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羽ばたき飛行機製作工房

小型羽ばたき機(オーニソプター、Ornithopter、Flapping Wing)専門の研究開発サイトです

空飛ぶパンツ2を軽量化しました

2013-03-10 10:00:00 | 製作記事(羽ばたき機)

空飛ぶパンツ2は、ニコニコ超会議2ほかで開催予定のワークショップ用キットとして開発中の機体です。メインパーツは3Dプリンターで出力していますが、さらなる軽量化のため、試験的にパーツに軽め穴を開けてみました。結果は、総重量2.38グラムと、現状に比べて10%近い軽量化に成功。強度的にもまったく問題ありませんでした。次回ロットはこのデザインで発注しようと思います。
ちなみに発注先はここ。現在、旧デザインのCADデータを試験的にダウンロード可能にしてありますので、CADソフトや3Dプリンターをお持ちの方はどうぞ。ただし、ShapewaysのSLS成形向けに特化したデザインなので、普及版のFFF(溶融積層成形)方式のプリンターでは厳しいかもですあしからず。新デザインのデータも近日中に公開予定です。

機体スペック
全幅                 400mm
全長                 155mm
飛行重量              2.38g
(動力用ゴム含む)

  製作年月 2013年03月

 


ワークショップ用羽ばたき機3Dプリントパーツ入荷

2013-02-16 17:25:07 | 製作記事(羽ばたき機)

先月末から開発を始めたワークショップ用オリジナル羽ばたき飛行機ですが、ワンオフプロトタイプ試作3DプリントパーツのCADデータ作成を経て、Shapewaysに発注していた試作パーツが無事到着しました。

さっそく成形状態をチェック。例によって小さな穴が未焼結の樹脂粉末で埋まっており、クリーンナップが必要ですが、各部の寸法はバッチリで、ゆがみもありません。プラパーツは本体とアームの2点で構成されますが、合計重量は1.45グラムとまずまずの線に収まっています。

大急ぎで組んでみると、肝心のヒンジ部の嵌合がきつく、また形状にもミスがあって、スムーズに可動しないことがわかりました。ここは次回ロットで設計修正するとして、今回はカッターとやすりで手動修正。0.8ミリ径のピアノ線を曲げてクランクを作り、カーボン・ロッドの主翼スパーを差し込んで、翼面フィルムを張って、このように組み上がります。

FAIラバー込みの総重量は2.6グラムと、ほぼプロトタイプと変わらない軽さに仕上がりました。ゴムを巻いてテストしてみると、軽いだけあってパタパタといい感じで飛行します。ワークショップにぴったりのシンプルな超軽量羽ばたき飛行機組立キットが誕生しました。

機体スペック
全幅                 400mm
全長                 155mm
飛行重量               2.6g
(動力用ゴム含む)

  製作年月 2013年02月


ワークショップ用3Dプリント羽ばたき機パーツデザイン完成

2013-02-10 07:30:00 | 製作記事(羽ばたき機)

今後開催予定のワークショップで使用するオリジナル羽ばたき飛行機キットのパーツを、フリーの3D-CADソフトである123Dで設計しました。できあがったデータを、さっそく3Dプリント出力サービスのShapewaysに送って、出力を依頼。成形に問題なければ、1週間程度でパーツが日本に到着するはずです。3Dプリントされたパーツはちゃんと組み上げることができるだろうか、できた機体は、先日製作したプロトタイプ同様ちゃんと飛んでくれるだろうか、期待と不安が入り混じります。

パーツ到着次第レポートをアップしますので、プロジェクトの今後の進行に引き続きご注目ください。

 


ワークショップ用オリジナル機体を試作

2013-01-27 00:07:10 | 製作記事(羽ばたき機)

羽ばたき飛行機の魅力をより多くの人に体験してもらうべく、今年は各地で機体製作・飛行ワークショップを開催予定です。

そのワークショップで使用するオリジナル機体をデザインしました。その試作第一号がこれ。

ご覧の通りの無尾翼(全翼)タイプで、なおかつ左翼だけが羽ばたき、右翼は胴体に固定という変わった構成。でもこれでも問題なく飛べます。

写真の試作機はバルサ等を使用したフルスクラッチのワンオフですが、ワークショップ向けに組み立てキット化するにあたっては、3Dプリントやレーザーカッターなどの最新機器を使ってパーツを製作する予定です。ワンオフと比べキットはどうしても機体重量が重くなりがちですが、5g以下には抑えたいところ。

