日タイ、リタイア生活

日本とタイでのリタイア生活をつづります

香港トラムで通勤してみた

2010-04-24 | 香港に思う
香港島の北側を東西に結ぶ路面電車はトラムといい、世界でも珍しい2階建ての車両が走っている。
ほとんどの車両が旧式で冷房はもちろん扇風機もついていない。椅子は昔のJR駅にあったような合成樹脂製(2階)や木製の長椅子(1階)であり、走行中の揺れも都電並みだから決してよい乗り心地ではない。

にもかかわらず多くの人が利用しているのは、どこまで乗っても2ドル(30円弱)均一という料金のせいだろう。2階席から眺める車窓はあっという間にすぎてしまう2階建てバスよりゴトゴト走るトラムのほうが楽しい。

祝日の朝はさすがにすいているので、久々にトラムで出勤してみることにした。
車窓はゆっくりと確実に変化していく。まず見えてきたのが、雑居ビルの向うにそびえる低い山だ。でも霧で上のほうが見えないこの山も見える時間は少ない。しだいに市街地にはいっていくと、両側の景色は建物ばかりになって、行きかうバスも増えてくる。ビクトリアパークの前まで来ると、久々に緑が展開する。再び繁華街に入ると、そごうの文字が。
ハッピーバレーへに向かう分岐点にさしかかるとブザーが鳴る。いつもながら不思議に思うのはどうやってポイントを切り替えているのかということだ。前を行く電車が支線から入ってきた赤色に変わった。しばらく行くとレールはバス通りを離れて右手の狭い道へ入っていく。このあたりは香港の下町で人通りも多く、小さな店が集中している地区だ。プラットホームがなく、路面に駅の表示がペイントされている駅もある。再びバス通りと合流するとビジネス街だ。2つのホテルが入っている巨大ショッピングセンターを過ぎると左手に丘が広がって、その中腹にいくつもの高層マンションがにょきにょきと建っているのが見える。中国銀行旧本店の前から右にカーブをを切る。立法会のレトロな建物を過ぎるとHSBC(香港上海銀行)の本部前に到着する。

ここまでの所要時間は35分。バスがちょっと渋滞に巻き込まれたときと同じぐらいだ。

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