古楽の小路

30余年住んだ杜の都から東京へ。両親の介護も終了、気が付けば高齢者に。介護される身になるまで音楽生活を楽しみたいものです

タッソ

2011-08-30 22:58:20 | 本・雑誌
タッソという詩人の名は昔合唱団で歌ったモンテヴェルディの
『波はささやき』で知った。原語で歌うことにしているが、日本語訳も
素敵で、コンサートで歌った際は特別にプロのアナウンサーに朗読して
もらった。

合唱団ではルネッサンス時代の曲を歌うということにしているのだが、
モンテヴェルディは例外でこの他『死なせて下さい』『夜には光をたたえ』
『西風は戻り』そして宗教曲『神をたたえ』を歌ったことがあるが、
それも随分昔の話。

イタリアのマドリガルはイギリスのと違って有名な詩人の歌詞に
よるものがある。オックスフォードで出しているイタリア・マドルガル集
をみるとダントツに多いのがペトラルカ、あとグアリ―ニ、タッソと
続く。この楽譜本では「波はささやき」の作詞者にタッソとは書かれていない
のだが、一般にはタッソ作となっている。ペトラルカと違って、タッソは
モンテヴェルディの同時代人で23歳上になる。
同じくタッソによる歌詞の「優雅な鳥のさえずり」はマレンツィオや
ヴェルトが作曲をしており、その両方ともに素晴らしい曲だ。

なぜ急にタッソのことが気になって来たかと言うと、先日のバロック講座で
タッソ作の『エルサレム解放』が紹介されたからだ。
ダンテの『神曲』に並ぶイタリア古典文学だそうで、『神曲』よりずっと
読みやすいそうだが、どんな本だろうかと届くのを待っていたら、意外と
早く届いた。でもやはりちょっと一気に読めるという本ではなかった。
解説には「イタリア古典文学の中でも最も難解な文章で綴られている、と
断じても過言ではない」と書かれてあるではないか・・・。

牧歌劇『アミンタ』のほうが読みやすいらしい。こっちが先だったかもと
思ったが、苦労しても読むという意気込みがなくなり読みやすいものばかり
読んでいる今日此の頃。

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