古楽の小路

30余年住んだ杜の都から東京へ。両親の介護も終了、気が付けば高齢者に。介護される身になるまで音楽生活を楽しみたいものです

ロ短調ミサ

2018-09-08 23:41:40 | ルネッサンス・バロック音楽

バッハの4大宗教曲のうちの一つの、「ロ短調ミサ」。

この中で演奏会数が多いのは「マタイ」だろう。私もプロ・アマ合わせると

相当聴いているが、一番印象が強かったのはバッハ・コレギウム・ジャパンが

結成されてからすぐの「マタイ」だった。90年代初めのことだ。

「ロ短調ミサ」は自分でも歌いたいと思いながらいまだ果たせず、もう無理

のような気がする。かなり高度な技術力とエネルギーが必要だ。

 

今日はトン・コープマン率いる「アムステルダム・バロックオーケストラ&合唱団」の

コンサートに行った。「ロ短調」の前に、バッハの「小フーガ」が演奏され、

会場のパイプオルガンの響きも聴くことが出来た。7月に所沢ミューズでの

コープマンのオルガンコンサートでもこの超有名曲が入っていたが、コープマンの

演奏は同じく超特急であったが、ここトリフォニーのオルガンの方が深みのある音

のように感じた。

席が3階バルコニーの前端で音響がどうなのかと心配だったが、舞台がよく見えるし

合唱団、オケの音もよく聴こえてよかったと思いきや、歌ソリストの声が聴こえにく

かった。後ろ姿しかみられなかったのだからしょうがない。でもコープマンの

躍動感溢れる指揮を見ているのは楽しく、ポンセールやハーツェルツェトのソロは

さすが年季の入ったものだった。舞台にはポジティフオルガンが2台あり、歌ソロの

伴奏の際のコープマンのオルガンの右手がなんとも美しかった。合唱団も26名と

多くはないがレベルが高く、プロ集団の質を見せつけられた。

明日の札幌でのコンサートは中止という。東日本大震災のあとの状況を思い出す。

一日も早い復旧を祈るばかりだ。

トリフォニーホールは初めて行ったが、錦糸町駅からも近く、残響も程よく

良いホールだった。今度はパイプオルガンコンサートを聴いてみたい。 

コメント
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