Year In, Year Out ~ 魚花日記

ロッドビルドや釣りに関する話題を中心に。クラシック音楽や本、美術館巡りに日本酒も。

大エルミタージュ美術館展 (国立新美術館)

2012年07月10日 | 美術・芸術

乃木坂の国立新美術館で開催されている「大エルミタージュ美術館展」に行ってきました。

タイトルにわざわざ「大」と謳っているのは大げさでも何でもなく、自前のコレクションのごくごく一部を使ってこのように西欧絵画の400年を語ることが出来るというのは、さすがエルミタージュ美術館。まさに圧巻の展示でした。

この金曜日は朝から特に気合いが入っていて、18時頃には速攻で会社を出て会場に向かったのですが、着いた時はまだそれほど混んでおらず、特に最初のルネサンスとバロックの展示室は文字通り心ゆくまで堪能しました。(後から逆走してこの展示室に戻る度に、人が猛烈な勢いで増えていたような気がします。)

その第1室、ルネサンス絵画から。


(ベルナルディーノ・ルイーニ「聖カタリナ」1527-1531年)

その肌や顔の輪郭の描き方には、言うまでもなくレオナルド・ダ・ヴィンチの影響が見てとれます。その優雅な目線や物腰は、いつまでもずっと眺めていたくなるとしか言いようがなく、事実この展示室のなかでは隙さえあればこの絵の前に居たような気がします。

さて、第2室のバロック絵画からは、やはりこの人。


(レンブラント・ファン・レイン「老婦人の肖像」1654年)

写真では分かりにくいのですが、ハイライトが当たったような顔の部分は、実は相当な厚塗りです。これは以前マネやベラスケスの肖像画を観た時にも感じたことですが、その陰影や質感を持たせるために画家がどれほど苦労と工夫を重ねたか、間近で接すると鳥肌が立つほどです。

最後に、誰が何と言おうと私の大好きな、この人。


(カミーユ・コロー「森の中の沼」1865-1870年)

この絵は学生時代に京都で開かれたエルミタージュ美術館展でも観たことがあったのですが、不思議とそういうことは普段忘れていながら、こうして展示されて目の前に現れると、間違いなく思い出します。念のため、本棚の奥の画集を調べてみるとそれは1988年。確かにその時、観ていました。

                    

もう会期終わりが近いので相当混むと思いますが、タイミングよく行けて本当に良かったです。

国立新美術館開館5周年
大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年

国立新美術館
2012年4月25日~7月16日

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2 コメント

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大ですか (文泉)
2012-07-11 13:34:50
魚花さん

大エルミですか
3葉だけでも大はゆるしたくなります

一体 何点程度の作品が展示されていたのですか?

点数次第では2日は無理としても最低まる1日の予定を計画せねばてなこと考えています。

秋の楽しみが1つ増えました

文泉

                              
文泉堂さん (魚花)
2012-07-11 23:09:27
展示総数は、確か90点くらいだったと思います。

が、個人的に見応えがあったのはやはりルネサンスとバロックです。
上には書きませんでしたが、ルーベンスも必殺だと思います。

ご参考に、巡回の予定を書いておきます。

名古屋展
2012年7月28日(土)―9月30日(日)名古屋市美術館

京都展
2012年10月10日(水)―12月6日(木)京都市美術館

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