エチュードの頃

思いつきを書きとめておくために。

モノラル←→ステレオの誤り

2007-03-10 | TV・音楽
突然思い出した無駄知識をひとつ。


今ではもう「モノラルラジカセ」なんて商品は知覚の対象外となってしまっていますが、かつては結構存在感がありました。

で、この「モノラル」という言葉。
ごく自然に「ステレオ」の対義語として使われています。
ステレオがスピーカ2個なのに対して、モノラルはスピーカが1個、と。

ところがそれが間違いだというのです。
昔オーディオ関係の書籍を読み漁っていた頃のこと。
何と言う本かはすでに忘れてしまいましたが。

曰く、
…「ステレオ」とは「ステレオフォニック」の略であり、スピーカ2個からそれぞれ異なる音を発することにより立体音場を作るもの。
(当然両耳で聴く)
これに対してスピーカ1個で音を発するのは「モノフォニック」という。
(これも両耳で聴く)
一方「モノラル(モノーラル)」というのは、ひとつの音源をひとつの耳で聴くこと。例えば片耳で聴くイヤホン。
これの対義語は「バイノーラル」といい、ふたつの音源を両耳で聴くことをいう。
ヘッドホンがその例だが、この場合左右の音源の内容が同一か異なるかは無関係。

つまり「ステレオ」と「モノラル」は全く別の概念なので、対義語として使うのは誤り。
オーディオ機器などのスイッチに「ステレオ」←→「モノ」と書くなら、「モノ」は「モノフォニックの略」なので正しいが、「モノラル」と書くのは間違っているのである。…


そんな内容だったかと。
中学生の当時、この指摘が非常に新鮮でして。
さすがオーディオの世界は奥が深い、なんてコロッとやられてしまいましたね。

今思えば、そんな瑣末な拘りがすでにオタクな世界だったわけですが…
どうも生活の糧になり得ぬ知識欲ばかりが増殖するとロクな事がないような気がします。
(今さら遅いか…)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする