羽ばたき飛行機製作工房

小型羽ばたき機(オーニソプター、Ornithopter、Flapping Wing)専門の研究開発サイトです

フラッピング・ソーサ(大人の科学マガジン連動企画)

2012-06-10 18:11:36 | 製作記事(羽ばたき機)

あらかじめ改造ベースとしての応用を想定してデザインされた大人の科学マガジンふろくのパーツを利用しつつ、多様な形態・機構をもった羽ばたき機を開発する試みの続き。
今回は、これまでのデルタ・ツイスター系列とは平面形が大きく異なり、平たい円盤の一部を切り欠いた円弧状になっている。切り欠きの部分には、機体のセンター部を支点に、後ろ向きにうちわを扇ぐように上下に羽ばたくスラスターが配置されている。
機構的には大人の科学マガジン掲載改造作例の「デルタ・フラッパー」(上下に羽ばたくデルタ形のスラスターが機首に配置されている=トラクター方式)のプッシャー版ともいえる。
円弧部にはいつもの極薄PPフィルムを張って揚力翼としているが、左右翼端の間に張線を渡して引っぱり、ゆるい上半角を付けることで、飛行を安定させている。
重心が後方に偏るのを避けるため、モータと減速ギアは機首に配置。長いドライブ・シャフト(カーボン・メッシュ・パイプ製)で、機体センター部の羽ばたき機構に回転を伝達している。これは前々からやってみたかった構成。
操向は、機首のメイン・モータ直後に配置した小型のサイド・スラスタによって行う。プロペラは正逆どちらに回転させても均等な推力が出るよう、平板ブレードとなっている。
軽く室内でテストしてみたところ、予想に反して意外に無理なくスムーズに飛行する模様。広いスペースでの本格的なテストを早く行いたいところ。
いわゆる「空飛ぶ円盤」の英語名(flying saucer)をもじって、フラッピング・ソーサ(flapping saucer)と名づけることにする。

       機体スペック
全幅                 400mm
全長                 400mm
飛行重量             11.0g
(50mAhLi-po電池含む)

  製作年月  2012年06月

2012/06/10追記:
次の飛行会が待ちきれず、夕凪の薄暗い公園でテスト・フライトを行った。他のインドア機同様、風にはめっぽう弱く、ちょっとした横風ですぐバランスをくずしてひっくり返ってしまうが、うまく空気をとらえると、気持ちよくすいすいと上昇する。サイド・スラスタの効きもまずまず。スラスタが適切な角度(わずかな上げ舵)で停止している場合は、滑空性能も上々。動画は次の機会に。

2012/06/11追記:
飛行中の機体剛性が気になったため(フニャフニャ)、後ろが開いた円弧状になっていた機体外周フレームにカーボン・ロッドを足して、閉じた円周状に改修。機体剛性が上がり、飛行中の直進性が改善したように思われる。全体形はより円盤に近づいた。


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