どちらがMacでどちらがPCでしょう?
…停滞気分を脱するため、昔の書きかけ記事を起こしてみました。
遡ること2009年8月。
当時小学生だった息子が、夏休みの自由研究(工作)に取り組んでおりました。
子供の工作は、とにかく切った貼ったでダイナミック。
ついディテールにとらわれがちな大人のチマさからすると、胸のすくような大胆さ。
それでつい自分も何かしてみたくなってしまったと。
ちょうど手頃なサブPCが欲しかった頃でもあったのと、持て余していた8100のフレーム(以前の6100/G3遊びの後に部品取り目的で8100/80AVを買ったため余った)が樹脂製だったので、これならハンドソーでザクザク切れるということで。
まずは、PC/ATのパーツを入手。
「作ってみた」達成感優先の基本ジャンク狙いで。
(まともに揃えようとするとメーカー製中古を普通に買った方がはるかにお得になってしまうので)
・マザーボード MSI 915P Neo2(MS-7028) ジャンク扱い
手持ちのCeleronD325(2.53GHz)とDDR2のメモリ256MBx2、IDEのHDD40GBが使えるので。
メモリスロットが4つあるのも、小容量モノを足して使えるので便利。
(現在ではPen4 3GHz・S-ATA160GBHDDに変更、メモリは512MBx2を追加)
・CPUファン インテル純正品 ジャンク扱い
・グラフィックボード ATI Radeon X300SE 128MB ジャンク扱い
・電源 WPS-400PS 中古品
・CD-R/RWドライブ LITE-ON LTR-16102B 中古品
・SCSIボード Adaptec AHA-2940U 中古品
以上を集めたところで、現物合わせでの加工を開始。
樹脂フレームではありますがシールド板が付いているので、まずはこれを除去。
それから外側の酷い黄ばみを耐水ペーパーでゴシゴシ。
このため、冒頭の写真で左がオリジナルのPowerMac8100/80AV、右が8100/100のPC/AT改造品なわけですが、右側の「PowerPC」マークが消えてしまっています。
…で正直な話、ちゃんと完成できるか半信半疑だったので作成過程の写真がないんですね。
ですが基本的な作業はこういう感じ。
例えば、CDドライブ後方のフレーム。
右はスピーカーケースを外した上で、CPUファンや後方のI/O部分をクリアするためフレームを一部カットしています。
リヤ側も、電源コンセントやボード類をクリアするための最低限の切開。
I/Oシールドは合うものが見つからなかったため、ダイソーで見つけたパンチングメタルを使いました。
ロジックボードが大きかった分、手前側が空きましたが特にメリットもなく…
外したボードを思いつきで切り刻み、インタラプトスイッチを電源スイッチに流用。
外観はあくまでノーマル志向で行きたかったので、LEDはオリジナルの電源ランプのみとしました。
(HDDのアクセス状況はフリーウェアで画面内に表示)
ちなみに右の上部にまくり上げたシートは、マザーボードのショート防止用に間に合わせで付けてみたもの。
通常はボードを覆うように垂らしてあります。
この写真では見えませんが、電源が乗っているフレームとグラフィックボードがちょうど同じ高さになってしまうため、フレームを半分以上カット。
強度的には何とか保っている感じ。
下にSCSIフラットケーブルが転がしてありますが、MOドライブから外してそのままになっているもの。
ドライブ類の装着は特に問題なし。
右の3.5インチベイにあるのはマック時代から搭載していた230MBのMOドライブ。
改造当時は使うこともあるかな?と思っていましたが、もうそんな時代でもなくなりましたね。
FDDの場所にはUSBコネクタを付けようと思ったものの、工作が進まず現在に至ってしまっています。
結果として楽しく完成でき、Windows7で現在も活用中ですが、この工作で致命的なのは保守性の劣悪さ。
各部へのアクセスは最悪で、メモリ交換等しようものなら半ば全バラシ的な作業に。
もっとも、めったに保守しないからまだいいのですが…
マザーボードの固定方法が下側をオリジナルの突起間に差し込み、上側はビニールタイで括り付けるという荒業のため、ドライバーなしでボードを外せるとはいうものの随分なやっつけ仕様です。
また通気性が良くなく、今の時期は筐体も排熱も結構熱くなります。
吸気口は天井のスピーカー穴と両サイド下部、CPUファンの排気を電源のファンが外に出せばまあまあ…と思っていましたが、それだけでは全然足りないようです。
そんなこんなで課題も相当に残るところではありますが、自由研究的な気分はたっぷり満喫できました。
しかし小学生の夏休みってのは良いものですな。
時間があり過ぎて、遊んでも遊んでもなおヒマを持て余してしまうような。
思えばすっかり遠くへ来てしまったものです。
せっかくなので、追記的にMacの話も。
当時たまたまオークションに出た8100/80AVが、NuBUSビデオカード付な上にそこそこメモリも実装されていて、これを落札すれば手持ちのG3カードも使えるしメモリも合わせてフル実装(264MB)にできる、というわけでした。
期待の6100がメモリ72MBしか積めず、実用上問題があったので8100での可能性を試したかったんですね。
が結論としては、NuBUSビデオカードのスクロールがVCカードと比べるととても遅く、メモリフル実装の恩恵を感じるどころではなかったという結果に。
以来、進歩の早い分野の製品は旧式に拘泥するべからず、が教訓となりました。