機体スペック
全幅                 350mm
全長                 160mm
飛行重量               2.5g
(動力用ゴム含む)

  製作年月 2013年01月


デルタ・ツイスターに超小型遊星ギアを搭載(続報)

2013-01-22 00:34:47 | 製作記事(羽ばたき機)

前の記事で製作した超小型遊星ギア搭載デルタ・ツイスターの飛行ぶりがちょいパワー不足気味だったので、遊星ギアはそのままに、抵抗値のもっと低いモーターに換装した。使ったのはトイRCから取り出したもので、外形はMk06-4.5と同寸だが、抵抗値が2.7オームと、Mk06-4.5の半分近い。その分大きな電流が流せてパワーが出る理屈。

テスト結果は期待通りで、ハーフスロットル程度でも軽々と飛行する。試作機なのでコントロールはスロットルのみで、操舵機構は搭載していない。

今回、受信機は、外形が小さくボディーの8mm径ストローの中にすっぽり収まるIRX262を使用した。こうなってくると、ボディーの外にはみ出ている50mAhLi-poバッテリーが邪魔な感じ。以前はチューブ型のLi-poバッテリーが販売されていたが最近は見かけない。機体の外形をゴム動力版と変わらない位シンプルにしたいのだが、どうしたものだろうか。

2013/01/23追記:
ネットで調べてみると、8mmストローの中に収まるような細いスティック状のLi-poバッテリーもあるにはあるらしい。が入手のメドが立たないのと、放電レートもあまり高くなさそう。というわけで、製品版デルタ・ツイスターに敬意を表して?キットに付属しているスーパー・キャパシタを使うことにした。結果は以下の画像の通り。ボディーの内部にすっぽり収まって、コンセプト・デザイン通りの外形になった。スーパー・キャパシタは、キット仕様の1個ではややパンチに欠けるため、2個並列で使っている。Li-poと比べれば容量ははるかに少なく、また電圧降下も早いので、勢いよく飛ぶ時間は10秒にも満たないが、ともかくも当初イメージしていたデザインが実現できててうれしい。(ちなみにスーパー・キャパシタの良いところは充電時間が10~20秒と短いこと)


デルタ・ツイスターに超小型遊星ギアを搭載

2013-01-20 23:44:10 | 製作記事(羽ばたき機)

超小型飛行体研究所のとしちゃんが、最近入手した超小型遊星ギア付モータ分解して構造を調査したり、羽ばたき機に搭載してテストをしている記事を目にして、そういえば昨年同クラスの別な遊星ギア付モータのサンプルを入手していたことを思い出した。入手していたのは、としちゃんのものとは別なメーカのこのモデル。減速比は26:1で、ピーナツ・クラスの羽ばたき機を飛ばすのにちょうどいい回転数。

入手してみて、元々付いているモータが非力なことがわかり、強力なものに換装したかったのが、モータ軸をDカット加工する必要があり面倒で放置してしまっていた。だが、としちゃんの記事に刺激され、手元にあったMk06-4.5モータのモータ軸をダイヤモンドやすりでせっせとDカット加工して、遊星ギア・ユニットに装着すると共に、デルタ・ツイスターにも搭載してみた。

テスト結果は、何とか水平飛行が可能。より大きな電流の流れる低抵抗値のモータを使うか、もっと軽量の機体であれば、上昇飛行も可能と思われる。モータと最終段のクランクを同軸上に配置でき、コンパクトですっきりしたレイアウトを実現できるのが遊星ギアの特徴。さらに応用を考えてみたい。

以下の写真は、入手したTGPP06モータを分解し、遊星ギア・ユニットをMk06-4.5モータに装着し、デルタ・ツイスターに搭載したところを順に示している:


4発電動羽ばたき機の試作(仮称:Quad X-Wing)

2013-01-16 22:06:21 | 製作記事(羽ばたき機)

年末年始休み中から仕掛かっていたプロジェクトその2。
誰かやらないかなーと思っていたが誰もやらないようなので作ってみた、前からやってみたかった構成。

最近RCの世界で人気のクアッドコプターは、放射状に複数配置した上向きのプロペラを、機体中央部のジャイロ付きコントローラで制御する仕組みになっている。このプロペラを羽ばたき翼で置き換えたらどうなるか。

当初、プロペラと同じく羽ばたき翼を垂直上向きにセットしたが、そのまま垂直上昇するだけの推力が得られなかったため、現在は各羽ばたき翼モジュールをほぼ水平、進行方向に配置している。

6軸ジャイロのご利益で、送信機のスティックから手を離しても、機体姿勢は水平を維持してまっすぐ安定飛行する。ジャイロの効能は風のある状況で最大に発揮されるはずだが、屋外テストはまだ試していない。まずは現在の構成で飛行テストを行った後、ジオメトリーをさまざまに変えてテストしてみるつもり。

ちなみに、今回は市販品のパーツを多く流用しており、自作したのはエの字型の機体フレームのみ。
羽ばたき翼モジュールはこれから流用(ただしモータは7mm径に換装している)。
6軸ジャイロはこれから。

屋外飛行テストを行い次第、動画付きでレポート予定。

機体スペック
全幅                 640mm
全長                 350mm
飛行重量                40g
(240mAhLi-po電池含む)

  製作年月 2013年01月

 2013/01/17追記:
さっそく飛行テストを行ってみたので、動画をアップ(画像クリックで動画にジャンプ):

ジャイロが効きすぎて曲がらない(^^;)


2013年新作第1号 Flying Centipede

2013-01-08 00:50:02 | 製作記事(羽ばたき機)

2013年の新作第1号はFlying Centipede。前作Flying Crawler Mk.2の発展型にあたる機体。同型のパーツを簡単に複製できる3Dプリント技術の利点を生かし、前作では4セット使っていた基本パーツを倍の8セット使用して、体長を倍近くに延ばした。羽ばたき翅も倍の16枚!となっている。前後の白い板状のパーツは発泡スチロール製の安定翼。より大きな駆動トルクが要求されるため、モータは7mm径にサイズアップ。本格的な飛行テストが楽しみ。

Flying Crawler Mk.2との比較

機体スペック
全幅                 500mm
全長               1150mm
飛行重量                40g
(120mAhLi-po電池含む)

  製作年月  2013年1月

2013/01/14追記:
飛行テスト動画をアップ。周期的にテールが左右に振られる挙動が収まらず、操縦が困難だった。機体フレームの剛性が足りないのが主因と思われるが、どう改良するか今後の課題(画像クリックで動画にジャンプ):


Flying Crawler(フライング・クローラ)キット化計画

2012-12-29 16:52:12 | 製作記事(羽ばたき機)

目下の最新作であるFlying Crawler(フライング・クローラ)Mk.2は、当工房として初めて3Dプリンターで主要パーツを作成しました。3Dプリンターを利用したのは、本機のように繰り返し構造をもつ機体で必要とされる同一形状のパーツを、高精度で多数複製するのに適しているのが理由。加えて、副次効果としては、パーツ形状を小改良しながら2号機、3号機と製作していくのが容易になり、また、要望があった場合に、パーツ単体、もしくはキットとして少量を生産し頒布することも可能になります。

というわけで、2013年早々、Flying Crawler(フライング・クローラ)キット化計画を始動します。

現在のパーツは、使用するために多少の後加工が必要ですが、細部の形状を改良し、量産版ではパーツをそのまま組み立てて動かせるようにする予定。オールインワンのキットとするには、各種カーボン・ロッド、モータ、受信機、バッテリーなど多数の部材が必要で、高価なものになってしまうため、上級者向けに3Dプリントパーツのみの頒布を考えています。

キット開発経過は当ブログで随時報告していきます。お楽しみに!

主要パーツ(現状。ここからキット向けに改良予定):

パーツの基本単位(これで1体節分):


Flying Crawler Mk.2続報

2012-12-18 01:15:00 | 製作記事(羽ばたき機)

Flying Crawler Mk.2、すなわちフライング・クローラの3Dプリンテッドバージョンについての続報。全体構成や細部がわかる画像を追加、および羽ばたき動作の様子がわかる動画を追加。

室内でのテザード・フライトおよび公園での屋外飛行テスト(画像クリックで動画にジャンプ):

2012/12/17追記:
Flying Mobile Mk.2 と Flying Mobile の屋外飛行テストの映像を追加(画像クリックで動画にジャンプ):