漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 376

2024-04-26 04:28:03 | 貫之集

男、山里に行くついでに、木のもとに時鳥を聞く

ゆくさきは ありもあらずも ほととぎす なくここにてを ききてくらさむ

行くさきは ありもあらずも 時鳥 鳴くここにてを 聞きて暮らさむ

 

男が、山里に行く途中で、木の下で時鳥が鳴くのを聞いている

行く先のあてがあろうがなかろうが、そんなことは忘れて時鳥の鳴いているこの山里にとどまって、その声を聞きながら暮らそう。

 

 山里で時鳥の声を聞く歌は 148 にあり、またこのあと 432 にも出てきます。