今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

「豆板醤もどき」で中華料理を少し勉強

2018年09月24日 | グルメ
辛いものは苦手だ、だが先日マーボウ豆腐の作り方を覚えてしまってから、中華料理って作るの楽しいって気がしてきた。

ただ、その度に豆板醤を買っていたのでは、なんか勿体無いなって。
この『調味料を買うという文化』があまり好きではなく
その材料や調味料が無いと作れないのは料理人としてプライドが許さない。
レシピがあるものを忠実に再現する事を生業とする調理人なら割り切って、出来るのだろうが、それが直接お金に繋がらない事で豆板醤を買ってまで~って気にはならない。
(一銭たりともだ。・・・ケチだけではなく、身銭切って出せば出来てしまう事なら、
今ここで学ぶ意味を「あまり」為さない!!。)



だったら作るか!!と考え、スーパーで様々な豆板醤の原材料を観ていると、
どうも原材料に空豆を使ってあって(へえ~、知らなかった)、添加物が入ったもの・入っていないもの、メーカーによって様々なモノが入っていたが、
基本は、
・唐辛子
・空豆
・時にニンニク
・時に酒とかアルコール成分(←成分ってなんだよって?:w)
・塩とか味噌
どうもここら辺が主要材料らしい。
味噌が大豆を潰したモノだから空豆の代用として近いかも?と解って『出来る』と確信をした!!)


帰宅してネットで調べてみると、やはりそれらの主要材料を茹でたりして潰し混ぜ煮沸消毒した瓶で半年~1年寝かすと書いてあった。
あれ、意外に作業手順が少ないんだな、と・・・

ただ、時期的に空豆が無い(旬は4月~6月の春先)、だとしたら、今マーボウ豆腐を作りたいだけなので、似たようなモノでいいんじゃね?って。

実は、前回マーボウ豆腐を作った時に、豆板醤の味を少しだけれど数回そのまま舐めて身体に覚え込ませるぐらい覚えておいたので(←辛いものが苦手な自分がこの行為を執り行う事がどれだけ恐怖だったか・・・)、

(即使える)豆板醤もどき

で、便利な詰め替え用の一味を少量だけ買ってきて(←基本うちは七味だけなので)、温めたフライパンに油を自家製ラー油ほどではないが、多めにしいてニンニクと一味を投入

※本来、熱を通さないようだが今スグ使いたいので、日本人らしく焼き鳥屋さんのキャベツに付けるニンニク味噌ではないが、加熱して一体感を出し、練り易くする事にした。

焦げないように温めて唐辛子の香りが立ってきたら味噌を投入

乾燥して焦げないように味噌を酒で伸ばして、更に酒の発酵風味も足す
(豆板醤を舐めた時、結構酸味というものが全体の主張を持ち上げている気がしたので、『あ、酸味が大事なんだな』って=それは発酵の味と深みだなと)

弱火で練り練り

ちょっと味噌っぽ過ぎると和風になってしまうので、確か豆板醤って結構塩気があったから塩を本当にごく僅かに足して、本物の豆板醤と同じ塩加減まで調整しながらもっていく。

フライパンの余熱で焦げないように皿に出して余熱を取り

煮沸しておいた瓶と蓋に

温かいうちに詰めて、

冷めたら冷蔵庫で保存。

味はほぼ完全に92%~92.7%ぐらい豆板醤だ!!

出来上がってからふと、クスクスを作った時に使ったモロッコや北アフリカのHarissa・ハリッサ(アリッサ)に似ているなと感じた。
なるほどユーラシア大陸をアジアまで伝わって(元々北方の醤「ヒシオ」だったので、もしくは向こうに伝わって)くるとこんな感じなのか?(も?)。

限界までチープにした本格的な麻婆豆腐

で、前に甜醤油(テンジャンユー、←甜麺醤とは違う)もどきを作ったモノが余っていたので、
この甜醤油もどきと、今回の豆板醤もどきで、麻婆豆腐を作ってみようと思う。

豆腐は本当は木綿を使うと
・歯応えがあって
・身崩れしなく、
・豆腐を味わえて
美味しく使い易いのだが、
絹が安売りされていたので、町の定食屋さんや昔の給食が如く絹で挑戦。
(せめて準備をする間だけでも水分ぐらいは抜こうかな・・・)

