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羽ばたき飛行機製作工房

小型羽ばたき機(オーニソプター、Ornithopter、Flapping Wing)専門の研究開発サイトです

新年ホバリング羽ばたき飛行機祭り

2019-12-31 11:00:00 | 製作記事(羽ばたき機)

前回の記事掲載から間があいてしまいましたが、作りためていた新作機体を一挙に紹介します。

1 垂直ホバリング羽ばたき機1号機

お世話になっている方からのリクエストで製作してみたもの。
羽ばたき翼の推力でヘリコプターのように垂直に離陸上昇し、空中でホバリングが可能です。
中華トイ羽ばたき機から取り出した赤外線送受信ユニットを利用。全幅700mm 飛行重量12グラム
たいそううまくいき、ウケもよかったので次作に続きます。

動画

2 垂直ホバリング羽ばたき機2号機

1号機をやや小型化して持ち運びしやすくしました。
主要部に自作の3Dプリントパーツを使用。全幅500mm 飛行重量10グラム
スイッチエデュケーション様ご提供のmicro:bit互換試作基板を搭載。MakeCodeでプログラミングを行い、通常のmicro:bitを送信機にして遠隔操縦できます。
目下同型機が絶賛全国巡業中です。

3 超大型ホバリング羽ばたき機

2号機とは逆に、広いイベント会場などでのデモを意識して機体を大型化しました。
胴体後半をマイクロサーボで左右に折り曲げて操向します。全幅1.3メートル 飛行重量22グラム

動画

4 垂直ホバリング羽ばたき機(串形)

2号機の羽ばたきユニットを縦に重ねて串形にした機体です。
全幅500mm 全長400mm 飛行重量16.5グラム

動画


Verti-X-Wing ホバリング羽ばたき機

2019-07-17 21:00:00 | 製作記事(羽ばたき機)

ホバリング飛行を行うタイプの羽ばたき機シリーズの続きです。

前作ではトライコプタドローンをベースに羽ばたき機化しましたが、今回は1つのメインモータで4枚の羽ばたき翼を駆動するとX-Wingタイプとし、重心を後ろにずらすことで、機首を上げて立ち泳ぎのような姿勢で飛行するようにしました。大型の4枚翼で大きな揚力が出ることもあり、安定感のあるホバリングを見せてくれます。

この機体は7月20、21日の両日、大阪南港ATCで開催されるメイカーズバザール大阪2019において、ファブラボ北加賀屋が出展するハーバーアトリウム付近で展示とデモフライトを予定しています。お楽しみに!

テストフライト動画(画像クリックで動画にジャンプ):

機体スペック
全幅                  1080mm
全長                    480mm
飛行重量                    21.5g
(150mAh Li-poバッテリ含む)

製作年月       2019年7月


羽ばたきトライソプター

2019-07-14 22:00:00 | 製作記事(羽ばたき機)

 

最近ハンズオンワークショップで教材として使っている中国製の電動羽ばたき機キットが元気いっぱいのすぐれものなので、パワーユニットを取り出し、FPVドローン用ボードと組み合わせて、トライコプターならぬトライソプターに仕立ててみた作例です。

7月20、21日の両日、大阪南港ATCで開催されるメイカーズバザール大阪2019において、ファブラボ北加賀屋が出展するハーバーアトリウム付近で、当工房デザインのオリジナル羽ばたき飛行機のデモフライトを行います。高さのあるスペースなので、本機のようなホバリング型の機体のフライトに向いていそうです。お楽しみに!

テストフライト動画(画像クリックでYouTubeにジャンプ):

機体スペック
外径                   480mm
全高                   100mm
飛行重量                     30g
(150mAh Li-poバッテリ含む)

制御ボード    Beecore F3_EVO

製作年月        2019年7月


中華トイ羽ばたき機の改造

2019-04-03 07:45:00 | 製作記事(羽ばたき機)

10年少し前、香港に本拠を置く玩具メーカーから「i-Bird」という小型RC羽ばたき機が発売されていました。翼幅30センチと小柄ながら、ホバリング気味に調整すれば狭い室内でも飛ばせるというなかなかのスグレモノでした。

オリジナルは本家のカタログから消えて久しいですが、現在はライセンス品(コピー品?)の同型機があちこちのメーカーから販売されています(入手例)。

今回、この現行品を改造してリニューアルしてみました。オリジナルでは4枚だった羽ばたき翼を2枚に減らし、より本物の鳥に近いフォーマットとしています。駆動部は独自に設計し3Dプリントしたパーツで置き換えています。

