羽ばたき飛行機製作工房

小型羽ばたき機(オーニソプター、Ornithopter、Flapping Wing)専門の研究開発サイトです

フライング・ロッドにラダーを追加

2007-03-31 15:06:29 | 製作記事(羽ばたき機)

スロットルオンリーだったフライング・ロッドにラダーを追加してみた。このタイプの機体に採用しようと考えている本命のコントロール方法は別にあるのだが、インドア・プレーンで一般的なコイル・アクチュエータ方式でも効くのかどうか確認する。構造上、飛行中は機体が絶えずロールを繰り返すことになるので、少し大きめのコイルを装着。また、いったん4mmモータに換装して軽量化していたが、パワーに余裕が欲しいので再度6mmモータに戻した。予備テストの結果は、このタイプの舵でもまあまあ効きそう。 機体重量は6.4gに増加(20mAhLi-po電池含む)。

       機体スペック
全幅                400mm
全長                300mm
飛行重量          約6.4g
(20mAhLi-po電池含む)
製作年月   2007年3月


Entomopter改めフライング・ロッド

2007-03-21 12:47:24 | 製作記事(羽ばたき機)

とりあえずのつもりで作ったEntomopter実証機の飛びっぷりが気に入ったので、飛行会用に改良を進めている。 まず、羽ばたき時の負荷が少なそうなので、きっとイケるだろうと、モータを4mm径のMK04-10に換装。 それから、重心を目一杯後ろに持ってきても突っ込み癖が消えないので、胴体と翼面の間にシムをかませて、前翼がプラスの迎え角をもつようにした。 6mmモータ搭載時のようなパワーはなくなったものの、ヒラヒラとスムーズに飛行する。迎え角のおかげで突っ込み癖もなくなった。 あと、写真ではわからないが、後翼には方向制御テスト用の秘密デバイスを仕込んである^^ そうそうそれから、前作の串型4連羽ばたき機を含めて、今後この系統の機体をフライング・ロッドと呼ぶことにしようと思っている(スカイ・フィッシュの欧米での一般的な呼び名だそうで)。

       機体スペック
全幅                400mm
全長                300mm
飛行重量          約5.1g
(20mAhLi-po電池含む)
製作年月   2007年3月


Entomopterコンセプト実証機

2007-03-18 22:01:48 | 製作記事(羽ばたき機)

そもそもEntomopter方式の羽ばたき機は本当に飛べるのか?前作の不調で疑問がきざし、急きょ確認のため実証機をこしらえた。 初回テストの結果は推力不足。飛行姿勢は意外と安定しているが上昇できなかった。原因は固定してある後部のシーソー翼がほとんど羽ばたいていないためと思われる。そこで、胴体の剛性をアップするため、胴体の材質を、当初のカーボンロッドから、ねじれに強いWES製カーボンチューブに換装してみた。 あまり期待をかけずに再テストした結果は驚くべき変化!最初と打って変わって、矢のように上昇して天井に突き当たった。WESカーボンチューブの効果は絶大だ!!この材料を国内で唯一取り扱ってくれているmoto商会に感謝! 目下のところ試験機ということでスロットルオンリーだが、どのような仕組みでステアリング可能になるだろうか。

       機体スペック
全幅                400mm
全長                300mm
飛行重量          約5.8g
(20mAhLi-po電池含む)
製作年月   2007年3月


片持ち式複葉機(タンデム配置)

2007-03-18 20:34:50 | 製作記事(羽ばたき機)

片持ち式羽ばたき機の可能性追求が続く。 前作で、X-Wingタイプの複葉機の片持ち化が難なく成功したので、今度はシーソ翼を前後にずらしたタンデム配置とした。前方のシーソ翼は固定で、後方のシーソー翼だけがスイングする。 製作途中のテストではそれなりに飛ぶ気配を見せていたが、ラダーまで取り付け完成させてテストすると、これがまあ全然飛ばない(泣)。 胴体の剛性が低く、クランクの回転が前方のシーソー翼にうまく伝わらない模様。
ところでこの機体、フォーマット的にはRobert Michelson教授のMicro Air Vehicle "Entomopter"に近いといえる。 この機体フォーマットが基本的に有効なのかどうか、確かめておくため、実験をもうしばらく続けることにする。

       機体スペック
全幅                400mm
全長                240mm
飛行重量          約6.3g
(20mAhLi-po電池含む)
製作年月   2007年3月


片持ち式複葉機

2007-03-16 22:51:51 | 製作記事(羽ばたき機)

単葉機が成功すれば、やはり次は複葉機で試してみたくなるのが人情というもので(そうか?)。とりあえず、既存の機体にほんの少しだけ手を加えてお手軽テストを行った。 いわゆるX-Wingを構成する2組のシーソ翼のうち、一方を胴体に固定。もう一方のみクランクと連結して羽ばたき運動を行わせる。クランクの回転半径は両持ち式のときより拡大して羽ばたき角を確保する。 単葉機でのテスト結果から予想できたが、複葉機も実に軽々とよく飛ぶ。差動クランクで2組のリンクを駆動していたときと比べると、明らかに動力伝達ロスが少ない。これはちゃんと新造してみる価値がありそうだ。

