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羽ばたき飛行機製作工房

小型羽ばたき機(オーニソプター、Ornithopter、Flapping Wing)専門の研究開発サイトです

Flying Crawler(フライング・クローラ)キット化計画

2012-12-29 16:52:12 | 製作記事(羽ばたき機)

目下の最新作であるFlying Crawler(フライング・クローラ)Mk.2は、当工房として初めて3Dプリンターで主要パーツを作成しました。3Dプリンターを利用したのは、本機のように繰り返し構造をもつ機体で必要とされる同一形状のパーツを、高精度で多数複製するのに適しているのが理由。加えて、副次効果としては、パーツ形状を小改良しながら2号機、3号機と製作していくのが容易になり、また、要望があった場合に、パーツ単体、もしくはキットとして少量を生産し頒布することも可能になります。

というわけで、2013年早々、Flying Crawler(フライング・クローラ)キット化計画を始動します。

現在のパーツは、使用するために多少の後加工が必要ですが、細部の形状を改良し、量産版ではパーツをそのまま組み立てて動かせるようにする予定。オールインワンのキットとするには、各種カーボン・ロッド、モータ、受信機、バッテリーなど多数の部材が必要で、高価なものになってしまうため、上級者向けに3Dプリントパーツのみの頒布を考えています。

キット開発経過は当ブログで随時報告していきます。お楽しみに!

主要パーツ(現状。ここからキット向けに改良予定):

パーツの基本単位(これで1体節分):


第3回ニコニコ学会β「研究してみたマッドネス」で発表を行いました

2012-12-24 21:59:46 | 報告記事(その他イベント)

2012年12月22日に六本木ニコファーレにて行われた第3回ニコニコ学会βシンポジウムの第5セッション「研究してみたマッドネス」にて、当工房も研究発表を行いました。3分間という短い持ち時間で、ご期待いただいていた実機デモ飛行も少ししかできませんでしたが、選考の結果、光栄にも審査員賞をいただくことができました。いちはやく3Dプリンターの活用をはかっているあたりをご評価いただいたようです。これを励みに、今後とも研究開発に果敢に取り組んで行きたいと思います。

当日の発表の模様(ニコニコ動画より):


なお、当日の全セッションが、現在ニコニコ動画で無料視聴可能です。興味のあるセッションをぜひのぞいてみてください:

第3回ニコニコ学会βシンポジウム:
http://live.nicovideo.jp/watch/lv118857295

5th session「研究してみたマッドネス」オープニング:
http://live.nicovideo.jp/watch/lv118857295#04:51:15

当方の発表はこれ→「蟲みたいな人工飛行物体」羽ばたき飛行機製作工房:
http://live.nicovideo.jp/watch/lv118857295#04:54:24

付録:
シンポジウムではほとんどデモ飛行ができなかったので、持参した機体を、翌日の飛行会で飛ばしました。こちらの映像もご覧ください:

フライング・クローラ(3Dプリンターで作った羽ばたき飛行機。画像クリックで動画にジャンプ):

フラップター(画像クリックで動画にジャンプ):


いよいよ本日。第3回ニコニコ学会β「研究してみたマッドネス」

2012-12-22 00:55:54 | 案内(イベント)

第3回ニコニコ学会β、六本木ニコファーレにていよいよ本日開催です。

当工房は、18時頃から始まる5thセッション「研究してみたマッドネス」の中で、「蟲みたいな人工飛行物体」の演題で発表予定です。

当日は、3分間と短い持ち時間ですが、以下の3種の機体について実際に飛行デモを行う予定です。お楽しみに!

フライング・モビール:

フライング・クローラ:

RCフラップター(原記事):


Flying Crawler Mk.2続報

2012-12-18 01:15:00 | 製作記事(羽ばたき機)

Flying Crawler Mk.2、すなわちフライング・クローラの3Dプリンテッドバージョンについての続報。全体構成や細部がわかる画像を追加、および羽ばたき動作の様子がわかる動画を追加。

室内でのテザード・フライトおよび公園での屋外飛行テスト(画像クリックで動画にジャンプ):

2012/12/17追記:
Flying Mobile Mk.2 と Flying Mobile の屋外飛行テストの映像を追加(画像クリックで動画にジャンプ):


第3回ニコニコ学会βシンポジウムにて発表決定

2012-12-11 23:55:00 | 案内(イベント)

「ユーザー・ビジネス・アカデミアが共同で研究を進める場」として運営される「ニコニコ学会β」、その第3回シンポジウムで、当工房の研究を発表することになりました(プレスリリース)。

発表タイトルは「蟲みたいな人工飛行物体」、シンポジウムの第5セッション「研究してみたマッドネス」での発表となります。一人3分の持ち時間の中で、当工房の活動概要の紹介と、近作の羽ばたき飛行機を何機か飛行させる予定です。

当日の模様はニコニコ生放送でも中継される予定です。お楽しみに!

