漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 365

2024-04-15 04:50:44 | 貫之集

人の家に、女簾のもとに立ち出でて、雪の木に降りかかるれるを見る

くさきにも はなさきにけり ふるゆきや はるたつさきに はなとなるらむ

草木にも 花咲きにけり 降る雪や 春立つさきに 花となるらむ

 

人の家で、女が簾のもとに立ち出て来て、雪が木に降りかかるのを見ている

草木にも花が咲いた。そう見えるのは、降る雪が立春より先に花の代わりとなっているからであろうか。

 

 雪を花に見立てるのは古典和歌の定番ですが、次の 366 では鶴への見立てが出てきます。