機体を製作されたのは、自作工房というサイトを運営されているhiroさん。hiroさんは別に自作PC大図鑑というサイトも運営されており、こちらはタイトル通り自作PC関係の話題を扱っている。自作工房はそのスピンオフで、周辺機器のレビューなどをブログ形式で扱っているとのこと。その中で、つい最近登場したのが以下の記事。
SmartBirdを参考にしたとのことだが、「youtubeの動画くらいしか参考資料がないので手探りで」製作されたとのこと、また、「機体の設計、加工はもちろん、サーボのミキシング回路まで自作」とのことである。すごい!
製作には、本家同様CAD/CAMが駆使されており、なんとギアまでNC加工で削りだされている(それも高価なPEEK材!)。CFRPの軽量リブ構造は、ほれぼれする出来である。
ここまで複雑な構成をもった機体を設計・製作し、実際に飛行できるように仕上げるのは、並大抵の技術レベルではない(飛行体の場合は尚更)。大企業であるFesto社の開発チームにも何ら引けをとらないといってもいいのではないだろうか。
これほどの機体が開発されているという情報を、当工房では不勉強にして全くキャッチできていなかったが、このほどhiroさんから直接連絡をいただき、知るに及んだ次第。紹介・転載許可も含め、hiroさんありがとうございます。
今回は試作1号機に過ぎず(それでこの完成度)、これからまだまだ改良を続けていくとのこと。今後が本当に楽しみ。当工房もがんばらないと!
本誌掲載作例。「尾翼で羽ばたけ!鳥のように滑空するプッシャー機」とのコピーで紹介されている。他の機体と比べネーミングが素っ気無いので、ツイスティング・テーラ(Twisting Tailer)と改名。新しい名称は、尾羽をツイストさせながら飛行するところからとっている。
デルタ3兄弟とは平面形が大きく異なっており、機体前部に大きな主翼、後部に小さな尾羽が配置していて、むしろふつうの鳥や飛行機に近い。しかしながら羽ばたき機構はデルタ・ツイスター方式を受け継いでいるという、自然界には見られない変り種。
デルタ・ツイスターと前後をひっくり返してあり、羽ばたき機構が主翼の後縁付け根に位置している。そこから後ろ向きに伸びた尾羽が左右にツイストして推進する。尾羽に比べて主翼のスパン(全幅)が大きく、尾羽のツイスト運動による反動を主翼が受け止めて、主翼はほとんどロールしない。尾羽が推進式プロペラの役割を果たし、主翼は固定翼に近いともいえる。
大部分の構造がバルサとカーボンでできており、軽量。そのため飛行性能も良好。
機体スペック |
全幅 480mm |
全長 360mm |
飛行重量 4.0g |
(動力用ゴム含む) |
製作年月 2012年02月 |
二号機
開発途上でのキットの仕様変更に合わせて、胴体を中空パイプに変更。動力ゴムが内装式になったため、外観がすっきりした。
平面形は初号機と縦横比がやや変わったが、引き続き軽量で、飛行性能はさらに良好。この機体でデモを行い、編集部にも好評だった。
機体スペック |
全幅 500mm |
全長 320mm |
飛行重量 4.1g |
(動力用ゴム含む) |
製作年月 2012年03月 |
三号機バージョン1
本誌掲載用に、ふろくパーツを利用して製作した機体。
プラ・パーツの比率が増えたため、とくに尾部の重量が増加し、重心を合わせるのが難しくなった。
機体スペック |
全幅 500mm |
全長 360mm |
飛行重量 5.5g |
(動力用ゴム含む) |
製作年月 2012年04月 |
三号機バージョン2
重量の増えた三号機はゴム動力ではややパワー不足となり、パワーアップのため電動化した。キットのコンバーチブル仕様を活用し、ゴム動力版のヘッドを電動に置き換えただけ。当初はスーパーキャパシタ駆動で完成したが、撮影用にLi-po電池駆動のRC版に改修した。全備重量が大きく増え、さらにテールヘビーになったため、機体の重量バランスをとるのがますます難しくなり、撮影時になかなかうまく飛ばず難儀した(最後はなんとか飛ぶようになった)。
機体スペック |
全幅 500mm |
全長 360mm |
飛行重量 9.5g |
(50mAhLi-po電池含む) |
製作年月 2012年04月 |
というわけで、このタイプに関しては、ふろくパーツを使わず軽量に仕上げた機体の方が飛行性能がよいという結果になった。しかしながら、重量物の配置をよく考え、バランスをうまくとれれば、重量のある機体でも安定した飛行はできると期待しており、引き続き開発を進める予定。
最後になるが三号機バージョン1(ゴム動力仕様)のテストフライト映像。パワー不足といってもこれくらいは飛ぶ(画像クリックで動画にジャンプ)
製作タイミングの関係で、本誌への掲載は実現しなかったが、デルタ・ツイスター、デルタ・フラッパーと並び、デルタ3兄弟の末弟ともいうべき機体。
デルタ・フラッパー同様、デルタ・ツイスターの平面形と大部分のパーツを共有しつつ、異なる羽ばたき機構で飛行する。デルタ・ツイスターと同形の前翼を左右に分割し、左右対称の羽ばたき運動を行って推進する。後翼は、前翼によって作られる空気流を受け止め、整流して、揚力を生み出す固定翼として機能する。いわば羽ばたき翼と固定翼のハイブリッド機。
初号機
昨年版のパーツを流用して製作したプロトタイプ。最初の画像では、デルタ・フラッパー同様、デルタ・ツイスターと外形の区別がほとんどつかない。
前翼が左右に分割されており、クランクの回転に合わせて羽ばたき運動を行う。
機体スペック |
全幅 370mm |
全長 370mm |
飛行重量 4.3g |
(動力用ゴム含む) |
製作年月 2012年05月 |
二号機のテストフライトの様子(画像クリックで動画にジャンプ)
機体スペック |
全幅 400mm |
全長 400mm |
飛行重量 5.8g |
(動力用ゴム含む) |
製作年月 2012年05月 |
電動RCバージョン1
キット付属の電動ヘッドに換装。赤外線受信機搭載。操舵機構は未搭載だが、軽快に飛行する。
機体スペック |
全幅 400mm |
全長 400mm |
飛行重量 9.5g |
(50mAhLi-po電池含む) |
製作年月 2012年05月 |
電動RCバージョン2
機体を大型化したバージョンも製作。実はデルタ・フラッパー電動RC版のヘッドを換装したもの。すでに屋外でのテストを行っており、よい感じで飛行する。
オール・フライング・テールというか、後翼全体を超小型サーボで機軸に沿って回転させ、前翼とのアラインメントを変化させることで操向する。操舵特性は良好。
機体スペック |
全幅 540mm |
全長 500mm |
飛行重量 12.8g |
(50mAhLi-po電池含む) |
製作年月 2012年05月 |
電動バージョンのフライト動画は近々アップ予定。