正式名称     第3回ニコニコ学会βシンポジウム
日時 2012年12月22日(土)13:00 〜 19:30(予定)
主催 ニコニコ学会β実行委員会
会場 ニコファーレ(東京都港区六本木7-14-23セントラム六本木ビル地下1F)

Flying Crawler(フライング・クローラ) 3D Printedバージョン完成

2012-12-10 08:00:00 | 製作記事(羽ばたき機)

先日試作したパーツを使用して、Flying Crawler(フライング・クローラ)の3D Printedバージョンを製作してみたので報告。

粉末焼結法で成形されたと思われるパーツは表面がざらついているので軽くサンディングが必要だが、寸法精度は良好で、よくできたキットのようにすいすい組み立てが進む。組み上げたフレームはゆがみもなく、ギアやクランクが設計どおりスムーズに回転するのは感動モノである。

設計に少し余裕をみたのと成形の制約で、パーツはやや肉厚になっており、そのためオリジナルより少し重くなってしまった。

スムーズな飛行ができることも確認済みだが、動画は広い空間であらためて撮影のうえアップ予定。

機体スペック
全幅                 440mm
全長                 600mm
飛行重量                22g
(70mAhLi-po電池含む)

  製作年月  2012年12月


特報!2013:Flapping Wing Factory goes to digital 3D!

2012-12-06 23:19:02 | 関連情報(その他技術関係)

Maker Faire Tokyo 2012で行ったプレゼンにおいてすでに発表済みですが(発表資料)、いよいよ2013年より、当工房はデジタル3Dによるパーツ製作に移行します。

最近話題のMaker Movementについての解説(たとえばこんなの)の中で、デジタル3Dによるものづくりのメリットは繰り返し熱く語られていますが、企業ではなく一個人が、複雑な形状の高精度のパーツを容易に作成することができるようになったのは画期的なことです。当工房でも、さっそくこの技術をとりいれます。代表的な機体の主要パーツをデジタル・データ化してダウンロード可能にするほか、3Dプリントサービスを利用して、成形パーツの頒布も行っていく計画です。

以下はプレゼン資料からの抜粋:

そして最新の状況:
MFT当日には間に合わなかったのですが、3Dプリントサービス大手の米Shapeways, Inc.に発注していたパーツの第一便がこのほど到着しました。

きっちり梱包されたカートンを開けると、パーツが緩衝材にくるまれてこんな感じで入っています:

個々のパーツアップ。これは超小型飛行体研究所のTB30用のギアハウジング:

こちらはフライング・クローラ用の基本パーツ一式:

以上のパーツはおそらく粉末焼結法で作成されていると思われますが、下の画像は同じパーツをあえて光造形法を指定して作成してみたもの:

粉末焼結法で作ったパーツは表面がざらざらしており、また材質的にはABSライクな感触ですが、光造形法で作ったパーツは表面が滑らかで、POMなどのエンプラに近い硬質な感触です。

プレゼン発表では、米国からの輸送となり納期がかかると説明しましたが、(装置の空き具合にもよるかと思われますが)今回のパーツの中には、発注のわずか3日後に届いたものもあります(UPSによる配送)。費用も、送料(日本向けは19.9US$)を別とすればかなり廉価で、気軽に使えるサービスと感じました。

この週末には、これらのパーツを実際に使用して機体を組み上げ、飛ばしてみる予定です。お楽しみに!


Maker Faire Tokyo 2012:プレゼン資料公開

2012-12-05 08:25:41 | 報告記事(その他イベント)

12月1日(土)、2日(日)に東京お台場の日本科学未来館で開催されたMaker Faire Tokyo 2012にて、初日開幕直後に、当工房の活動を紹介するプレゼンテーションを行いました。その際に使用した資料をSlideShareにアップしましたのでご覧いただければ幸いです。

http://www.slideshare.net/Flappingwing/artificial-flapping-flight-where-biomimetics-meets-maker-movement

発表の様子を撮った動画についても、ダイジェスト版の公開を準備中です。


Maker Faire Tokyo 2012:出展報告

2012-12-03 18:53:11 | 報告記事(その他イベント)

12月1日(土)、2日(日)に東京お台場の日本科学未来館で開催されたMaker Faire Tokyo 2012に参加してきました。
初日開幕直後のプレゼンテーション発表を終えてブースに戻ってみると、1階のメイン展示ゾーンはすでに身動きがとれないほどの混雑で、けっきょくその状態が会期中ずっと続きました。大盛況だったといえますが、それぞれの展示をゆっくり時間をかけて楽しむという状況ではなかったのも事実で、来場者、運営側とも苦労のあったことかと思います。そんな中、当方ブースにお越しいただいた多くの方々に、TVで見た、を買った等々、温かい言葉をかけていただき、たいへんありがとうございました。みなさまの応援を励みに、これからも面白い楽しい機体を開発していきたいと思います。

お約束の会場内デモ飛行は、運悪くブース位置が空調吹き出し口の直下で気流が荒れていて、ほとんど行えなかったのですが、プレゼン時や開場前、屋外などでチャンスを見つけて飛ばした映像を、ダイジェスト版にまとめましたのでご覧ください(画像クリックで動画にジャンプ):

プレゼンテーション発表内容についても、資料等を近日中にネットにアップ予定です。お楽しみに!

追伸:
共同出展した超小型飛行体研究所のとしちゃんがいちはやく報告記事をアップされていますので、そちらも必見です。