日タイ、リタイア生活

日本とタイでのリタイア生活をつづります

孫中山の紀念館

2010-08-30 | 香港 散策
バスに乗っていたら「孫中山紀念館」という停留所があった。なんだろうと思い調べてみたら数年前にできた新しい施設だった。

ヒルサイドエスカレーターを上って堅道にぶつかったところで右へ折れると大きな赤レンガの建物が坂の上にあった。この建築物は1914年に作られたものでもともと商人の屋敷だったがその後教会となり改修を経て展示施設になった。ステンドグラスや各部屋の大きな扉、外壁など古建築好きな人にはうってつけで、展示室内では改修工事の映像も見ることが出来る。中は横浜の山手にある洋館と似たようなつくりになっていて、今の香港人は使わない暖房施設=暖炉まであった。昔は冬は寒かったのか、それとも西洋風の飾り付けがほしかったのか。

孫中山というとなじみが薄いが、孫文のことだ。彼は香港で過ごした時期もあるのに、澳門や上海にあるような国父の顕彰施設がこれまでなかった。長く英国領だったからだろうか。とにかく返還後、特区政庁が紀念館を作ろうと躍起になって建物を探し出し公開にこぎつけた、といういきさつのようだ。

だから、ということでもないが、建物が大きい割りに展示品が質、量ともに貧弱なのが残念だ。写真や文献がほとんどで複製ばかりだ。かろうじて略歴を紹介する映像がバランスをとっているにすぎない。

中身よりも売店のほうが充実しているのはいかにも中国的なのだが。

香港食 紅焼玉子豆腐

2010-08-28 | 香港 食べ物
久々に、香港定食シリーズ。
いつも徘徊している通りにある、ビールがないので避けていた店に初めて入り、夕食をとった。

この店では定食を頼むと、ご飯とスープと飲み物がつく。ごはんはいかにも香港らしい仏壇盛り。おもわず手を合わせたくなるような形で運ばれてくる。スープは一見わかめの味噌汁のような色をしている。中身は牛肉がひとかたまり、白菜のような野菜と、もう一種類緑の葉っぱで、肉が入っている割にはギトギトしていなくて普通に飲める。
飲み物はミルクティーを頼んだら、メインよりも先に来た。出来た順に運んでくるという合理主義に徹している。カップはステンレス製で冷熱両用に使用できるので便利。この店にしては、お洒落なデザインが輝く。

さて、主采である。紅焼玉子豆腐という。どうゆうものが出てくるか楽しみ。白玉大の玉子豆腐を揚げたものが玉子豆腐の実態だった。なるほど。厚揚げみたいな外観です。それにパクチョイという白菜の小さいの、人参、細切り肉、生姜も入ってあんかけにしてある。見た目もよく、非常に食べやすい。

このメニューは飽きることがなく、全部食べることができました。

うらめしいプール

2010-08-24 | 香港に思う
日本ほどではないが暑い香港である。
窓の下をのぞくとプールが見える。アメンボのように見えるが人が泳いでいる。気持ちよさそうだ。じゃ、行ってみるか。


これが失敗だった。外気で温まった水温は30度ぐらいあって、温水プールのようだった。ちょこちょこっと泳いだところで、久々に身体を動かしたこともありいったん外へ。
しかし、デッキチェアがあるとはいえ強烈な日差しで、ひと休みしてからもうひと泳ぎすると日焼けが心配だ。なので上がることにした。


程よく疲れがたまってその夜はよく眠れた。しかし、翌朝起きると、どうも顔とか背中がむずむず、ひりひりする。もしかしてたった40分で日焼け?背中のちょうど手が届かないところが一番かゆい。かゆくて仕方ない。仕方ないから、柱に背中をもたれて前後に動いたりとかする。あまり掻くと今度はひりひりする。これ以上掻くときっと皮膚が破れちゃう。だからやめておく。また痒くなる。

だから、日中のプールはご法度だ。薄日ぐらいなら大丈夫、と思うと大間違いだということも身をもって経験した。

午後6時過ぎ、日暮れぐらいから行くのが正解だとやっとわかったところです。

西邊街をあるく

2010-08-17 | 香港 散策
トイレに行きたくて、カフェに入った。ほっとした、のもつかの間、水が流れない。

注文したカフェラテは熱々で運ばれてきた。しばらく待たないと飲めない。さっさと飲んでさっさと退散しようというトイレを出る際の目論見は断念せざるを得ない。運よく、唯一の先客が出て行ったので腰をおつけることにする。

ラテがようやく飲めるぐらいに冷めたころ、デザートが運ばれてきた。えっ、何で?よくよく見回すと、「送健康甜品」とあってサービスなのだった。デザートはチョコレートムースで器は何と日本の冷酒用グラスだった。そういえば店の入口にかかっていた「ただいま営業中」の札も日本製だし、ここのオーナーは日本製品がお気に入りのようだ。

古風な石造りの教会や、戦前の重厚な建物が残るこの坂道一帯は繁華街のようなざわめきがなく落ち着いた景観を見せていた。カフェがあるこの地区に来たのは坂の上にある香港大学の美術館の見学に来たためだった。だが、美術館入口から入って一回りしたところでなんとなくおかしい、前回来たときたしかお茶が飲めたはずだがと感じた。それでもう一回りして帰ってきたのだった。
カフェでもう一度パンフレットを見ると、わかりにくい図があってどうやらお茶が飲める場所はもうひとつ別の建物のほうだった。館内には別の建物を示す表示などなかったから、損した気分。今さら戻る気もしない。

このカフェも、デザートがついてよかったが、トイレの水が流れなかったし、カフェラテは熱すぎたしで、損したのか得したのかわからない。

もやもやした気分で坂道を下りていった。

義順 牛乳プリンの店

2010-08-14 | 香港 食べ物
10年ぶりに牛乳プリンを食べた。去年お店の前を通ったときに、いつか食べに来なきゃ、と思っていたのだが延び延びになっていた。

ところが、先日その店の前を通ったら、「閉店しました」の張り紙がでていた。ショック。
ということで、あわてて、別の店舗に急いだのでありました。

そごうデパートの近くにあるこのお店は、ほぼ満席。合席でやっと座れた。ここは閉店の心配はなさそうだ、とほっとした。

牛乳プリンはショーウィンドーに並んでいるから、注文するとすぐ出てくる。思っていたよりも大きい器だ。何よりも目に付いたのが表面に見える、薄い膜。そう、牛乳膜だ。なつかしい。

早速一口食べてみる。レンゲを入れたときには結構固めだなという気がしたのだが口の中に入れると柔らかかった。日本のスーパーマーケットで売っている牛乳プリンよりも柔らかい感じ。言ってみれば、茶碗蒸しのような食感である。時折舌に絡みつく牛乳膜がなんとも言えない素朴な味わいだ。甘すぎず、薄すぎずの甘さ加減。

香港ではかつて、日本の500円チーズケーキ、澳門のエッグタルト、台湾のタピオカデザートが人気化し、嵐のようなブームになって、風のように消えていってしまったが、この牛乳プリンのようなお店はブームに流されることなく、長く続いてほしいものだ。