シマッタ、チキンスープの素を切らしていて、豚肉を茹でた汁しか残っていない、いくらニンニクを入れても、この豚のスープを100%使うと確実に臭いよな・・・。
迷いに迷ったが仕方ない、和風出汁の素で、更に二昔前の日本の町の定食屋さん風に。
その代わり、
・豚の出し汁を少しだけ足そう。
・あと豚をボイルした時に一緒に茹でた生姜を、どうせ使えなくて捨ててしまうなら
今回(も)、『豆鼓(ち=豆辺)』が無いし、高菜を水抜きしたものもないので、それらの代わりに刻んで入れよう、アクセントにはなるだろう。
※中華はカレーみたく味が凄まじく強いから残り物の転用にも凄く便利な気がする←※無駄なくという意味で)。

レシピは前回のとおりだが、肉を炒めたら甜醤油もどきと豆板醤もどきを入れ(大2づつぐらい)、焦がさないように炒め

スープを入れてから豆腐酒2:醤油1・塩少々・胡椒小さじ1/2弱ぐらいかな。
ここで味を観た時、やはり和風出汁の素を使ったので凄く和風っぽかったから、こりゃ不味くはないけれど日本的過ぎるわ!と、豆板醤もどきを足してしまった
(チキンスープの素があれば・・・結構、中華とかフレンチってチキンスープを使うんだよ

で、水分が少なくなってきたら、刻んだネギを入れ水溶き片栗粉でトロミをつけて完成。

うわっ、豆板醤もどきが塩辛いそうだ、これは豆板醤じゃなくて、空豆の代わりに味噌を使った味噌なんだ・・・シマッタ、流石に中型のスプーン1杯でご飯半分いけてしまう塩辛さだ・・・
(ただでさえ味が濃いのは嫌い・・・)

仕方ない、フライパンに戻して、

豚の出汁スープで薄めるか・・・和風出汁を使うと、又、二昔前の町の定食屋さんに戻って豆板醤もどきを足さないと中華にならんし。

2回火を入れると
多少、
・片栗粉が固まり過ぎるきらい
・豚の風味が後から僅か~にくる(←気付かない程度だが)
・2度目のフライパン投入なので豆腐が壊れる
等のリスクはあるが、塩辛くて食べられないよりはマシ。

花山椒の代わりに山椒入りの唐辛子を少しかけて
  ↑
 花椒だけは苦手なの。恐らく味から色が見える時がある絶対味覚ぐらい敏感な舌の料理人に とって舌が痺れる行為に自ら飛び込むなどは耐えられない、舌が馬鹿になるわ)

出来た、お、結構、美味しいんじゃない?、味がプロッぽい仕上がりになった。
料理や調理に限らないけれど)、修正を出来るって大事な事だと思う

あ、シマッタ、最後、鍋肌から回し入れるオイルを忘れた。
・麻婆豆腐全体のツヤを良くする効果
・熱い鍋肌で油を焼く事によって、その鉄フライパンの香りを足す効果。
麻婆豆腐に追いサラダ油なんて、日本人の感覚には中々無いよ~、

失敗もきちんと載せる、←味は失敗では無いけれど
大陸の感覚だよ、これは。

ご飯にかけて。

お、美味しいなぁ

そしてあまりやりたくは無かったけれど(←やりたくなくてもやる、やりたい事だけやっていたら成長をしないから)、以前TVでやっていたので卵を落としてマイルドに。

あ、これは違うわ、マイルド過ぎて、薫り立つキレがマスキングされてしまう。
少なくとも自分には合わん、やはりオーソドックスなスタイルが1番良い。

こう見えても保守的。


熟成自家製麺を混ぜてみた。

ダメ!!、これは油っぽいわっ、油そば系苦手で・・・、それこそ酢をかけないとダメなのかも・・・。
※しかも麺が絡んじゃって・・・

で、ラーメンのスープを作っておいたものがあったので混ぜてみた。

う、美味過ぎる、これが麻婆麺だ。(豆板醤もどきがラー油に近い作り方なので、やや坦々麺に近いかも)

ご飯にかけて。

これもヤバイぐらいに美味しい!!