さっそく近くの公園に持ち出してみたところが以下の動画です(画像クリックで再生)。左右の翼を羽ばたかせて、元気よく飛んでくれます。まるで最初からこのようにデザインされているかのような完成度です。改造ベースとしてのオリジナル版の基本設計がよかったということでしょうね(設計者さんの才能に感謝)。

現行品は国内の一般小売店ではみかけないため、海外通販などで入手する必要があるのが難点ですが、その気になれば意外と簡単です。

ご要望が多ければ、改造レシピと3Dプリント用データを公開してもよいかと思っています。応援よろしくお願いします。


世界初? FlashAir™羽ばたき機を製作しました

2019-02-03 14:20:00 | 製作記事(羽ばたき機)

先日参加したハンズオンで、東芝メモリさんのSDカード型無線デバイスFlashAir™がおそろしく高機能のすぐれものであることを知り、さっそくいつものやつ(羽ばたき機制御への応用)をやってみました。きちんと確認していませんがたぶん世界初であろうと思います(羽ばたき機マイナーですからね)。

FlashAir™は元はデジカメで撮影した画像を無線でPCに送るといった用途の製品だったと思いますが、その後どんどん機能強化されて、最新版の第4世代ではWiFiルータ/HTTPサーバ/DHCPサーバ機能をもち、WPA2エンタープライズ対応でセキュリティも強化。カード単体でマイコンライクにも動かせるとか、何だそりゃ!?の多機能てんこ盛りです。それらの機能を活かし、開発者向けにもIOT分野での活用が盛んに訴求されています。

今回は、標準機能のうちWiFiホスト、HTTPサーバ、GPIO制御あたりを使い、簡易ラジコンに仕立てています。

FlashAir™は接続端子のうち5つをGPIOとして使うことができ、無線で各端子のオンオフを制御できるので、2^5=32通りの信号パターンを出力できます。この信号を適当なマイコン等に流し込んであげれば、その先色々な機器をかなり細かく制御できます(今回は左右2つのモータのオンオフができればよいので端子2つだけ使用)。

コントロールは、FlashAir™にWiFi接続したスマホからブラウザ経由で行います。制御プログラムはHTMLファイルに埋め込むJavaScriptです(外部制御なしで単体で動かせるluaスプリプトというのもあり)。メモ帳等で開発して、コンパイルせずSDカード上に直接書き込みます。特別なライタ等は必要なく、ちょうどmicro:bitのような手軽さです。

電力消費の大きそうなWiFiルータとHTTPサーバを載せて飛ぶわけなのでバッテリの持ちが心配でしたが意外と大丈夫で、1分ほど飛ばしたあとそのまま2台のスマホ間での数百MBの動画データ転送も難なくこなしてくれました。

テストフライトの動画はこちら

開発にあたっては以下のサイトを参考にさせていただきました:  FlashAir™ Developers  https://www.flashair-developers.com

機体スペック: 全幅720mm/全長700mm/重量34grams/連続飛行時間2分

FlashAir™は東芝メモリ株式会社さんの商標です

以下の画像をクリックするとYouTube動画にジャンプします:


新作多葉羽ばたき機「Doppeldecker」

2018-12-24 15:00:00 | 製作記事(羽ばたき機)

先日開催された「つくろか!図書館から始まるものづくり百鬼夜行」で初公開した「Doppeldecker」です。

会場でのフライト動画はこちら

以下、会場解説パネルより:

Doppeldecker(ドッペルデッカー。独・2階建バスもしくは複葉機の意)。
左右各2枚の羽ばたき翼をもつユニット(単体で飛行可能)を2段に重ね、合計8枚の羽ばたき翼でホバリング飛行を行うオブジェクト。
1対の羽ばたき翼をモータ1個で駆動するユニットを4基、姿勢制御用サーボ1基を使用。
上昇/下降、右傾/左傾、前進/後進をコントロールする。
2.4GHz無線(DSM2)を介して操縦。機体側電源は150mAh Li-poバッテリ。


今後の開発予定:
姿勢制御用サーボを追加しロールコントロールを付加
ジャイロ・気圧センサを追加し自動姿勢制御・高度維持機能を付加
カメラを追加し飛行時撮影機能を付加
ユニットを追加しさらに多段化
基本構造を踏襲しつつさらに大型化(もしくは小型化)