製作年月2007年3月 


片持ち式単葉機

2007-03-14 23:07:22 | 製作記事(羽ばたき機)

スカイ・フィッシュの成功?に気をよくして、一気に単葉化するとどうなるか試してみた実験機。 さっそくテストしてみると、いちおう飛行可能な模様。でも予想どおり固定翼の側を内側にしたタイトターンに入りやすい傾向がある。スロットルワークが微妙。
試しに垂直安定板を動翼の側に10度ほど傾けて取り付けたところ、直進性が改善したので、今度は以前作った機体からむしってきたラダーを追加してみた。最初のアクチュエータコイルはトルク不足のようだったので、0.05mmの太いマグネットワイヤで100オーム分巻いたゴツいコイルに換装。さすがに効きはばっちりで、左右のステアリングができるようになった。ただし、左旋回させるにはある程度速度を出して、ラダーに羽ばたき後流をしっかりあててやらなければならない。スロー飛行時は固定翼側を内周にした右旋回となる。これはこれで面白いといえる。

それにしてもちょっとみると何の変哲もない単葉羽ばたき機。飛びっぷりも通常型と変わらない。ただ、クランクの回転に無理がないような気がする。測ってみてはいないが消費電流も小さいのではないだろうか。

       機体スペック
全幅                400mm
全長                240mm
飛行重量          約6.0g
(20mAhLi-po電池含む)
製作年月   2007年3月

追記:この頃話が持ち上がった、季刊誌エレキジャックへの寄稿の件に、この片持ち式単葉機の記事を書いて協力することにした。いざ取りかかってみたら、昨年単行本を書いたときと変わらないくらい大変だったというのは後の話。ちなみに記事が載る号(No.3)は7月末発売予定。


スカイ・フィッシュを3CH化

2007-03-12 22:47:08 | 製作記事(羽ばたき機)

ピッチ方向の姿勢制御に問題のあったスカイ・フィッシュを、3CH仕様に改良。 元々方向制御をテールロータで行っているが、今度はエレベータの機能をもつロータを機首に追加した。 使用しているIRX3受信機は、ラダー出力は40オーム以上なのでテールロータ用のMK04-40モータを直接駆動できるが、エレベータ出力は60オーム以上指定なので、そのままではモータを回せない。そこで、電子回路に詳しい永野さんやIRX3の設計者tokoさんにアドバイスを仰ぎ、エレベータ出力の先にFETをつないで、抵抗値の小さいモータを駆動できるようにした。ここでは十分なパワーが欲しいので、MK04-10モータをつないでいる。減速比はテールローターと同じ9:60。ローター直径は140mm。 本来この仕様でロータの正逆転を可能にするにはHブリッジ回路が必要だが、今回は機首下げからの回復ができればいいのでエレベータアップ方向のみ作動するようにした。これならFETは1個で済む。 さっそくテストしてみたところ、追加した機首ローターの効きはバツグン。旋回時、機首下げ気味になったときすばやくエレベータスティックを引くと、ぐわっという感じで姿勢が上向きに回復する。調子こいてそのまま引きっぱなしにするとたちまち機体が棒立ちになって失速するので、操作はホドホドにしておく必要がある^^; この改良により、全備重量は11.8gに増加(50mAhLi-po電池含む)。また、前後のロータの回転面を含む全長は900mmに達する。巨大!

       機体スペック
全幅                280mm
全長                900mm
飛行重量        約11.8g
(50mAhLi-po電池含む)
製作年月   2007年3月


巨大2枚翼羽ばたき機

2007-03-03 18:22:27 | 製作記事(羽ばたき機)

最近話題になった中里教授の巨大羽ばたき機に触発されて?ラージサイズ(翼幅800mm)の2枚翼機を製作してみた。いつものフォーマット(バルサスパー+薄手ポリ袋翼面)が、どの程度の大きさまで有効なのかを確かめる意味もある。 とりあえずの確認用ということで、メカや尾翼は以前作った機体からの流用。いつものMk06-4.5モータで片側400mmの主翼を駆動できるか心配だったが、100:1の減速ユニットは実にトルクフルで、余裕たっぷり。 さっそく飛ばしてみると、水平飛行ではパッタン、パッタンとかなりスローな羽ばたきで滞空できる。ただし上昇飛行時は相当に回転を上げる必要がある。このときの飛びっぷりはバサバサッという感じで、あまり優雅ではない。 飛ばしてみて気づいた特徴:羽ばたきを止めた状態では3段減速のギアがブレーキとして作用し、主翼が任意の角度で固定される(バンザイしない)。このため、良好な滑空が期待できる。
ラダーは未装着だが、ふつうのマグネットアクチュエータではちょいと芸がないので、何か少しは変わった操舵機構を考えてみたいということでこのようにしてみた↓

       機体スペック
全幅                800mm
全長                400mm
飛行重量          約6.7g
(20mAhLi-po電池含む)
製作年月   2007年3月

追記:tokoさんが撮影された3月11日のSSFC飛行会動画の最後に本機の飛行シーンがちょっとだけ映っている。飛びっぷりのほうはまずまずだが、舵は全然効いていない。