悠歩の管理人室

歩くことは、道具を使わずにできるので好きだ。ゆったりと、迷いながら、心ときめかせ、私の前に広がる道を歩いていきたい

生物的年齢は関係なく

2011-12-20 23:37:17 | 言葉

小池龍之介という若い坊さんの本を本屋で立ち読みし、
何冊かある内の安い文庫本を買った。
痩せた背の高い、眼鏡をかけた坊さんで、ここ1~2年、本屋に本が積んであるので、
目についていた。
自転車を抱えて階段を上っている写真が、本の表紙を飾っているのが印象的だった。
変わった坊さんが出てきたなと思っていたが、本を手に取ったのは初めてだった。
ぺらぺらと頁を繰ってみた。
あまり考えすぎないでシンプルに生きよう、無理にまわりに合わせるのは止そう。
人の心の内側の、飾っているところをさらっと暴いてくれる。
30歳の頃に書かれた本で、今33歳。

社会で活躍している人の年齢が、自分より若い人が多くなった。
それだけ自分が年をとったということ。
私は、この人の倍くらい生きているのに、ものの考え方も、その詰めも甘い。
生物的に生きた時間ではないんだな。考えた時間、一生懸命生きた時間は、
私なんかより何倍も、何百倍もの量と質なんだろうな。

何日か前に、長久保片雲さんのことを書いたが、今日本が届いた。
『長久保赤水の交友』、『地政学者 長久保赤水伝』の2冊。
長久保さんは、満80歳。中学校の教師をしていた。縁戚に当たる長久保赤水や、
野口雨情に関する著作他、十数冊出版されている。
「あとがき」に、「住井すゑさんの『地理学の先駆者 長久保赤水』を…読んだが、
嘘っぽい小説に感心できず、時間の無駄と半端にしてしまった」と書いている。
これが中学生の頃のエピソード。
その後、独自の研究を続け、多くの人びとの協力を得て、
今回の『長久保赤水の交友』の出版に至った。
赤水も片雲さんも、学問の積み重ねだけではなく、幅広い交友の中から、
広く知識を吸収、発展させてきた人のようだ。

目の前に、知りたいこと、成し遂げたいことがあれば、年齢など関係なく、
いつでも、どこでも、考え続け、取り組み続ければよい。そんなことを教わった。

<本日の歩行:12㎞>~30日目
自宅~伊勢福そば~友愛病院経由~ひまわり荘~野木宮脇書店~自宅12㎞
(11:50~16:20)
※老人介護施設ひまわり荘で介護計画作成のための打ち合わせ会に出席