四川風炒飯を作る流れ

辛いものは苦手なのだが、豆板醤が余っているので学んでおこう。

豚の挽肉と甜麺醤他を炒めて別皿にとっておく作り方もあるが今回は豚肉の薄切りや挽肉を油通しするやり方で。

・片栗粉
・醤油
・酒
・塩
・油(←油を混ぜると肉同士が固まりにくくなる
を混ぜるやり方で。

片栗粉を小さじ1入れたものに、酒を大さじ1

醤油を小さじ1(中華では酒2:だいたい醤油1の関係なんだな・・・)

油小さじ1

塩少々

卵を荒く溶いて(白身の風味とコシを活かしたいので、あまり溶き過ぎないやり方にしてみた

挽肉40gぐらいかな~を入れ、混ぜ合わせておく

温めたフライパンに油を多めに入れて(プロでは無いからそんな沢山は要らない、危険だもの!!!)

泳がすように炒め

色が変わったら網で濾す(自分が油通しをするなんて・・・)。

う~ん挽肉で網だと少し肉のカスが網目を抜けてしまうんだな
肉の細切とかだと良いのかも

フライパンをザッと拭いてキレイにしてから温め←洗った方がいいかも。

油を大さじ2(←中華は油が多いなぁ・・・)

豆板醤(もどき)を大さじ1

弱火で焦がさないように炒め、香りが立ったら
(中華ではこの豆板醤を炒めて香りを引き出すという行為が大切!!)

ここに卵を入れ

即、温かいご飯を入れ

弱火から中火で炒め合わせる

ご飯がほぐれ、全体に豆板醤がいきわたったら、油通ししていた挽肉を入れ

塩胡椒で味を整え

中央に酒を小さじ半分ぐらい入れ、炒め合わせ(←シットリする)、

ネギを入れて(←中華はネギは最後なんだ・・・!!知らなかった)

完成(洗い物を減らしたいので卵を溶いた皿に入れた、その方が卵感があるし!!)

ただ、やはり上記の麻婆ご飯卵乗せではないが、味噌と卵って合わない気がするんだよなー
折角、味噌(豆板醤も味噌の仲間、お互い醤「ひしお」の一種)と唐辛子のエスニックさが引き立っているのに、それを卵でマスキングしてしまうから、やっている事がチグハグなんだよね。
上手い人が作れば違うのかもしれないが、辛いものが苦手なので自分は外で頼まないし。
(恐らく絶対・・・!!!)

※写真を撮影しながらだから時間が経って焼き飯みたいな色になってしまったが、本来はもう少し色が炒飯っぽく仕上がる
炒飯と焼き飯の違いってそういう所でもあるのかな
卵が先とか地域や店によって色々あるらしいが)


<魚の豆板醤煮~簡単な油通し>

これは日本人の感覚にあまり無いかもしれないが、豆板醤が余っているので、でも舌平目とか辛いのが苦手なので高い魚でやりたくないなぁ~って。

外国産の赤魚の冷凍パック5切れ入りを解凍し、
・ニンニクやや小さめを2かけ
・生姜1.5かけ
・ネギ7cmぐらい
を微塵切りにし

温めたフライパンにやや多目の油をしいて

危険だからフライパンの火を1度切り

魚を皮から置き

フライパンを持ち上げ、ゆっくり回しながら焼く
(火傷しない様に気を付けて!!、ゆっくりでいい)

色が変わったら裏返して

同じ様にゆっくり回しながら焼く。

概ね中に火が入り焼き上がったら皿に取り出しておく。

油と魚から出た水は何か皿にあけて破棄し、こびり付くと嫌なので一応洗って乾かした。

水溶き片栗粉(片栗粉大さじ1と同量の水で溶いたもの←どうやら中華は同量の水で片栗粉を溶くのが基本みたい・・・みたいだけれど)

水を300ml

フライパンを温め油を大さじ2(←大体、大匙2だよな)

にんにく・生姜・豆板醤もどきを大さじ2(←大体、大匙2だよな)を入れ

弱火で焦がさないように


香りが立つまで炒める。

水を入れ、(大丈夫、殆どハネない!!

