エチュードの頃

思いつきを書きとめておくために。

さらばINSと言おう

2009-06-23 | PC・小物
いわゆる過疎地にある我が勤務先。
自宅もADSL止まりの地域ですが、勤務地はそれすら可能性が閉ざされた場所です。

で、これまで泣く泣くINS64の遅さに甘んじてきたわけですが…

かつて年中送られてきていた厚労省からの分厚い紙の通知はすでに
「詳しくはホームページで」式になって久しく。
メールに巨大なWordファイルを容赦なく添付してくる諸団体の方々も後を絶たず。


すっかりそんな世の中になってしまった昨今、とうとうキレて

もう我慢ならぬ!

と決起したのであります。

さらばNTT!
旧電電公社に未来などない!
(未来がないのは我々の方かもorz)


…とは言え、天下のNTTと決別を誓ったところで取れる方策は極めて限られます。
具体的には無線しか頼るものはないのですが、最近勢いのあるイーモバイルでもサービスエリアは山の向こう側まで。
過疎地に有効と目されるWiMAXもまだまだ実験段階に過ぎず…
他の携帯電話各社もはなはだ頼りない現状で、結局当てにできたのは数年前近所にFOMA中継所を立てたNTTドコモ様のみ。
儲かっている企業の太っ腹か、調べてみたらハイスピードエリアにまでなっていました。


そもそも無線への切替案が現実的な選択肢となったのは各社が定額制料金プランを導入したからです。
当然ドコモも定額制データ通信プランを用意しており、2年縛りのある定額データ割とセットで最大6,720円/月。ただし電話としては使えずデータ通信に限定されますが。
(ちなみに7月から新しいプランが始まるそうですが、これは下限額が下がるだけらしいので目一杯使う向きには関係なし)
これにプロバイダとしてビジネスmoperaインターネットを組み合わせるとプラス630円で計7,350円/月。
何故moperaUにしないのか?というと、ビジネスmoperaインターネットの方が業務に不要なネット閲覧をシャットアウトするサービスが付いてしかも安いから。

一方INS64は回線基本料が3,706.5円/月、フレッツISDNが2,646円/月(マイラインプラス適用後)これにプロバイダ料が乗るので、ネット接続のみを目的として考えると月々のコストはほとんど変わりません。

注:ビジネスmoperaインターネットではメールアカウントがもらえないので、メールをプロバイダに頼る所では駄目ですね。
自分の勤務先はwebサイト用にレンタルサーバを借りていて、そこのメール機能を使っているので関係ないのですが。


次にPCとの接続方法。
前にちょっと調べた時にはFOMA端末とPCの接続はUSB経由での直結に限られ、ルータを用いた複数PCからの同時アクセスには対応していなかったようです。
それが最近プラネックスCQW-MR1000という「モバイルルータ」が出てきて、FOMA A2502での定額制データ通信に対応しているとの情報を得たことでいよいよ導入が現実味を帯びてきました。
なおFOMAをつないだPCをルータにする方法もあるようですが、仕事ではできるだけ運用を簡単にしたいので、それは最後の手段ということで。


さっそく機器の購入と回線契約の承認を上司にもらって準備。
(近所のドコモショップで契約したのですが、担当の方が「ビジネスmoperaインターネット」をご存じなくてmoperaUで契約されそうになった…webサイトのコピーを持っていったので事なきを得ましたが)

設定は、いったん専用ソフト「ドコモコネクションマネージャ」を入れたPCにつないで行い、正常に通信できることを確認してからCQW-MR1000をかませて接続。
しばらくは
「知らぬ間に従量制になっててウン十万も請求されたらどうしよう…」
との不安が拭えませんでしたが、後日Mydocomoで確認、無事定額でOKでした。
しかし通信料がいったん十数万円計上され、そこから十数万円が割引という計算書はおかしいやら恐ろしいやら。
設定方法はドコモのページPLANEXのマニュアルページなどを参考に。
要はFOMA端末に接続先情報(APN)を適当なcidに設定してやり、ルータの接続設定でそのcidを叩いて通信を始めるようにしてやれば良いわけです。


とりあえず測定サイトでの実測値は0.5~1Mbps位、まあこんなもんでしょう。
お昼(正午ごろ)や夕方などはかなり測定値が下がる傾向にあるようです。
正直、自宅での環境に比べても結構もっさりなのですが、それにしても
従来比10倍~20倍(!)、一度これを体感するともう64kには戻れません。
別に職場では動画見たりしませんから、普通にpdfなどがささっとDLできれば満点。
ちなみに上りは0.03~0.05Mbps。ISDNと同等かむしろ悪いですが、今回はとにかく下りの改善重視ということで。

これまで1ヶ月ほどテストしていますがほぼ問題なく、近々ISDNは回線ごと解約してしまうつもり。
唯一問題といえばメール送信がサブミッションポート(587)でないとできなくなったことぐらいですが、これはメールソフトの設定を変えればOK。


というわけで。
ついに過疎地の最後の切り札を使ってしまいました。
あとはドコモの体力が落ちないことを祈るばかりです。


(2009-08-07追記)
ドコモによるPCネット接続を始めて2ヵ月余り経ちました。
概ね好調ですが、月イチ位の頻度で通信不能になることがあります。
A2502のIDLE/BUSYランプは深い青色になっているのに接続できていないのです。
最初悩みましたが、原始的にUSBコネクタの抜き差しで復旧。
元来モバイル用途なので24時間連続稼動などという過酷な使用環境は考慮されていないのかも。

考えて、ACコンセントにつなぐプログラムタイマーを使って夜間の数時間は電源断とする運用にしていますが、やはり通信不能の状態が出現します。

まあギンギンの業務用でもあるまいし、その程度のエラー発生は設計上の許容範囲なんでしょうかね。


(2009-10-18追記)
上記の通信不能状態について。
その後、ふと思いついてA2502をCPUクーラーで冷やしてみました。
普段はさほどでもないですが、時々本体が相当熱くなっていることがあるのです。
で、冷却してやったらどんなものかと。
クーラーそのものはPentiumMMX200あたりに付属していた古くて小さなもので、9VのACアダプタで回して控えめながら十分な風量を得られます。
これを適当に針金でくくりつけてA2502に常に風が当たるよう調節。

まだ始めて3週間ほどなので結論を出すには早いものの、幸いこれまでのところ通信は止まっていません。
プログラムタイマーによる夜間停止もしていない(完全なる24時間稼動)ので、発熱が悪さをしていたであろうことはまず間違いないでしょう。

そういう目で眺めれば、確かに放熱などまるで考えられていない筐体…
というより熱くさせるような使い方が間違ってるんでしょうが。
コメント (12)
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