機体スペック:
全幅1,500mm/全高300mm/重量50grams/連続飛行時間2分


久しぶりの新作です。2モータ羽ばたき機。名称未定

2018-09-24 19:30:00 | 製作記事(羽ばたき機)

たいへん久しぶりになってしまいましたが新作の羽ばたき機です。左右の翼を独立のメカで駆動する2モータ仕様。今回、新機軸として、姿勢安定のため当工房の機体としては初めてジャイロを搭載しています。
最近の小型RC機はクアッドコプターが全盛で、トイクラスの機体にも当たり前のように6軸ジャイロとか自動高度維持とかオンボードカメラとか搭載されていて、当方がインドアプレーンを始めた十数年前とは隔世の感があります。まあおかげで転用できるパーツが豊富になっていろいろなことを試しやすくなりました。今回はトイの超小型同軸反転ヘリの基板をそっくり流用しています。
安定して飛行できることを確認していますが、フライト動画は近日中にあらためて投稿します。

2018/10/06更新:仲間のBlueToneさんが撮影してくださったフライト動画です→リンク

はい、本作はこの動画で見ていただける通り、ホバリングできる機体です^^

機体スペック
全幅              1,100mm
全長                 330mm
飛行重量              17.8g
(赤外線通信により操縦)

  製作年月   2018年9月


micro:bit羽ばたき機を作りました

2018-03-11 14:30:00 | 製作記事(羽ばたき機)

 

たいへん久しぶりの投稿になってしまいましたが、このところ取り組んでいたテーマで進展があったので報告します。お題は「micro:bit」です。

micro:bitとは、イギリスのBBC(英国放送協会)が主体となって開発された教育向けのマイコンボードです。英国では2016年に、100万人の小学生に無料配布されました。日本では、2017年秋から正式に販売が始まっています。

micro:bitの外観(公式サイトより):

micro:bitについての詳しい説明は公式サイト(日本語)等を参照いただくとして、本ブログでは当然ながら羽ばたき飛行機への応用を探りました。

で、デモンストレータとして作成したのが写真の機体です。送信機としてmicro:bitを使用。操縦は、micro:bit本体に内蔵されている加速度センサを利用し、送信機を上下左右に振り動かすことで、上昇下降や操向の信号を機体に送信します。micro:bitには無線通信機能があり、micro:bit同士や、スマホやタブレットとの通信が可能です。

機体の外観:

機体は以前製作したmbed羽ばたき機と同様、小型のサーボで羽ばたき翼をダイレクトに駆動します。各部のパーツは、筆者が所属するファブラボ北加賀屋の3Dプリンタで出力しています。

機体前部のアップ:

羽ばたき飛行機は軽さが命ですので、通常のmicro:bitではなく、micro:bitに搭載されているMCU(マイコン)チップだけを取り出したような小型の基板を使っています。見かけは異なりますが載っているのは同じ品番のチップなので、micro:bit向けに書いたプログラムがそのまま動きます。書き込み用の端子も引き出してあり、機体に載せたままでの再プログラミングが可能です。

受信機:

まずは室内でテスト(動画)を行い良好な結果でしたので、近々屋外で本格的なテストフライトを行ってみる予定です。

また、3月25日に開催されるNT京都2018に、ファブラボ北加賀屋メンバーと一緒に筆者も出展します。当機体も展示(あわよくばデモフライトも)予定です。お楽しみに!

なお、micro:bitについての情報は主にインターネットから入手できますが、書籍としてわかりやすくまとまった入門書「micro:bitではじめるプログラミング――親子で学べるプログラミングとエレクトロニクス」がオライリー・ジャパン社から発売されています。オススメです^^

機体スペック
全幅                 600mm
全長                 270mm
飛行重量                11g
(50mAhLi-po電池含む)

  製作年月   2018年3月


タケソプターのレシピをアップデート&CADデータ公開しました

2016-04-01 07:00:00 | 製作記事(羽ばたき機)

遅くなってしまいましたが、Fabbleタケソプターレシピ(製作手順の説明)をアップデートしました。また、記事の中のリンクから、3DプリントパーツのCADデータをダウンロードいただくことができます。

このレシピは、みなさまの声を元に今後もアップデートしていきます。ぜひ作って見てください。