魚をソッと入れ

酒大:2
醤油小:1
砂糖:小1
塩:1つまみ
(※塩気が足りなければ、足して味を調整(醤油でも可)・・・このあと煮込むから薄味で)

あと、胡椒を1つまみ分ぐらい

フツフツと煮立つぐらいの弱火で8分(~10分ぐらい)

煮汁がトロリとしてきたら(←水がワリと蒸発して、塩気の味がシッカリしてきたら)

最後にネギを加えて

水溶き片栗粉を回し加え

鍋をゆっくり回しながら強火で火を入れ、とろみを付ける

追い油を大さじ1ぐらい回しかけて、ツヤを出し

お酢を大さじ1ぐらい回しかけて

皿に魚が壊れないようにフライ返しなどで盛って

完成。

辛いっ!!(辛いの苦手なのに・・・)
そして、煮詰めが足りなかったのか(やはり10分ちょっとか)、塩気が少し薄いかな?
ややボケている。
(美味しいんだけれどね)
塩辛いのが苦手な自分には、ほぼ丁度良いけれど。

簡易な油通し

普通の油通しはキケンだったり、大変だったりするので、お湯に大さじ2(ぐらい)の油を入れて

余っていた魚の切り身等や野菜を入れ、

30秒、お湯の中で油をコーティングする技がやり易いだろう。

これだと簡単に油通しとほぼ同じ物が出来る。

本当は切れ目を入れておくと皮が曲がらずに良いんだろうな(横着してハサミで)。

和風に酒・酢・醤油と唐辛子で南蛮煮?みたいなもの?に?

水溶き片栗粉でトロミを付けて完成。
(※ネギを乗せられるともっと良かったが無かったので・・・)

上記の豆板醤煮を和風に応用出来た事で少しだけ自分の中に豆板醤煮の経験を消化出来たかなと。

豆板醤の魚スープ

余っている豆板醤もどきを全部使ってしまおうと、又、日本人の感覚には無い魚の『食べる』辛いスープを作る事にした。

椎茸がなかったのでキクラゲを水で15分戻し

博多天神ラーメンの様に細長く刻む

ネギを斜め切り

春雨を3分~4分茹でて戻し

湯切りをしたら

そのお湯を戻し(←横着をした!!)

魚のアラ1尾分の鱗を取って

先程のお湯でサッと色が変わるぐらい茹でて皿等にあげてしまう←アクが出なくなる

チキンスープの素を水1Lで溶いて

熱した鍋に油大さじ1・きざんだニンニク1.5カケ分・豆板醤大さじ2弱を弱火で辛い香りが立つまでジックリ炒めたら

スープを入れる。

全部の具材を入れ

酒大2・醤油大2・塩1つまみ強・胡椒1つまみを入れ、足りなければ少し足して味を薄味に調整。

1度煮立て、もしアクが出れば取りながら弱火で30分煮る。

器に盛る。

身がフンワリとして美味しい、魚ってこんなに美味しかったっけ?、
あと辛いが旨味が凄く出ている、アラだからこれだけの旨味が出るのだな・・・
骨と鱗に気を付ける(←どうしても取り切れない)。
(骨入れと箸は必要)

※ここで気付いたのが、フランスや中国など大陸の魚料理は1度湯通しや油通しで、その旨味を捨ててしまうということ・・・(油は戻すが)
短時間とはいえ1度でも湯通しをすれば、旨味が少しは流れ出てしまう、だから旨味を補う為に中国では砂糖を僅かでも入れたりするのでは?って。

日本やイギリスは海に囲まれているから新鮮な素材がいつでも手に入る為に、旨味を取った臭くない出汁も直ぐ簡単に捨てる事は無かったのではないか?
だから和食は・・・
・旨味
・素材の味
・新鮮だから臭くない風味
を活かす味覚のPOINTや構造になっているのではないかなと。

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